研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部、農業技術課

盛夏期の遮光資材被覆によるアスパラガス異常茎発生の軽減効果

遮光率約30%の遮光資材被覆により、アスパラガスの空洞茎および爆裂茎発生比率は低下する。遮光被覆の適期は外気温の最高気温が30℃以上、日照時間が1日当たり9~10時間程度となる盛夏期である。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部、佐久支場

将来的な地球温暖化によるレタスの抽だいリスクの予測

各レタス品種の抽だい推定式から、寒地(野辺山、軽井沢、菅平)および寒冷地(松本、佐久)において、平均気温が1℃または2℃上昇した場合の抽だいリスクを予測したところ、抽だいリスクの増大により栽培が困難となる作型があることが明らかになった。一方、寒地における「ルシナ66」の抽だいリスクは今後も小さいと考えられた。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・育種部

もも「まどかTM」の品種特性

もも「まどかTM」は、無袋栽培が可能な良食味の中生品種である。果実重は280~330g程度、糖度14~16%程度の白肉品種で、着色良好である。成熟期は8月上中旬(須坂市)で「あかつき」に続いて収穫できる。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

プルーン「オータムキュート」における2年生苗の初期の樹体生育と収量の推移

プルーン「オータムキュート」において側枝付きの2年生苗を定植すると定植2年目までは樹勢が弱いが、定植3年目以降は樹勢が回復し、収量も増加する。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

もも「あかつき」の強摘らいと短果枝数制限による着果管理作業の省力効果と果実品質への影響

もも「あかつき」において強摘らいを行うと、通常の摘らいと比較して着果管理時間が3~11%削減が出来る。果実品質では、果実重が増加するが、核割れ果の発生は通常の摘らいと変わらない。また、短果枝数を1/3程度に制限しても核割れの発生は、通常の摘らいと変わらない。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

ぶどう「ナガノパープル」および「シャインマスカット」の長期貯蔵におけるフレッシュホルダー装着による穂軸褐変および果房重減少抑制効果

ぶどう「ナガノパープル」および「シャインマスカット」の長期貯蔵において、水を充填したフレッシュホルダー(特許2962350号)を穂軸に装着すると、穂軸褐変および果房重減少の抑制効果がある。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

ぶどう「ナガノパープル」及び「シャインマスカット」の果粒単位販売に向けた栽培における摘らいと支柄単位摘粒の併用による効率的果房管理方法

ぶどう「ナガノパープル」及び「シャインマスカット」の果粒単位販売に向けた栽培方法として、テキライグシを利用して花蕾数を制限し摘粒を支柄単位で実施すると、開花期前後に集中する果房管理作業時間が短縮される。果房形は不揃いとなるが果粒の品質は慣行栽培と同等である。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

利用するM.9台木の接ぎ木時の台木径と発根量がりんご「シナノスイート」と「ふじ」の2年生フェザー苗木の樹体生育に及ぼす影響

りんごの2年生フェザー苗育成において、「シナノスイート」は発根指数2以上で台木径7mm以上のM.9台木、「ふじ」は発根指数2以上で台木径9mm以上のM.9台木を用いると、5~50cmのフェザー本数は10本以上確保できる。

果樹・その他 平成28年(2016年)農試・知的財産管理部、果樹試・育種部

SSRマーカーを用いた県職務育成りんご品種の識別技術の改良

新たに14種類のSSRマーカーを選出し、県職務育成りんご品種の遺伝子型を明らかにした。

作物 平成28年(2016年)農試・作物部

雑草イネに対する防除効果の変動要因

雑草イネに対する防除効果の変動要因は入水後からの温度条件による生育進度の差、代かきによる既発生個体の埋没不足、除草剤3剤体系における2回目までの防除効果の差異であった。

作物 平成28年(2016年)農試・・育種部、作物部、農業技術課

長野県で同定された雑草イネバイオタイプの識別指標

1990年代から2015年までに長野県内各地で発見同定された雑草イネには、9種類のバイオタイプがあり、それぞれ特徴的な形態を有する。これまでに得られた特性情報をまとめたチャート型の指標を参照することにより、簡易的にバイオタイプを判別できる。

作物 平成28年(2016年)農試・作物部、農業技術課

水稲の高密度播種育苗の特徴

1箱当たり播種量250g(乾籾)の高密度播種苗は、播種量160g(乾籾)の稚苗に比べ、苗1本当り乾物重はやや少いが、単位面積当たりの根重は重く、苗質に問題はない。高密度播種育苗の10a当たり使用苗箱数は稚苗育苗に比べ約6割削減できる。

作物 平成28年(2016年)農試・作物部

「コシヒカリ」の乳白粒を低減するための水管理

半日単位のかけ流し処理による水管理は、昼間潅漑でも夜間潅漑でも乳白粒低減に効果がある。

果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部

りんご「シナノホッペ」に対するスマートフレッシュくん蒸剤の鮮度保持効果

りんご「シナノホッペ」はスマートフレッシュくん蒸剤で処理すると、冷蔵で収穫3ヶ月後まで硬度低下が抑えられ、食味が良好に維持できる。また、スマートフレッシュくん蒸剤での処理は出庫後の硬度低下も抑えることができる。

野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部

一年生養成株を利用したアスパラガス伏せ込み促成栽培における品種特性

一年養成株を利用し早期出荷を目指した伏せ込み促成栽培において、「ウインデル」および「太宝早生」は太物の収量が高く有望である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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