研究成果『試行技術』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。
畜産 平成23年(2011年)畜試飼料環境部
発酵品質が良好なライムギおよびスーダン型ソルガムサイレージを調整するための改良フレール型コンバインべーラーの利用法改良フレール型コンバインベーラ(YWH1500)はライムギおよびスーダン型ソルガムの収穫、調製に利用できる。本収穫機で調製したサイレージはモーアコンディショナ、ロールベーラ体系で調製したサイレージと比較して乳酸含量が高く、V-Scoreも高い。 |
畜産 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部
肉用牛にTDN自給率を高めた発酵TMRを給与すると慣行給与と同程度の肥育成績が得られる肉用牛にとうもろこしサイレージおよびビール粕を主原料とした発酵TMRを給与すると慣行給与と同程度の肥育成績が得られ、TDN自給率は大幅に向上する。 |
畜産 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部
搾乳時の乳頭清拭に清浄布タオルを用いると除菌効果が高い搾乳時の乳頭清拭において、塩素系アルカリ洗剤で洗濯した清浄布タオルを用いると、 ぺーパータオルに比べて除菌効果が高く、2回清拭法により安定した高い除菌効果が得られる。 |
畜産 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部
乳用育成牛における性判別凍結精液使用時の人工授精適期の指標乳用育成牛(ホルスタイン種)に性判別凍結精液を発情開始から 15~21 時間後に人工授精を行うと、4~15 時間後または 21~24 時間後と比較して受胎率が向上する。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試花き部
ストックの秋作型におけるアイアン系品種の開花促進に電照が有効であるストックの秋作型ではアイアン系品種に対して定植後に白熱球もしくは遠赤色 LED による長日処理を行うことで開花が早まり、収穫までの期間を短縮することが可能である。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試育種部
ミニトマト「房美人」の房どり収穫法「房美人」は果房内の果実の成熟集中性、品質の均一性および房どり収穫適性が優れる。 房どり収穫のための房作り法は、着果確認時に先端を切除し、果房当たり15果程度に制限するのがよい。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試野菜部・佐久支場
全面マルチ用うね内部分施用機は葉菜類(はくさい、キャベツ、レタス)の減肥栽培に利用できるうね内の定植部周辺に肥料を土壌と混和して帯状の施肥部分を形成する全面マルチ用うね内部分施用機(特許名「畝内帯状撹拌施用機」)を使うと、葉菜類の春まき夏どり作型において減肥効果が高く、30%減肥設定で全面全層施用と同等の収量が得られる。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試佐久支場
寒地におけるソラマメの夏秋どり栽培は可能である寒地において、そらまめの品種「駒栄」を用い、5月下旬から7月中旬まで直まきすると7月~10 月までの連続生産が可能である。 |
果樹 平成23年(2011年)果樹試栽培部 農業技術課
ぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対する主幹部への環状はく皮処理は、果皮色、糖度の向上、裂果の発生軽減に有効であるぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対して、満開30~35日後頃に主幹に幅5mmの環状はく皮を実施することにより、果皮の着色、糖度上昇が早まり、収穫時の果皮色、糖度が向上する。裂果発生も減少する。 |
作物 平成23年(2011年)農試育種部・作物部、農業技術課
雑草イネの手取り除草における作業効率の向上法雑草イネの手取り除草作業を簡易的に行うには、出穂直後から脱粒が始まる時期までに株 の地際から刈り捨てる。また、株間を広げて栽植密度を下げることや、「風さやか(信交 526 号)」の作付けは、抜き取り効率の向上効果や異種米混入率の低減効果が得られる。 |
作物 平成23年(2011年)農試作物部
雑草イネの畑転換による防除畑条件に発生する雑草イネは大豆、そば、とうもろこしを栽培することで抑制でき、播種時期が遅いほど防除効果が高い。また、各作物のイネ科雑草対象の除草剤処理が有効である。 |
作物 平成23年(2011年)農試作物部・育種部 農業技術課
雑草イネ防除対策マニュアル(暫定版)雑草イネの生理生態解説、除草剤による防除、耕種的防除および地域ぐるみの防除対策についてのマニュアル(暫定版)を作成した。 |
野菜・花き・きのこ 平成22年度(2010年度)野花試・野菜部、南信試・栽培部
夏秋どりいちご「サマーエンジェル」の収穫適期と収穫後の果実管理方法夏秋どりいちご「サマーエンジェル」の収穫適期は盛夏期では5~6分着色、それ以外の時期では7~8分着色である。また、収穫後すみやかに8℃程度で管理することにより、過度の着色進行が防げ、糖度・酸度の果実品質が保持できる。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成22年(2010年)野花試・環境部
0.5M塩酸抽出法により家畜ふん堆肥の短期的な窒素肥効を評価できる0.5M 塩酸により堆肥から抽出された無機態窒素を測定することにより、家畜ふん堆肥に含まれる速効性窒素の肥効を評価し、施肥設計に反映することができる。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成22年(2010年)野花試・環境部
可給態りん酸量が50mg/100g以上であれば夏まきハクサイのりん酸施肥を全量削減できる夏まきハクサイの栽培圃場において、可給態りん酸量が 50mg/100g 以上であれば、りん酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる。 |