研究成果『技術情報』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。
畜産 平成30年(2018年)畜産試験場飼料環境部
乳酸菌・繊維分解酵素製剤の添加によりロールベール水分が50~65%の範囲で良質な アルファルファロールベールサイレージが調製できる乳酸菌・繊維分解酵素製剤を添加することにより乳酸生成量が増加し、酪酸及び揮発性塩基態窒素の生成が抑えられ、ロールベール水分が50~65%の範囲でVスコア80点以上、pH5未満の良質なアルファルファロールベールサイレージが調製できる。 |
畜産 平成30年(2018年)畜産試験場飼料環境部
子実収穫に適した飼料用とうもろこしの有望品種市販の飼料用とうもろこし品種「P9400」、「36B08」、「LG3490」、「34N84」、「TX1334」、「KD641」の6品種は、子実収量が優れ、倒伏・折損、立枯れ、子実のかび毒の発生が少なく、子実用として有望である。 |
野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場菌茸部
ブナシメジ「YKB-3」培地におけるバガスパウダーとコーンコブの適正な使用量ブナシメジ「YKB-3」培地に用いるバガスパウダーは1ビン当たり25~20g、コーンコブは64~69gが適正な混合量である。 |
野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場菌茸部
ブナシメジ栽培におけるコメヌカ代替資材「築野mix」の利用技術培地資材「築野mix」は、ブナシメジ栽培の主要な栄養材コメヌカの一部代替が可能である。 |
野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場野菜部、佐久支場、農業技術課
たまねぎ春播き栽培における品種特性秋播き栽培で用いられている「七宝甘70」、「ネオアース」、「もみじ3号」は、春播き栽培においても球の肥大、収量性に優れ、栽培に適する。 |
野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場野菜部、農業技術課
非結球レタスの一般特性県内の寒地及び寒冷地における非結球レタスの一般特性を明らかにし、春播き作型及び夏播き作型における適品種を選定した。 |
野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場育種部・野菜部
ラファノブラシカ「長・野48号」は機能性成分を多く含む新たな野菜として有望であるラファノブラシカ「長・野48号」はアブラナ科ダイコン属のダイコンにアブラナ属のケールを交配した異属間の雑種第1代植物となる新たな野菜で、機能性成分であるグルコシノレート類のグルコラファニン及びグルコラフェニンを多く含む。 |
果樹 平成30年(2018年)南信農業試験場栽培部
日本なし「南農ナシ7号」の育成8月上~中旬に収穫できる早生の青なしとして、日本なし「南農ナシ7号」を育成した。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成30年(2018年)野菜花き試験場環境部・野菜部
アスパラガスほ場の排水性を評価するための簡易な下層透水性診断ラセン状穴掘り器を用いてアスパラガスほ場のうね肩部に直径約7cm、深さ40㎝の注水孔を掘り、注水後10分と30分の水位を測定し、その差が40mm以下の場合を排水不良と診断する。従来法と比べ簡易で効率的に診断が可能なため、生産者が利用しやすい。 |
果樹・病害虫 平成30年(2018年)南信農業試験場栽培部
ナシ黒星病子のう胞子飛散と初期の発病に対する秋冬期の落葉処理の効果前年の秋冬期に「幸水」の落葉を除去することで、翌春のナシ黒星病子のう胞子の飛散量が減少し、初期のナシ黒星病の発病が減少する。 |
果樹・病害虫 平成30年(2018年)果樹試験場環境部・栽培部、農業技術課
ワイン用ぶどうにおける部分雨除けの晩腐病発生抑制効果と果実品質に及ぼす影響棚栽培用の簡易雨除け資材(商品名:トンネルメッシュ)は降雨による濡れを回避し、開花前に設置すると晩腐病の発生抑制効果が高い。垣根栽培用の果房雨除けは設置時期が全般に遅いため被覆までの感染リスクがあるが、被覆後の濡れを軽減し晩腐病の発生を抑制することができる。いずれも果実品質に及ぼす悪影響はない。 |
病害虫 平成30年(2018年)果樹試験場環境部、農業技術課
県外産りんご苗木における薬剤耐性黒星病の発生県外産のりんご苗木に発生した黒星病は、DMI剤注1)とQoI剤注2)に対する薬剤耐性を有していた。この黒星病菌は苗木とともに伝搬され、越冬場所は芽付近と考えられた。一年生枝の先端部ほど保菌率が高く、特にフェザー苗では発生率が高かった。平成30年に苗木の抜根処分を行っても、黒星病菌が周辺に拡散している可能性があり、平成31年は全県的に黒星病防除を強化するとともに、DMI剤の使用は控える必要がある。 |
作物・病害虫 平成30年(2018年)農業試験場環境部
水稲の高密度播種育苗栽培における苗箱施薬剤の育苗箱あたり50g移植当日処理は葉いもちに対する効果が低下する水稲の高密度播種育苗栽培でいもち病対象の苗箱施薬剤を育苗箱あたり50g移植当日処理すると、10aあたりの薬剤投下量が減少するため、慣行栽培に比べて葉いもちに対する効果が低下する。苗箱施薬処理により当栽培法を行う場合には、生育期間中のいもち病の発生を十分把握し、必要な場合は本田での防除を実施する。 |
病害虫 平成30年(2018年)農業試験場環境部、農業技術課
長野県におけるプロクロラズ耐性ばか苗病菌の発生県内各地で発生したばか苗病はプロクロラズ耐性を高率に有していた。プロクロラズ耐性ばか苗病菌に対してプロクロラズ含有種子消毒剤※を使用しても十分な防除効果は得られない。このため、プロクロラズ含有種子消毒剤の使用を当面中止する。 |
作物・病害虫 平成30年(2018年)農業試験場環境部
コムギ赤さび病の発病による減収事例コムギ赤さび病は糊熟期の止葉の発病葉率80%程度以上で、粒数又は千粒重が減少し、減収を引き起こした。今回の調査では最大で約35%の減収であり、タンパク質含有率も低下し、品質への影響も生じた。 |