研究成果『技術情報』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「技術情報」の研究内容とその成果をご紹介します。
病害虫 令和5年(2023年度)野菜花き試験場環境部、上伊那農業農村支援センター
ネギ葉枯病防除に、概ね収穫1か月前~収穫直前の薬剤散布が有効である概ね収穫1か月前~収穫直前の期間に重点的に薬剤散布することで、ネギ葉枯病を効果的に防除できる。 |
病害虫 令和5年(2023年度)南信農業試験場栽培部
スワルスキープラスを主体とした施設栽培かんきつ(レモン)のミカンハダニ防除施設栽培かんきつ(レモン)においてミカンハダニの発生直前~発生初期に天敵製剤スワルスキープラスを1樹あたり4パックの割合で設置することで、ミカンハダニの密度及び果実被害を低減できる。なお、スワルスキーカブリダニ放飼後は、ミカンハダニの発生状況に応じてスワルスキーカブリダニに影響の少ない殺ダニ剤で防除する。 |
作物・病害虫 令和5年(2023年度)農業試験場環境部
水稲品種の割れ籾率の品種間差とカスミカメムシ類による斑点米発生リスク評価水稲品種のカスミカメムシ類による斑点米発生リスクを割れ籾の発生程度に基づいて評価し、「天竜乙女」をやや高い、「つきあかり」、「ひとめぼれ」、「金紋錦」及び「山恵錦」を中、「ひとごこち」をやや低いとした。 |
作物・病害虫 令和5年(2023年度)農業試験場環境部
水稲種子温湯処理が割れ籾の発芽に及ぼす影響60℃15分の温湯処理では割れ籾の発芽率が低下し、割れ籾率が高い種子では発芽率が90%を下回る場合がある。 |
作物・病害虫 令和5年(2023年度)農業試験場環境部
コムギ赤かび病に対する県内主要品種の発病程度差県内の小麦の主要品種はコムギ赤かび病に対する発病程度に品種間差が認められ、接種試験による相対的な比較において、外部病徴による発病程度は「東山53号(ハナチカラ)」が高い。 |
土壌肥料 令和5年(2023年度)農業試験場環境部
水田土壌可給態窒素の迅速評価法の本県土壌における適応性水田土壌可給態窒素の迅速評価法は、本県の水田土壌の可給態窒素濃度の目安として活用できる。迅速評価法をパックテストで実施し、RGB値で評価した場合、乾土100gあたりのCODが190mg以上の土壌は本県の土づくり目標値を超えた。 |
作物・土壌肥料 令和5年(2023年度)農業試験場環境部
有機物の連用処理が土壌理化学性及び水稲の収量・品質に及ぼす影響稲わら800㎏/10a(全量鋤き込み相当)の長期連用は土壌中の交換性カリウム、可給態窒素濃度を増加させる。豚糞堆肥や発酵鶏糞の長期連用は土壌中の可給態リン酸濃度を顕著に増加させる。 |
土壌肥料 令和5年(2023年度)農業試験場環境部、野菜花き試験場環境部
土壌炭素貯留が期待される肥料、資材の施用効果土壌炭素貯留が期待される肥料、資材は、施肥又は土づくりの目的で水稲及び秋どりハクサイ栽培に活用できる。炭素貯留では、分解率が高いため貯留効果が低く広い面積で取り組む必要がある肥料や、貯留効果は大きいが経済性や施用効果が低い肥料、資材がある。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(持続的畜産領域)飼料環境部・養豚養鶏部
養豚における密閉縦型堆肥化装置の発酵の特徴と脱臭の状況密閉縦型堆肥化装置の発酵の特徴と脱臭の状況を調査した。冬季は加温が望ましい。発酵期間は短く堆肥は未熟である。木材チップの脱臭効果は認められない。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(AW領域)養豚養鶏部
2.5羽/平方メートル飼育が県産地鶏「長交鶏3号」の生産性とAWを向上させる県産地鶏「長交鶏3号」を2.5羽/平方メートルで飼育すると、雄鶏における脚弱の発生を予防し、胸部水疱の発生リスクを低減するだけでなく、産肉性を向上させる。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(AW領域)養豚養鶏部
28日齢以降の低濃度飼料の給与は「長交鶏3号」の胸部水疱の発生リスクを上昇させる県産地鶏「長交鶏3号」に対する低濃度飼料の給与は、低栄養から胸部水疱の発生リスクを上昇させるとともに、雄鶏ではムネ肉の産肉性を低下させる。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(生産振興領域)養豚養鶏部
豚の希少品種「マンガリッツァ」種の飼養特性、枝肉成績及び肉質の特徴マンガリッツァ種は、一般的な大型品種と比較して子豚の生産効率及び発育性は劣るが、皮下脂肪はオレイン酸が多く、融点が約30℃と低い特徴がある。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(温暖化対策領域)酪農肉用牛部
メタン削減効果のある柿皮パウダーの長期給与は、搾乳牛・肉用繁殖牛の生産性等を阻害せず、肥育牛の日増体量を増加させるメタン排出の抑制効果が得られる柿皮パウダーを、搾乳牛、肉用繁殖牛及び黒毛和種肥育牛に長期間給与しても生産性や繁殖性を阻害せず、肥育牛では日増体量が向上するとともに肉質の消費者評価が高まった。 |
野菜・花き・きのこ 令和5年(2023年度)野菜花き試験場菌茸部
ブナシメジ栽培における果樹せん定枝の培地利用による収量等への影響ブナシメジ栽培の培地資材としてりんご及びぶどうのせん定枝チップが使用できる。いずれの樹種も、コーンコブに対して代替率100%まで、ワタミガラに対して代替率50%まで使用しても収量への影響は小さい |
野菜・花き・きのこ 令和5年(2023年度)野菜花き試験場菌茸部
ブナシメジ栽培におけるもみ殻及びそば殻の培地利用による収量等への影響ブナシメジ栽培の培地資材として、もみ殻はオガコ(乾物重)を15g程度代替して利用できる。また、コメヌカ、コーンコブ及びワタミガラを代替の対象とした場合は、合計で10g程度利用できる。そば殻はコメヌカ、コーンコブ、ワタミガラ及びオガコ(乾物重)を代替の対象とした場合、10g程度利用できる。 |