研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

オレイン酸を40%含むルーメンバイパス油脂を給与した肥育牛は、枝肉脂肪中のオレイン酸割合が高まる可能性がある

黒毛和種肥育牛の肥育後期にオレイン酸を40%含むパーム油脂由来のルーメンバイパス油脂を給与したところ、枝肉脂肪中のオレイン酸割合が高まる可能性が示唆された。

畜産 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

ダクトファンの24時間稼働及び夜間給餌の併用による暑熱対策は、黒毛和種肥育牛の採食量低下を抑制する傾向がある

黒毛和種肥育牛に対して、暑熱対策としてダクトファンの24時間稼働及び夜間給餌を実施したところ、採食量の低下が抑制される傾向が認められた。

畜産 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

乳用牛群検定成績からみた長野県検定牛群は分娩後のエネルギー不足期間の延長により繁殖成績が年々低下している可能性がある

長野県検定牛群は遺伝改良により初産牛で全乳期にわたる乳量の増加、2産と3産牛でピーク乳量が変わらずにピーク乳量到達日数が遅延している。このことから泌乳前期のエネルギー要求量が年々高まり分娩後のエネルギー不足の期間が延長し、繁殖成績が年々低下している可能性がある。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・花き部、環境部

シクラメン葉の褐変及び白化症状の発生原因

シクラメンの新葉の黄化、成葉の褐変及び奇形花は苦土が不足すると発生する。これらは苦土肥料の基肥施用又は8月の追肥により軽減できる。出荷期に見られる成葉周縁の白化症状は、夏期の窒素施用量が少ない場合に発生が多くなる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・花き部、環境部

アルストロメリア「ハニーソフィア」の葉焼け症状は土壌のpHが低い場合、またはECが高い場合に発生が助長される

「ハニーソフィア」の葉焼け症状は主に低温期に発生し、土壌のpHが低く、ECが高い場合に発生が助長される。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・菌茸部

エノキタケ黒腐細菌病菌の菌かき機汚染ルート

エノキタケ黒腐細菌病菌Pseudomonas tolaasiiは、加湿器の霧を通じて培養ビン内に侵入し、キャップ裏や種菌表面に生じた結露水中で繁殖した後、それが感染源となって菌かき機を汚染し被害を拡大させる。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・菌茸部

ブナシメジ栽培におけるLED照明の省エネルギー効果

LED照明は、ブナシメジ生育期の光照射に用いることにより、慣行の蛍光灯使用時に比べ使用電力量が削減でき、電気料金の低減を図ることが可能である。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・花き部

ルリタマアザミの台刈りによる開花調節技術

ルリタマアザミ「ベッチーズブルー」は台刈りによる開花調節が可能である。5月中旬に台刈りを行うと7月下旬~8月上旬に開花し、6月上旬に台刈りを行うと8月上旬~9月上旬に開花する。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・花き部

アルストロメリアの給液量、散水及び二酸化炭素施用が切り花収量と品質に及ぼす影響

アルストロメリアの潅水同時施肥栽培において、給液量を増やし定期的な散水を行うとともに、二酸化炭素を施用すると切り花収量が増加する。一方、それぞれの施用量が多いと花梗や苞葉が長くなる。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・花き部

洋マム品種の7月開花作型における短日処理開始時期と品種特性

洋マム品種を7月に開花させるには、育苗期から長日処理を行い、切花期の40日~50日程度前(5月下旬~6月上旬)から開花まで短日処理を行なう。また、切り花品質には品種間差が認められる。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・花き部

県内キク産地の電照栽培で使用されている耐候性赤色LEDの特性

耐候性赤色LEDは、キクの開花抑制に効果が高い630nm付近の波長域を特異的に含み、開花抑制効果が白熱電球とほぼ同等であることから白熱電球の代替として使用できる。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・野菜部

寒冷地における冬季の無加温ハウスを利用したレタスの早春期収穫技術

寒冷地の無加温ハウスを利用し、内カーテン、トンネル被覆、べたがけ被覆、マルチ栽培を組み合わせてレタスを栽培すると、3月から4月に収穫することができる。適品種は、3月中旬収穫は「インカム」、4月上旬収穫は「シグマ」と「レイヤード」、4月下旬収穫は「レイヤード」である。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・野菜部、佐久支場

将来的な地球温暖化によるレタスの抽だいリスクの予測(第2報)

レタス品種「エスコート」、「シナノパワー」、「シナノリード」の抽だい推定式から、生育期間中の日平均気温が1℃又は2℃上昇した場合の茎長を産地ごと推定したところ、栽培が不適となる作型が明らかになった。

果樹 平成29年(2017年)南信試・栽培部

平成元年~29年における、かき「市田柿」の生態と収穫期の推移

平成元年~29年の生態調査より、近年かき「市田柿」の発芽期は1週間~10日程度、開花期は5日~1週間程度の前進傾向が認められた。今後さらに生育が前進すると、発芽期の凍霜害の危険性、かび発生、落果の増加など加工への影響拡大が懸念される。

果樹 平成29年(2017年)南信試・栽培部、農業試験場・企画経営部

日本なし「サザンスイート」、「南水」及び「幸水」の自発休眠覚醒に必要な低温要求量

自発休眠覚醒に必要な低温要求量は、7.2℃以下の低温遭遇時間で「サザンスイート」800~900時間、「南水」900~1000時間、「幸水」1100~1200時間と推測される。

研究成果の検索

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
  • スマート農業
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.