研究成果『技術情報』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。
病害虫 平成24年度(2012年度)野菜花き試験場環境部
レッドリーフ症状のパセリから分離される2種ウイルス北信地域のパセリ栽培ほ場において、茎葉の赤化、株のわい化、葉先枯れ、萎縮などの病徴を示す被害が発生した。被害株からは同じセリ科野菜のニンジン黄化病の病原ウイルスCarrot red leaf virus(ルテオウイルス属)に比較的近縁なウイルスと、海外で確認されているニンジンやパセリの Carrot Motley Dwarf(CMD:斑紋わい化症状)の原因の一種であるCarrot mottle virus(ウンブラウイルス属)に相同性の高いウイルスの2種が検出される。 |
作物 平成24年度(2012年度)農業試験場作物部・農業技術課
水稲初期除草剤植代後処理から移植までの止め水期間の延伸にともなう水稲生育への影響砂壌土において移植前使用の初期除草剤を処理し、7日の期間をおいて移植した場合、転び苗等によって移植精度が低下し、後処理する除草剤により薬害が生ずることがある。 |
病害虫 平成24年(2012年)農試・企画経営部
金網柵と電線型電気柵併用柵の扉部分の通電現象の解消技術ニホンザルの被害を受ける地域において、集落ぐるみで金網柵と電線型電気柵の併用柵が導入され、本来電気が流れない扉部分に電気が流れ、感電する事例がみられるが、扉の両側の金網をリードアウトケーブルで繋ぐことにより感電は解消される。 |
病害虫 平成24年(2012年)農試・企画経営部
食塩と土の混合物でニホンジカを誘引しくくりわなで捕獲ができるニホンジカの採食が確認される農地周辺、公共牧場において、見回りや捕獲個体の搬出しやすい場所の土の上に置いた食塩と土の混合物でシカを誘引し、くくりわなで捕獲することができる。 |
病害虫 平成24年(2012年)農試・企画経営部
ニホンザルの被害を受けにくい農作物パプリカ、セルリー、つるむらさき、エンサイ、ルバーブはニホンザルの被害を受けにくい農作物である。 |
果樹・病害虫 平成24年(2012年)農試・企画経営部
ポリエチレン製ネットの外側に電気柵を設置することでハクビシンの侵入を防止できるポリエチレン製ネットの外側10㎝、高さ10㎝の位置に電気柵を1段設置することでハクビシンの侵入を防ぐことができる。 |
果樹・病害虫 平成24年(2012年)南信試・栽培部
ナシマダラメイガの発生消長ナシマダラメイガの発生時期は、越冬世代成虫が6月下旬、第1世代が8月中旬である。発生のピーク直後にはなし樹上に産卵が認められる。発生時期の年次間差は小さい。 |
果樹・病害虫 平成24年(2012年)南信試・栽培部
フジコナカイガラムシの発生予察にフェロモントラップが利用できるかきにおけるフジコナカイガラムシ発生消長はフェロモントラップで雄成虫捕獲消長を調査することにより、把握することができる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部、農業技術課
レタスを加害するアザミウマ類とその発生時期レタスを加害するアザミウマ類はミカンキイロアザミウマが主体であり、8~9月頃に被害が顕著になる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・佐久支場
レタスのナモグリバエに対するジノテフラン顆粒水溶剤の効果期間レタスのナモグリバエ防除に、ジノテフラン顆粒水溶剤(スタークル、アルバリン)の定植時セル苗かん注処理が利用されているが、同剤に対するナモグリバエの感受性が低下している可能性があり、効果の持続期間が短くなっている。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・佐久支場
ナモグリバエの食害はレタス腐敗病の発病を助長するレタス腐敗病菌は、レタス葉の気孔、水孔などの自然開孔部のほか、ナモグリバエの食害痕などの傷口を侵入門戸として感染する。腐敗病の発病には、必ずしもナモグリバエの食害を必要としないが、ナモグリバエによる食害が多いほどレタス腐敗病の発病度が高まる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部
オオタバコガのフェロモントラップへの誘殺消長とレタスへの産卵消長の関係粘着式フェロモントラップのオオタバコガ誘殺消長とレタスでの発生消長は関連があり、フェロモントラップへの第1世代成虫の誘殺増加期にレタスへの産卵が開始される。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部
スイカ果実軟腐病菌の感染経路の解明スイカ果実軟腐病菌は、主に果皮に生じた傷口から果実に感染し、内部を腐敗させる。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部・佐久支場、農業技術課
ストロビルリン系薬剤に耐性を持つイチゴ炭疽病菌の発生ストロビルリン系薬剤に耐性を持つイチゴ炭疽病菌が確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果が得られない。 |
野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部、農業技術課
アスパラガスに発生した褐斑病の特徴Cercospora asparagi Sacc.によるアスパラガス褐斑病は、アスパラガス斑点病と病徴が酷似しているが、両病害は病斑上に形成される分生子の形態で区別できる。 |