研究成果『試験して得られた技術事項』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試験して得られた技術事項」の研究内容とその成果をご紹介します。
平成12年(2000年)農事試
シネンシス系ハイブリッドスターチス「キノブラン」の夏秋切り栽培シネンシス系ハイブリッドスターチスは品種改良が活発化しており、新たな消費拡大が期待される。しかしこの種は一般に一季咲き性が強く、開花期は春から初夏に集中しやすい。作型拡大の方法としては現状では保加温による促成栽培がおこなわれているが、今後、抑制栽培の検討も必要である。そこで新品種「キノブラン」の開花生態を把握するとともに抑制作型の確立を目的として検討をおこなった。 |
平成12年(2000年)野菜試
ストックの秋切り栽培におけるは種期と品種特性北信地域ではストックの生産振興を図るため、オールダブル系品種を用いたセル成型苗の利用が増加しているが、開花期の遅れや花飛びなどの品質低下が問題となっている。そこで、オールダブル系品種のは種期について検討し、10月~11月切り花を目標とした場合の適品種と適作期を選定する。 |
平成12年(2000年)野菜試
マトリカリアの品種特性と秋切り栽培における電照の効果マトリカリアは切り花としての需要が増加しているが、秋の安定生産が難しい。そこで適品種の選定と秋期の安定生産を目的に4月定植及び7月定植の品種特性を調査し、7月定植における電照処理の効果を検討する。 |
平成12年(2000年)野菜試
トルコギキョウのロゼット性把握の手法と品種間差異トルコギキョウは、高温長日条件により生育開花が促進される一方、育苗期の高温遭遇は定植後のロゼット化を助長し、品種毎のロゼット性の把握が安定生産上重要な課題になっている。従来のロゼット性の把握は、常温下における検討が主であり、実際の育苗条件で検討した例はない。そこで、ロゼット性把握の手法を検討し、品種特性の把握を目指した。 |
平成12年(2000年)中信試
スィートコーンのマルチ栽培における生分解マルチの適応性スィートコーンのマルチ栽培では、収穫後マルチを片づける際に、まず茎葉を刈り取る必要がある。そのため、この労力の軽減を図り、且つ使用済みプラスチックの排出を抑制するるために、生分解マルチ資材の実用性を検討する。 |
平成12年(2000年)野菜試
タマネギ秋播き栽培における品種特性本県のタマネギ生産は昭和40年代をピークに減少しているが、近年機械化一貫作業体系の確立が試みられ、生産振興が進みつつある。また、水田転作品目として積極的な導入も図られている。そこで、標準品種甘70を対照として市販品種について適応性を検討する。 |
平成12年(2000年)野菜試
完熟型ピーマンの特性及びフルーツパプリカの大玉生産技術新しい食材の一つである完熟型ピーマン(緑色以外の果実を総称してカラーピーマンと呼ぶ)と従来の未熟用ピーマンの収穫期の違いが収量、品質、生育に及ぼす影響及びフルーツパプリカ「セニョリータ」の大玉生産技術について検討する。 |
平成12年(2000年)南信試
すいかセル成型苗直接定植における省力栽培技術すいかトンネル早熟栽培におけるセル成型接ぎ木苗を用いた直接定植栽培の省力的な栽培方法について検討する。 |
平成12年(2000年)南信試
NK毛管水耕栽培ベッドへのいちご及びメロンのセル苗直接定植法NK毛管水耕によるいちご栽培では、もみがらくん炭を用いて鉢上げした苗を定植するが、定植のとき鉢から抜かなければならず、くん炭がくずれ根が傷みやすい。また、いちごもメロンもセル育苗した苗をポットへ鉢上げする労力がかかる。そこで省力化を目的にセル苗を直接ベッドに定植する方法、及び生分解性ポットを用いた定植法を検討する。 |
平成12年(2000年)営技セ 野菜試
ニューラルネットワークを用いたレタス・はくさいの球重の予測は有効であるレタス、はくさいの生育予測は線形解析の試みが多かった。線形解析は気象条件などの解析は可能であるが、品種、マルチなど非線形的なデ-タは解析できない。レタス、はくさいの生育は品種、マルチなどで変化し、非線形的なデ-タを含めた生育予測技術が求められる。ニュ-ラルネットワ-クは非線形的なデ-タを含めた予測が可能であり、レタス、はくさいの生育予測技術に応用できないか検討した。 |
平成12年(2000年)営技セ
セルトレイの違いがレタス・はくさいの生育、収量に与える影響葉洋菜育苗用のセルトレイは、多くの種類が販売されている。色、形状を変え、付加価値を付けたセルトレイもみられるが、効果は不明である。そこでセルトレイを選択するにあたり、どのようなものが良いかレタス、はくさいの生育、収量から検討した。 |
平成12年(2000年)営技セ
施肥量・株間がレタスの収量・品質に与える影響8月に降雨,曇天が続き,レタスの変形球による品質低下がみられ,生産が不安定になっているそこで,天候の変化に対して安定的に生産できる方法はないか施肥量,株間を変えて収量,変形球の発生の違いを検討した。 |
平成12年(2000年)野菜試
レタス根腐病に対する輪作及び地温上昇抑制マルチの効果レタス根腐病菌汚染ほ場にレタスを作付けすると、菌密度の上昇を招き、さらに根腐病菌の汚染拡大が懸念される。そこで、レタスを休閑し、他科作物を栽培することにより、レタス根腐病の発生を軽減させられるか確認する。あわせて、地温上昇抑制マルチの発病軽減効果を明らかにする。 |
平成12年(2000年)野菜試
レタス「長・野28号」の育成レタス根腐病耐病性品種の育成をする。 |
平成12年(2000年)野菜試 中信試
キャベツ及びブロッコリーの全面マルチ栽培における生分解マルチの適用性これまでキャベツやブロッコリーにおけるポリマルチ栽培は、収穫後フィルム除去時の残さ処理に労力を要するため、ほとんど行われなかったが、最近ではセル成型苗を用いた際に初期生育の安定や減肥を図るため、マルチ栽培が増えつつある。いっぽう、農業用廃プラスチックの排出量の抑制も課題となっている。そこで、収穫後残さごと土中にすき込むことができ微生物によって分解される生分解マルチを用いた、キャベツ及びブロッコリーの全面マルチ栽培体系を確立する。 |