研究情報

研究成果『技術情報』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。

土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・環境部

土壌蓄積養分を考慮したダイコンの可給態リン酸基準値

夏まきダイコンの栽培圃場において、可給態リン酸量が50mg/100g乾土以上であれば、リン酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる。

土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・環境部

0.5M塩酸抽出法による家畜ふん等を含む有機質資材の肥効評価とレタス減肥栽培

レタス栽培において0.5M塩酸抽出法で評価した家畜ふん等を含む有機質資材中の窒素、リン酸、カリ養分相当量は化学肥料代替できる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・環境部、農業技術課

レタス湿害対策を目的とした作溝処理による排水性の改善効果

レタス畑の湿害対策を目的として、全面マルチ栽培用の作業機に爪状のアタッチメントを取り付けて、作溝しながら畝立てを行うことにより排水性が改善される。

果樹・土壌肥料 平成29年(2017年)南信試・栽培部

日本なし「南水」樹体ジョイント仕立て樹の局所施肥による30%減肥栽培

日本なし「南水」樹体ジョイント仕立て樹において、3月下旬に各樹の主幹から50cm程度離れた位置へ、リニア型40日タイプの被覆尿素を局所施肥すると、生育初期から7月上旬にかけての窒素肥効が得られ、全面施肥の地域慣行より30%減肥しても同等の収量、品質が得られる。なお、本施肥法を継続すると、施肥部の作土のpH(H2O)が低下し、交換性塩基類が減少する。

果樹・土壌肥料 平成29年(2017年)果樹試・環境部、南信試・栽培部

りんご園土壌からの温暖化に伴う窒素無機化量の推定増加量

気温が2℃上昇した場合、県内りんご園土壌の地温の上昇は2℃以内に収まると考えられる。反応速度論的手法により県下りんご園16ヶ所の土壌の窒素無機化特性値を求め、無機化量を推定したところ、地温が2℃上昇した場合、土壌からの窒素無機化量は、概ね8~26%の増加が見込まれる。

果樹・土壌肥料 平成29年(2017年)果樹試・環境部

ふじ/M.9ナガノ10年生樹の施肥由来及び土壌由来の窒素吸収量

枠内に栽植したふじ/M.9ナガノ10年生樹において、礫質褐色森林土と多腐植質黒ボク土の年間窒素吸収量に占める肥料由来の割合は8~10%であった。残りを土壌由来とすれば、土壌由来は90~92%と推測され、りんご樹が吸収する窒素の大部分は土壌由来である。

作物・土壌肥料 平成29年(2017年)農試・環境部

温暖化が水稲の養分吸収に及ぼす影響

水稲の主要養分三要素の吸収量は温暖化を想定した高温処理条件で増加した。将来の温暖化条件において安定栽培を行うには、基肥量の削減が必要であるが、養分吸収量に比較して収量性は高くなく、肥料の効率は低下した。

作物・土壌肥料 平成29年(2017年)農試・環境部

土壌の理化学性からみた大豆高収圃場と低収圃場の違い

大豆高収圃場と低収圃場の土壌の理化学性の違いは、土壌水分、物理性及び化学性の諸要因が挙げられ、圃場によって異なる。物理性では作土深、作土の仮比重、化学性では交換性石灰、全炭素、全窒素が収量に及ぼす影響が比較的に大きい。

畜産 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

アルファルファ単播草地における1番草収穫時の越年雑草と夏季のイヌビエ発生軽減策

アルファルファ単播草地では、越年雑草対策として4月上旬のチフェンスルフロンメチル剤散布、イヌビエ対策として7~8月の刈取り間隔を短縮し、3番草を8月上旬に収穫することで、雑草の発生を軽減できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

高品質なアルファルファロールベールサイレージ調製のための刈り取り・予乾法

アルファルファのロールベールサイレージ調製における目標水分は50~60%である。ディスクモーアによる刈り取り、直後にレーキで集草して予乾する方法は、ロールベーラ収穫の直前にレーキで集草する方法よりも葉部の損失が少なく、粗蛋白質含量が高い。

畜産 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

とうもろこし子実の国産汎用コンバインによる収穫作業能率は、時間当たり50aである

とうもろこし子実の国産汎用コンバインによる収穫作業能率は、茎葉の表面が乾いた状態であれば時間当たり約50aで、時間当たりの収穫量は3.8t程度である。収穫係数(坪刈り収量に対する実収量の割合)は約80%である。

畜産 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

低深度地中熱交換装置を利用した送風により授乳母豚の暑熱ストレスを低減できる

暑熱期に、外気を地下2mに配管した塩ビ管を通過させると、その温度は平均4.5(最大11.1)℃低下する。この空気を畜舎内配管により授乳母豚の頸部に送風すると、暑熱による呼吸数の増加や体表温度の上昇が抑制できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

哺乳子豚を出生時体重別に群編成し、母豚毎の授乳頭数を平均化すると、低体重子豚の発育が改善できる

2頭の母豚から同日出生した子豚を出生時体重により入れ替え、母豚あたりの授乳頭数を平均化するとともに低体重群と高体重群に編成すると、低体重子豚の発育が向上する。

畜産 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

肥育後期豚に乾燥酒粕と飼料用米を給与すると特色のある豚肉が生産できる

肥育後期豚に、乾燥酒粕を20%、飼料用玄米を40%利用した自家配合飼料を給与すると、ロースの筋肉内脂肪割合が高く、脂肪中のリノール酸が少なくオレイン酸が多い豚肉になる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・酪農肉用牛部

黒毛和種繁殖雌牛へのFSH皮下1回投与によって、漸減投与法と同様の採卵成績が得られる

FSH20AUもしくは30AUを生理食塩水30mlに溶解し、黒毛和種繁殖雌牛に皮下1回投与すると、漸減投与法と同様の採卵成績が得られる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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