研究成果『試験して得られた技術事項』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試験して得られた技術事項」の研究内容とその成果をご紹介します。
果樹 平成15年(2003年)中信試
ぶどう大粒種無核栽培におけるジベレリン第2回目処理前の摘粒効果ぶどう大粒種無核栽培の摘粒は、ジベレリンの第1回目処理後5日頃から第2回目処理前に行うことにより、作業時間及び労力の軽減が図られ、果粒肥大が促進される。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
EM-A,EM-C及びBA29台西洋ナシ「ラ・フランス」の密植並木植え栽培条件下での特性BA-29台「ラ・フランス」はEM-A台木樹より木の生育が若干抑制されるとともに、収量も多く、1果重も大きい。また、EM-C台「ラ・フランス」は生育がより抑制され、果実の糖度は高いが、収量が低く、1果重は小さい。 |
果樹 平成15年(2003年)南信試
日本なし「南農ナシ3号」の育成「南農ナシ3号」は、「二十世紀」より遅く「南水」よりやや遅く収穫できる中生品種で糖度が高く食味に優れ、黒斑病に強く、短果枝の維持の良い豊産性の青なし品種である。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
リンゴ長果18の育成果実の大きさが150~200gで、果肉が褐変しにくい、丸かじりに適した早生品種、リンゴ長果18を育成した。側枝の発出と花芽の着生が良く、着果管理や着色管理の省力性が高く、収穫前落果が少ない栽培しやすい品種で、「ふじ」程度の収量が期待できる。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
「ふじ」JM2台木若木樹の特性「ふじ」JM2台木樹はマルバカイドウ台木樹と比べ、樹が小型化し、早期収量性が高い台木で、10a当たり20樹程度の栽植で、開心形仕立てに適している。JM2主幹形仕立て樹は開心形仕立て樹と比べ、より樹が小型化し、早期収量性は高いが、作業性が悪い樹形となる。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
ジョンカラープロのりんご「ふじ」に対する葉摘み作業軽減効果りんご「ふじ」の落葉剤として、ジョンカラープロ500倍を収穫40~50日前に回1散布したところ、果そう葉中心に落葉がみられ、葉摘み作業時間が短縮された。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
予備摘果時期がリンゴ「シナノスイート」の心かび発生に及ぼす影響りんご「シナノスイート」は、予備摘果時期を遅くすると果実肥大が抑制されるが心かび発生が少なくなる。また、側果を利用しても心かび発生が少なくなるが、ツルさびの発生が多くなる。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
黒ボク土におけるJM7台木樹「ふじ」の生育りんごわい性台木JM7は、黒ボク土で「ふじ」を穂品種に用いると、11年生の樹体はM.9ナガノ台木樹に比べて大きく、M.9ナガノ中間台木樹と同等の生育を示した。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
フェザーの多発したJM台木利用リンゴ「ふじ」2年生苗木による早期多収JM7、JM1台木を用いたりんご「ふじ」の 1年生苗木に対し、切り返し、芽かき、ベンジルアデニン散布を行い養成した苗木はフェザーの発生が多く、定植 2年目に前者で 10a当たり1.2t、後者で0.75t の収量が得られる。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
リンゴわい化栽培におけるJM7台木の利用法りんごわい性台木JM7は、「シナノスイート」と「シナノゴールド」を穂品種に用いると、5年生の樹体が小型化し、果実の初期生産性も高いことから、4×2m程度の栽植距離のわい化栽培に利用できる。 |
平成15年(2003年)農事試
家庭用漂白剤を用いた脱色法による不稔歩合の調査法出穂期後積算気温300℃以上経過した穂を、塩素系家庭用漂白剤の5倍希釈液に15~24時間浸漬し、水洗後に希ヨードチンキ液の5倍希釈液に浸漬することで、不稔籾の判別が容易になる。 |
平成15年(2003年)農総試
玄米カドミウム吸収抑制のための出穂期以降水管理目標として、田面足跡深(田面硬度)が利用可能である玄米カドミウム濃度は水管理やほ場の特性(水持ち)と密接な関係がある。収穫7~10日前の田面足跡深は、水管理状況や圃場の水持ちを反映し、玄米カドミウム吸収抑制のための水管理目標として利用可能である。 |
平成15年(2003年)農事試
飼料イネ品種として「信交507号」、「ほそおもて」、「クサホナミ」が有望である飼料イネ品種として、中生は「信交507号」、中晩生は「ほそおもて」、極晩生は「クサホナミ」が栽培しやすく黄熟期乾物収量・TDN収量が多く有望である。 |
平成15年(2003年)農事試
「ほそおもて」「クサホナミ」を用いた飼料イネ栽培の窒素施用量は一般栽培水稲の1.5~2倍程度がよい「ほそおもて」「クサホナミ」を用いた直播による飼料イネ栽培の窒素施肥量は一般栽培の1.5~2倍程度で倒伏なく高位収量が得られる。施肥法による収量差は小さいが緩効性肥料の全量基肥が分施肥体系よりやや収量性が高い。 |
果樹 平成15年(2003年)果樹試
りんご「つがる」に対するジャスモメート液剤の着色促進効果りんご「つがる」の着色促進を目的にジャスモメート液剤を散布し、着色促進効果が得られた。高温年は効果が高い傾向で、併せて成熟も促進されることから、収穫遅れによる果実軟化に注意が必要である。 |