研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

黒毛和種育成期における配合飼料給与量が肥育期の発育と枝肉成績に及ぼす影響

黒毛和種育成期(8ヵ月齢まで)に育成期用配合飼料を体重比 2.5%または 1.5% 給与した牛をほぼ同一飼養条件で肥育した結果、枝肉重量、ロース芯(胸最長筋) 面積等枝肉成績に大きな影響を及ぼさなかった。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

黒毛和種育成期における配合飼料給与量が育成期の発育に及ぼす影響

黒毛和種育成期に育成期用配合飼料を体重比 2.5%給与した場合、1.5%給与と比 較し、体高・体長等の発育に優れる傾向であるが、腹囲胸囲差の減少ならびに過肥になる可能性があるので注意する。一方、1.5%給与した場合、遺伝的発育能力に適う成長を確保できない場合があるので注意する。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

県有種雄牛の在胎期間と生時体重の特徴

「栄寿」産子は生時体重が重く、在胎期間も長い傾向にあり 「丸山福」産 、 子は在胎期間が短く、生時体重は軽い傾向にあった。交配した種雄牛により在胎期間および生時体重に特徴が見られた。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

黒毛和種種雄牛「穂里平茂」、「仁志国」、「金井屋」および「辰福茂」の遺伝的特徴

広域後代検定において、黒毛和種種雄牛「穂里平茂」が枝肉重量の成績が優れていたため共同利用候補種雄牛に選抜された。育種価解析結果において、黒毛和種種 雄牛「穂里平茂」「仁志国」「金井屋」「辰福茂」の遺伝能力の特徴が明らかとなった。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

黄色ブドウ球菌性乳房炎の牛郡内の蔓延を疑う牛群検定成績の指標

検定牛のリニアスコアの年平均値が 3.5 以下の牛群において、体細胞数 200,000 cells/ml 以上の頭数が搾乳牛中の 30%を超える検定月が増加すると、黄色ブドウ球菌による慢性乳房炎の牛群内の蔓延が疑われる。

畜産 平成21年(2009年)畜試・酪農肉用牛部

乳牛の初産分娩月齢の早期化が乳生産に及ぼす影響

乳牛の初産分娩月齢を 22 ヵ月齢程度に早めた場合、初産次乳量は少ない傾向があるものの、 2産次、3産次の乳生産には影響はなく、1日当たり乳量は高い傾向を示す。また、57 ヵ月 齢までの乳生産性は向上した。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・菌茸部

エリンギ(バイリング)のDNAマーカーによる系統識別

県職務育成1系統を含むエリンギ(バイリング)17 系統について、 RAPD/DNA マーカーにより系統識別が可能である。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)南信試・栽培部

LED「レピガードR」の終夜証明がダリアの品質及びオオタバコガの被害に及ぼす影響

LED「レピガードR」を用いて約4Lux の照度で終夜照明を行うことで露心花の発生を軽減することが可能である。オオタバコガの被害も軽減されるが効果が不十分であるため他の防除方法を併用する。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・育種部・花き部、農業技術課

ユリ「グリーン・リリ・アルプ」の組織培養による増殖法と生育特性

ユリ「グリーン・リリ・アルプ」は、組織培養による増殖ができ、無花粉、ユリで唯一の緑色の花色で日持ち性に優れ、無加温作型で6月に開花する。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・花き部

スタンダードカーネーションの栽植密度が収量・切り花品質及ぼす影響

スタンダードカーネーション「シルクロード」の2回切り作型では、栽植密度を下げ ることで株当たりの収量が増加し、秋期の採花比率が高くなる。また、反射マルチの利用により採花数が増加する。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・花き部・環境部、南信試・栽培部

キク栽培におけるLED「レピガードR」の利用方法

LED「レピガードR」は、太陽電池を電源として利用でき、バッテリー、タイマー を設置することで夜間一定期間の照明が可能になる。この照明によりキクの開花に影響を与えずにヤガ科害虫の被害を低減することができる。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・花き部、農試・原村試験地

夏季地中冷却によるアネモネの早期出荷

アネモネ「F1 モナリザ」の秋冬切り作型において定植後から夏季の株養成期に地中冷却を行うことにより秋切り比率が向上し年内の採花本数が多くなる。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・花き部

アジサイの切り花栽培における品種特性

アジサイの切り花栽培では、低節位に花芽がつきやすい品種を用いることで、品質 の良い切り花を安定的に得ることができる。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・野菜部

固化培地を利用した若苗定植による夏秋どりレタスの抽だい抑制効果

夏秋どりレタスで固化培地を利用した若苗定植を行うと、育苗期間が短縮されて花芽分化に必要とされる有効積算温度 1,500~1,700℃に届かず、抽だいに伴う茎の伸長抑制に効果がある。

野菜・花き・きのこ 平成21年(2009年)野花試・野菜部

カラーピーマン「ガブリエル」の尻腐れ果発生とカルシウム資材の有効性

カラーピーマン「ガブリエル黄」はしり腐れ果が発生しやすい品種であり、対策としてカルシウム資材の葉面散布は効果が低く、土壌処理資材の施用効果は認められるもののその程度は低い。「ガブリエル黄」のしり腐れ果発生についてカルシウム資材のみでの対策は不十分である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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