研究成果『技術情報』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。
土壌肥料 令和4年(2022年度)野菜花き試験場環境部、農業試験場環境部
バーク混合牛ふん堆肥施用や緑肥作物のすき込みにより黒ボク土レタス畑土壌の全炭素含量と可給態窒素量を維持できる。バーク混合牛ふん堆肥を毎年2t/10a以上連用又は出穂期直前のソルガム(草丈180㎝程度)をすき込むことで、土壌の全炭素含量は維持又は増加し、温暖化の緩和に有効な炭素貯留効果が認められる。同時に土壌中の可給態窒素も維持される |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(生産振興領域)酪農肉用牛部
黒毛和種繁殖雌牛の繁殖性に影響する血中生化学成分黒毛和種繁殖雌牛の分娩前後の栄養度、血中成分を分析した結果、受胎にいたるまでの授精回数等に影響のある可能性がある成分があった |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(生産振興領域)酪農肉用牛部
交雑種レシピエントに自然哺乳をさせることで高増体の黒毛和種子牛を育成できる交雑種(ホルスタイン×黒毛和種)の雌牛をレシピエント(受卵牛)として用いた後、自然哺乳をさせた場合、高増体の黒毛和種子牛(和子牛)を育成できた |
畜産・土壌肥料 令和4年(2022年度)畜産試験場(持続的畜産領域)飼料環境部
堆肥を年間5t/10a施用する場合、ドライブハローを利用した簡易耕による青刈りとうもろこしの栽培は3年連用を限度とする堆肥を年間5t/10a施用する場合、ドライブハローを利用した簡易耕による青刈りとうもろこし栽培は、ほ場を耕うんした慣行栽培と同等の収量が得られるが、土壌の塩基蓄積が高まるため3年連用を限度とする。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(飼料対策領域)飼料環境部
県内で栽培された子実用とうもろこしのフモニシン含量は配合飼料の管理基準値を超えることがある県内で栽培された子実用とうもろこしのフモニシン含量は配合飼料のフモニシン管理基準値4ppmを超えることがある。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(温暖化対策領域)養豚養鶏部
地鶏「長交鶏3号」に対するとうもろこし子実の給与効果地鶏「長交鶏3号」にとうもろこし子実又はとうもろこし子実サイレージを配合飼料と併用給与すると配合飼料のみを給与した場合と同様に発育し、産肉量にも影響せず配合飼料摂取量を80%程度まで削減できる。また、サイレージ化していないとうもろこし子実の給与により食味が向上する傾向が認められる。 |
病害虫 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部
ミカンキイロアザミウマによるりんご果実の白ぶくれ症状とサビ症状りんご幼果の白ぶくれ症状は、ミカンキイロアザミウマの産卵により生ずる。白ぶくれ症状は、収穫期になると着色し目立たなくなるが、産卵痕の部分が楕円形のサビ症状として残る。果実への加害は、開花期~落花期(幼果初期)に多い。 |
病害虫 令和3年(2021年度)農業試験場環境部
斑点米カメムシ類に対する数種薬剤の殺虫効果及び斑点米発生に及ぼす影響斑点米カメムシ類に対する殺虫効果は、カメムシの種類によって差が認められる。殺虫効果が高い薬剤では、放飼条件下における斑点米抑制効果は概ね高い傾向が認められる。薬剤の残効期間はカメムシ種によって異なる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部
ながいもの貯蔵性腐敗の発生要因ながいもの貯蔵性腐敗は、亀裂や奇形の多い芋ほど発生しやすい。また、芋の腐敗は主にMucor属菌によって引き起こされる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫・土壌肥料 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、諏訪農業農村支援センター、上伊那農業農村支援センター
平高うねマルチ栽培がブロッコリー根こぶ病の発病に及ぼす影響ブロッコリー根こぶ病に対し、うね面を25㎝程度高くしてマルチフィルムで被覆する「平高うねマルチ栽培」を行うと、根こぶ病の発病が軽減される。 |
病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部、農業技術課専門技術員
アスパラガス茎枯病菌に対するベノミル感受性の調査手順アスパラガス茎枯病菌に対するベノミル感受性を調査する手順を作成した。本手法は特殊な実験施設や器具を要せずに、アスパラガス茎枯病菌のベノミル感受性を調査することができる。 |
病害虫 令和3年(2021年度)野菜花き試験場環境部
Agripalette(トマト黄化葉巻ウイルス用)はトマト黄化葉巻病の簡易診断に活用できる生産現場におけるトマト黄化葉巻病の簡易診断に、Agripalette(トマト黄化葉巻ウイルス用)が活用できる。本手法は抗原抗体反応を利用したものであり、検査開始から数十分で判定でき簡便である。 |
病害虫 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部
マイコシールドへのパラフィン系展着剤加用による核果類細菌性病害防除の補助効果マイコシールドにパラフィン系展着剤のアビオン‐Eを1,500倍となるように加用すると、モモせん孔細菌病とスモモ黒斑病に対する防除効果が向上する。 |
病害虫 令和3年(2021年度)果樹試験場環境部
QoI剤耐性ブドウ黒とう病菌の発生東北信地域のぶどうほ場において、QoI剤耐性ブドウ黒とう病菌の発生を確認した。 |
病害虫 令和3年(2021年度)農業試験場環境部
長野県におけるコムギ赤さび病の品種、発病時期、気象に基づく発生リスク評価県内の主要な小麦の8品種はコムギ赤さび病の感受性が異なる。感受性が高い品種では、5月上旬に発病が認められると実害が生じるリスクが高い。3~4月の日平均気温5℃以上かつ2㎜以上の降雨日数が多いほど5月上旬に発病が認められるリスクが高まる。 |