研究成果『試験して得られた技術事項』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試験して得られた技術事項」の研究内容とその成果をご紹介します。
野菜・花き・きのこ 平成10年(1998年)野菜花き試
レタスの生育予測はノンパラメトリックDVR法(温度)で予測精度が高いレタスなどの露地野菜の生育は気象条件に左右されやすい。レタスの生育予測システムの開発を進める中で、ほ場での作期移動試験の結果をもとに生育期間の日平均気温からレタス生育が予測できるか検討した。 |
野菜・花き・きのこ 平成10年(1998年)野菜花き試
はくさい及びレタス全面マルチ栽培における生分解性フイルムの適用性使用済み農業用プラスチックは回収後一部は再生・再利用されているが、大部分は埋め立て処分されている。そのための回収・処分費用及び回収労力を要することや、その処理が環境に与える負荷は小さくない。そのため廃プラスチックの排出量の削減とマルチはぎの労力軽減に、土中の微生物によって分解される生分解性フィルムの利用技術確立に期待が大きい。そこで、市販あるいは試作された生分解性フィルムを用いた場合の、はくさい及びレタスの生育と、これら資材の分解性の程度について検討した。 |
野菜・花き・きのこ 平成10年(1998年)野菜花き試
はくさいの栽植密度が生育に及ぼす影響現在のはくさいは2.5kg前後のL級玉生産が主流であるが、出荷段ボールの平箱化(1箱4玉)に伴い3~3.5kgの大玉が求められつつある。しかし、大玉生産を行おうとする場合、球肥大・球重確保のため在ほ期間が長くなる傾向から過熟球となり品質低下が懸念される。一方、球の大小は栽植密度を広げることにより適熟でかつ大玉生産が可能となることが予想されるので、代表的な品種について栽植距離(うね間・株間)が球の肥大に及ぼす影響について検討した。 |
野菜・花き・きのこ 平成10年(1998年)野菜花き試
葉菜類セル成型苗の苗質に及ぼすセルトレイの色の影響葉菜類のセル成型苗には、ポリスチレン製の黒色のセルトレイが比較的多く用いられている。しかし高温期には黒色のセルトレイでは、葉焼けが生じたり過剰生育になりやすい。そこで、白色のセルトレイを用いることで、はくさい及びレタス苗の過剰生育を抑制できるか検討した。 |
野菜・花き・きのこ 平成10年(1998年)野菜花き試
春系キャベツの春播きおよび夏播き栽培における品種特性近年県内のキャベツ生産が伸び悩む中で、平成9年よりキャベツの新品目として春系キャベツの試作が実施されてきた。しかし春系キャベツ本来の作型(秋播き春どり栽培)でないので、不結球あるいは裂球が発生しやすい品種があり、長野県にあった品種選定が必要である。そこで春系キャベツの春播きおよび夏播き栽培における特性を検討した。 |
果樹 平成10年(1998年)南信試
日本なし「南月」の小袋掛けによるサビ発生の軽減なし新品種「南月」は「二十世紀」の前に収穫できる青なしとして試作品種に位置づけられているが、無袋栽培では果面にさびが発生し外観上の商品性が劣る。これを「二十世紀」と同様の有袋栽培で行うとさび発生は抑えられるが果実糖度が低下し食味が劣る問題がある。そこで、果実糖度を低下させることなくさび発生を軽減する栽培方法を確立するため、各種果実袋について比較検討を行った。 |
果樹 平成10年(1998年)果樹試
プルーン品種別果実特性と評価プルーンは現在、数多くの品種が栽培されているが、明確な指標が存在しておらず、品種導入に当たっては戸惑う場面も多い。そこで品種別の果実特性を明らかにし、有望品種の検討を行う。 |
作物 平成10年(1998年)中信試
高冷地に適したそば「開田早生」の特性木曽地域の高冷畑作地帯(標高1,000~1,200m)では、そばが重要な特産作物のひとつとなっているが、当該地域に適応した奨励品種はなく、採種体制や採種指導もない在来種が栽培されているのが現状である。そのため、この地帯に適したそば品種の選定・育成が求められている。平成4~6年、当該地域に適応した品種の選定試験を現地圃場で実施したところ、木曽郡開田村の在来早生系統の収量性が安定して高く、この地域に最も適していると判断された。そこで、この在来種を母材とした高冷地向けそば品種の選抜をすすめるとともに、その特性を明らかにする。 |
作物・病害虫 平成10年(1998年)農事試
水稲湛水直播栽培における鳥害の実態と耕種的鳥害防止対策水稲湛水直播栽培を実施した場合、鳥害により壊滅的被害を受けることが多く、普及の最大の障害となっている。このため、現場からの鳥害対策への要望は切実である。そこで、現地における鳥害の実態把握を行うとともに、播種法や播種後の水管理が鳥害に及ぼす影響を検討し、耕種的防除法を確立する。 |
果樹・病害虫 平成10年(1998年)果樹試験場
ニホンスモモ及びプルーンから分離されたかいよう病菌,黒斑病菌のストレプトマイシンに対する感受性スモモ及びプルーンから分離したかいよう病菌,黒斑病菌のストレプトマイシンに対する感受性を検討する。 |
果樹・病害虫 平成10年(1998年)果樹試験場
プルーンに発生した細菌性病害の特定本年,プルーンにかいよう病や黒斑病に類似した病害が発生したので,その原因菌を特定する。また,各病害の病徴を明らかにする。 |
果樹・病害虫 平成10年(1998年)果樹試験場
ニホンスモモに発生した細菌性病害の特定ニホンスモモに発生する細菌性病害には黒斑病(病原菌:X.campestrispv.pruni)とかいよう病(病原菌:P.sringaepv.morsporum)がある。本年,スモモに多発した細菌性病害を特定する。 |
果樹・病害虫 平成10年(1998年)果樹試験場
ストレプトマイシン剤がブドウに薬害を起こす時期と付着部位の特定ストレプトマイシンにはぶどうの無核化(単為結果)を起こす作用があることが知られている。ぶどう園と近接するもも園から飛散するストレプトマイシン剤(アグレプト水和剤,アグリマイシン100)によってぶどうに無核小粒果の薬害が起きる可能性がある。そこで,ストレプトマイシン剤がぶどうに薬害を起こす時期や付着部位を検討する。 |
病害虫 平成10年(1998年)農事試験場
ベントグラスに発生したカッパースポット(通称)の諸性質平成9年9月にKゴルフ場のベントグラスグリーンに既知の病害とは異なった症状の病害が発生したため、その原因を究明したところ、本邦では詳細な報告がされていない新病害「カッパー スポット(通称」であることが判明した。そこでカッパースポット(通称)の発生生態および ) 防除薬剤について検討した。 |
野菜・花き・きのこ・その他 平成10年(1998年)南信農業試験場
夏みょうが栽培における栽植密度と花みょうがの収量・品質夏みょうが(陣田早生)を用いた花みょうが栽培における、定植時の栽植密度が収量及び品質に与える影響について明らかにする。 |