研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

作物 平成22年(2010年)農試・作物部

「コシヒカリ」の白未熟粒発生に影響を及ぼす諸要因について

水稲の白未熟粒発生は、1穂当たり籾数が減少すると低下し、幼穂形成期に根を切断すると増加する。また、白未熟粒は登熟期間の気温が高いほど増加する傾向にある。さらに、無追肥条件で増加し、追肥により軽減する傾向がある。

作物 平成22年(2010年)農試・企画経営部、農業技術課

集落営農組織損益分配ソフト(農事組合法人版)は収入差プレミアム方式による損益分配ツールとして活用できる

集落営農組織損益分配ソフト(農事組合法人版)は、使用収益権の設定による農地の賃借契約を結び水田農業を行う集落ぐるみ型の法人において、ほ場ごとの収入差を反映した分配計算を効率的に行うことが可能である。

作物 平成22年(2010年)農試・作物部、農業技術課

大麦での耕うん同時畝立栽培における隣接する畝の間隙と収量の変動

大麦での耕うん同時畝立栽培において、隣接する畝の間隙が広くなると減収につながるため、間隙を 40~50cm 程度とする。

作物・土壌肥料 平成22年(2010年)農試・作物部、農業技術課

麦類の塩安(塩化アンモニウム)追肥と収量・品質

大小麦の追肥に塩安の利用が可能で、慣行の硫安追肥と収量・品質の差はない。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)南信試・栽培部

発生予察用粘着トラップ(SEトラップ)とファネルトラップにおけるオオタバコガ誘殺数の違い

オオタバコガの発生予察で使用している市販の粘着トラップ(SEトラップ:白色) (以下、粘着トラップ)とファネルトラップ(黄色)(以下、ファネルトラップ)の誘殺数を調査したところ、粘着トラップの誘殺数が多く、防除時期の把握には適していると考えられた。なお誘殺ピークを把握する場合には、調査間隔を短くすることが必要と考えられる。

果樹・病害虫 平成21年(2009年)南信試・栽培部

リンゴコカクモンハマキ発生予察用ルアー3種の誘引力

果樹の主要害虫の一種であるリンゴコカクモンハマキの発生予察用のモニタートラップで使用される3種類のルアーの誘引力は異なる。調査結果を比較する場合は、同じメーカーのルアーを用いる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)野花試・佐久支場、南信試・栽培部

ナモグリバエに対する土着寄生蜂の密度抑制能力

ナモグリバエの土着天敵は、多種からなる寄生蜂群集であり、高いナモグリバエ密度抑制能力を有する。ナモグリバエの発生初期である5月頃には、イサエアヒメコバチが密度抑制効果を発揮する。夏季は本種に加えてササカワハモグリコマユバチ等が発生し、密度抑制効果を示す。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)南信試・栽培部

キュウリ褐斑病に対するジマンダイセン水和剤の効果

ジマンダイセン水和剤は、キュウリ褐斑病発生前の散布で高い防除効果がある。発生後は防除効果が劣るものの、初発直後に使用することで、栽培期間を通した発病抑制効果が認められる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)南信試・栽培部

下伊那地域のきゅうりから分離したキュウリ褐斑病菌のアゾキシストロビン剤に対する薬剤感受性

下伊那地域のきゅうりから分離したキュウリ褐斑病菌は、アゾキシストロビン剤に対して感受性が低下している。このため、耕種的防除を徹底した上で、効果のある薬剤のローテーション散布を行う。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)野花試・環境部

セルリー葉芯部のえそ小斑点、萎縮症状は炭疽病菌の一系統による新規の病害である

近年長野県内のセルリー生産地で発生している葉芯部えそ萎縮症状(通称:ごま)は、 Colletotrichum acutatum の一系統による新規の病害である。 C. a cutatum によるセルリー炭疽病は、日本国内では平成 12 年に東京都での発生が初めて報告されたが、被害は育苗時における芯葉の腐敗であり、本県の場合とは病徴が大きく異なる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成21年(2009年)野花試・環境部

スイカ果実汚斑細菌病菌の罹病残さにおける生残性

スイカ育苗施設または本圃で果実汚斑細菌病が発生した場合、罹病残渣を土中深 く(地表下 30cm 以上)埋却することにより残渣中の病原細菌は死滅する。

果樹・病害虫 平成21年(2009年)果樹試・環境部

りんごせん定チップの連用施用が白紋羽病の発病に与える影響

せん定枝チップ約 300kg/10aを定植5年目まで連年表面施用したところ、リンゴ白紋羽病発病に及ぼす影響は小さかった。しかし、白紋羽病発病履歴のあるほ場では、せん定枝チップの施用量の増加、土壌中への混和により発病の危険が増大するため、せん定枝チップの施用は行わない。

作物・病害虫 平成21年(2009年)農試・環境部

無加温平置き出芽方式はイネもみ枯細菌病(苗腐敗症)の発生を抑制する

無加温平置き出芽方式では加温出芽に比較して育苗初期の育苗箱内の温度が低めに推移することからもみ枯細菌病(苗腐敗症)の発生を抑制する。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成21年(2009年)野花試・佐久支場・環境部

ブロッコリー茎葉残さの肥効

鋤き込まれたブロッコリー茎葉残さから窒素、加里成分は速効的に溶出する。 残さ鋤き込み後作のブロッコリーにおける残さ中の窒素成分の肥効は、栽培条件によって異なり1~8kg/10a 程度であるが、通常の施肥条件下では1~2kg/10a である。

土壌肥料 平成21年(2009年)野花試・環境部

バイオログプレートを利用した土壌微生物活性の診断法

土壌懸濁液をバイオログプレートに添加し、2日後の反応をマイクロプレートリーダーで測定することにより土壌微生物の活性を推定することができ、土作り指標の1つとしての利用が可能である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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