研究成果『技術情報』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場育種部
夏秋どりいちご「長・野53号(サマーリリカル)」の果実品質特性と貯蔵性「長・野53号(サマーリリカル)」は「サマープリンセス」と同等以上の貯蔵性を有し、業務用途に適する。収穫適期は「サマープリンセス」に準じる。 |
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部、育種部
夏秋どりいちご「長・野53号(サマーリリカル)」の芽数管理方法「長・野53号(サマーリリカル)」の芽数は「サマープリンセス」に比べ初期から後半までやや少なく推移し、芽数管理は収穫開始前が1株当たり4芽以下の場合は放任でよい。芽数管理する場合は、2芽以下にしない。 |
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部
いちご品種「かおり野」は長野県での促成栽培に適するいちご品種「かおり野」は開花が早く、草勢が強く、果数型の多収品種で、うどんこ病の発生も少ないため本県での促成栽培に適する。 |
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部
いちご促成栽培ハウスへの蓄熱材(エネバンク)設置による灯油消費量削減効果いちご促成栽培ハウスの高設ベンチ下に、潜熱蓄熱材(商品名:エネバンク)をa当たり200枚程度設置すると、暖房機8℃の設定条件下では、暖房用の灯油消費量が30%程度削減可能で、それに伴いCO2排出削減が実現される。 |
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部
キャベツ収穫機の利用により、手収穫と比較して収穫作業時間が短縮し、軽労化できるキャベツ収穫機(KCH1400)を利用すると手収穫と比較して労働生産性が47%向上し、収穫作業時間が短縮される。また、作業姿勢の改善及び搬出作業が軽労化できる。 |
野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場育種部
キャベツ「YRSE」の改良品種「長・野交58号」の育成キャベツ「長・野交58号」の形態的特性、生態的特性は「YRSE」と同等であり、「YRSE」の異型株率を低減させ、均一性を向上させた寒玉キャベツである。 |
果樹 令和2年(2020年度)南信農業試験場栽培部
日本なし「南水」の日焼け果発生に影響する着果条件日本なし「南水」は、着果方位が北西、北、北東、東、着果向き(ていあ部の傾き)が横~下向き、枝葉に概ね5割以上覆われている果実で日焼け果発生率が低い。 |
果樹 令和2年(2020年度)南信農業試験場栽培部
日本なし「南農ナシ6号」の育成9月上~中旬に収穫できる大玉で高糖度、良食味の中生の赤なしとして「南農ナシ6号」を育成した。「南農ナシ6号」は黒斑病に抵抗性、黒星病には耐病性で無袋栽培が可能であり、短果枝の花芽維持が良好で栽培しやすい。 |
令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部
台木品種「払子(ほっす)」を用いたもも「あかつき」の樹体生育と収量性台木品種「払子」を用いたもも「あかつき」は、おはつもも台木樹と比較して、凍害による枯死が少なく、若木~成木(定植後4~13年目)の樹高、樹冠面積はやや小さかった。1樹当たりの収量は若木期(定植後4~11年目)で少なく、以降同等となり、16年目までの累積収量は92%とやや少なかった。果実品質には差がみられなかった。 |
果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部
りんご(高密植栽培)主要品種における被覆資材「果樹用サンサンネットすっきりネット」の被覆による日焼け発生軽減効果「果樹用サンサンネットすっきりネット」の被覆は、りんご「シナノリップ」、「つがる」、「秋映」、「シナノスイート」の日焼け発生を軽減したが、「シナノゴールド」、「ふじ」では判然としなかった。 |
果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部、農業試験場企画経営部
りんご高密植栽培における収穫方法の違いが作業時間と果実品質に及ぼす影響りんご「シナノスイート」、「シナノゴールド」、「ふじ」の高密植栽培における樹の上部と下部を分けた一斉収穫(以下上下収穫)は、着色が良好な果実を選びながら収穫する方法(以下選り収穫)と比較して、単位面積当たりの収穫作業時間、単位収量当たりの作業時間が減少する。しかし、上下収穫により収穫された果実は、選り収穫した果実と比較して、着色が良好な果実の割合が減少する。 |
果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部
りんご「ふじ」、「シナノスイート」の開花状況と石灰硫黄合剤散布による落花の程度りんご「ふじ」、「シナノスイート」は、頂芽花中心花の花弁の脱落が観察され、側花の花弁が完全に開いた花と花弁が脱落した花の割合が約70%に達する時に石灰硫黄合剤を散布すると、中心花の落花が少なく、側花の落花が多くなる。この生育ステージは、満開1日後から満開2日後である。 |
果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部、農業試験場企画経営部
りんご高密植栽培における着色管理回数の削減が作業時間と果実品質に及ぼす影響高密植栽培の「シナノスイート」及び「ふじ」では、慣行の2回葉摘みを1回に削減することにより、単位収量当たりの作業時間は「シナノスイート」で1~3割、「ふじ」で2~4割削減されるが、果皮色はやや劣る果実が増加する。 |
作物 令和2年(2020年度)農業技術課、農業試験場作物部・環境部
食味・収量情報支援コンバインと連動した乾燥システムは、タンパク質含有率に応じた仕分け乾燥調製が可能である食味・収量情報支援コンバイン、及び連動した乾燥システムを利用することで、収穫時に水分・収量・タンパク質含有率の情報を把握することができ、品質に応じて区分した乾燥調製が可能である。 |
作物 令和2年(2020年度)農業試験場作物部、農業技術課、松本農業農村支援センター
スマート水管理システムの水管理労働力削減効果スマート水管理システム「WATARAS」、「PaddyWatch」は水稲の水管理の省力化が可能である。いずれも水管理に出向く回数が削減されることで、「WATARAS」は80%程度、「PaddyWatch」は15%程度の省力化が見込まれる。また、慣行水管理と同等の収量を確保できる。 |