研究情報

研究成果『試験して得られた技術事項』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試験して得られた技術事項」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹・病害虫 平成15年(2003年)果樹試

ももおよびネクタリンのせん孔細菌病に対する6-6式亜鉛ボルドー液の防除効果と薬害発生

モモせん孔細菌病に対し6-6式亜鉛ボルドー液の散布は効果がある。その効果はストレプトマイシン剤に比べやや劣る。また、葉に薬害が発生する場合がある。

果樹・病害虫 平成15年(2003年)南信試

ナシ心腐れ症における内部腐敗を進行させないための保存温度

ナシ心腐れ症の内部腐敗は12.5℃以下では進行せず,15℃以上では温度が高いほど腐敗程度が激しい。収穫果の保存温度は12.5℃以下が望ましい。

土壌肥料 平成15年(2003年)中信試

施肥量がレタス根腐病の発生程度に与える影響

窒素の多肥はレタス根腐病の発病に影響を与えている可能性があり、耐病性品種でもその傾向は同様である。窒素残存量の多い圃場、堆肥の多施用圃場では施肥量に注意が必要である。リン酸、カリは一般的な施肥量では病害を助長しない。

土壌肥料 平成15年(2003年)野菜花き試

微生物資材および有機物資材のレタス根腐病に対する施用効果

微生物資材A、B、C、Dのいずれかを10a当たり500kg、または有機物資材E、Fのいずれかを10a当たりlt全面全層施用することにより、レタス根腐病の発病度の低下がみられた。

土壌肥料 平成15年(2003年)野菜花き試

機械局所施肥栽培とレタスの硝酸イオン濃度

レタスに対して株横4cm片側の深さ6cm位置の定植ラインに平行の、断面直径1㎝の線状にエコロング424-70、シグマコートS200-2.5M、局所施肥専用BB肥料のいずれかを機械局所施肥する方法はレタスの低硝酸イオン化に有効である。

土壌肥料 平成15年(2003年)野菜花き試

レタスの時期別窒素吸収量

レタスの時期別窒素吸収量は外観の結球部の肥大パターンと異なる。窒素吸収量は結球始期から球肥大初期の定植後3週から4週に増加し、球肥大初期から中期の定植後4から5週に最大となる。

土壌肥料 平成15年(2003年)南信試

日本なし「幸水」成木園での有機質肥料の連用効果

土壌肥料 平成15年(2003年)南信試

日本なし「幸水」成木の年間窒素吸収量とその樹体内分配

日本なし「幸水」成木の解体調査により、年間窒素吸収量は 10a当たり 14kg程度と推定された。そのうち新生部位には8割が分配されていた。また、剪定後の翌シーズンに繰り越される樹体蓄積量は吸収量の 14%相当であった。

土壌肥料 平成15年(2003年)農業技術課

コーンコブを使用したエノキタケ廃培地の水田における施用法

コーンコブを使用したエノキタケ廃培地の有効利用として、水田では苗の浮き上がり等の障害が発生するため春施用より秋施用が望ましく、1t施用で含有窒素量の2割程度の減肥が可能である。

畜産 平成15年(2003年)畜試

稲発酵粗飼料における収穫機械体系とロールベールサイレージ品質の関係

稲発酵粗飼料は水分含量70%程度以下に調整すれば、いずれの機械でも酪酸やVBN/T-N(比)が少なくVスコア80以上のサイレージが得られた。また、「フレール型」で調製したサイレージは、他に比較して乾物密度が高く、乳酸が増加しpHが低下しフリーク評点が高い傾向にあった。

畜産 平成15年(2003年)畜試

豚尿中の窒素成分は電気伝導度により推定できる

豚尿を液肥として利用する場合に、窒素成分を電気伝導度によって推定することにより、施用量を簡易に決定できる。

畜産 平成15年(2003年)畜試

豚尿を液肥として、スイートコーン、エダマメ栽培に利用できる。

リン酸を添加しアンモニアの発生を抑制した豚尿を液肥として基肥窒素全量代替で栽培することにより、スイートコーンとエダマメでは慣行化学肥料と同等の収量が得られる。

畜産 平成15年(2003年)畜試

製茶残さの飼料添加が、「しなの鶏」の生産性、肉質に及ぼす影響

肉用鶏後期飼料に製茶残さを添加した結果、飼料摂取量の低下が認められたが1%添加では発育への影響はなく、ビタミンEの鶏肉への移行が認められた。

畜産 平成15年(2003年)畜試

深部膣内電気抵抗値による豚の早期妊娠診断

深部膣内電気抵抗測定器を用いて、豚の妊娠判定の基準(授精後の次回発情予定日 1~3日前の計測値が300以上を受胎、300未満であれば不受胎)を設定し、妊娠診断を行った結果、妊娠(受胎)的中率は80.4%、不受胎的中率は100%であった。

畜産 平成15年(2003年)畜試

飼料用モミを黒毛和種肥育牛へ給与した場合、皮下脂肪のリノール酸は圧扁モミ30%区がトウモロコシ給与区に比べ有意に低かった。

加工処理した飼料用モミを給与した黒毛和種胸最長筋中の遊離アミノ酸含有量は、有意差がみられなかった。脂肪酸組成において皮下脂肪のリノール酸は圧扁モミ30%区がトウモロコシ給与区に比べ有意に低かった。

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