研究情報

研究成果『試行技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 平成25年(2013年)畜試・酪農肉用牛部

ソルガムサイレージと食品製造粕類を活用することにより飼料費を節減し、試料自給率を高めた肥育牛生産が可能である

交雑種肥育牛にソルガムサイレージ、ビール粕およびトウフ粕を主原料とした発酵TMR を給与すると、慣行給与と同等以上の肥育成績が得られる。1頭当たりの飼料費は10万円程度節減でき、飼料自給率は4%から34%に向上する。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部・野菜部、農業技術課

温湯種子消毒はセルリー萎縮炭疽病および斑点病防除に有効である

種子伝染するセルリー萎縮炭疽病およびセルリー斑点病の防除対策として、50℃の温湯に30分間浸漬処理する温湯種子消毒が有効である。本法は温湯を利用するため、環境に負荷なく種子を消毒することができる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成24年(2012年)野花試・環境部・野菜部

肥効調節型肥料の全量一回施肥によりアスパラガス長期どり栽培で窒素を20%減肥できる

アスパラガス長期どり栽培において、肥効調節型肥料を組み合わせた全量一回施肥は省力的で、窒素成分で20%減肥しても速効性肥料の分施と同等以上の収量が得られる。

畜産 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

強化哺育体系を用いた乳用雌子牛の1日1回哺乳法は、2回哺乳法(通常法)と同等の初期発育を確保できる

乳用雌子牛の高蛋白質・低脂肪代用乳を用いた強化哺育体系において、1日1回哺乳法は、通常の1日2回哺乳法に比較して簡略的であり、同等の初期発育を確保できる。

畜産 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

乳用雌子牛の強化哺育体系は発育を促進し繁殖供用時期を早期化できる

高蛋白質・低脂肪代用乳を従来の代用乳の2倍以上給与する強化哺育体系は、乳用雌子牛の初期発育を促進するため、生後12ヵ月齢から初産種付けを開始できる。

果樹 平成24年(2012年)果樹試・育種部

りんご「シナノプッチ」の丸かじり用果実生産のための着果基準

りんご「シナノプッチ」は、目標収量を4t/10aとして、葉果比25程度に着果させることで、丸かじりに適した果実重150~200g、糖度14%程度の果実が生産できる。

作物・その他 平成24年(2012年)農試・企画経営部、農業技術課

集落営農組織損益分配ソフトウェア(農事組合法人版)の開発

集落営農組織損益分配ソフトウェア(農事組合法人版)を使うことで、使用収益権の設定契約を結んで水田農業を行う集落ぐるみ型の法人において、ほ場ごとの収入差を反映した分配計算を効率的に行うことができる。

作物 平成24年(2012年)農試・作物部、農業技術課

蒸気除草機(JJ5.0)を用いた雑草イネ種子の駆除方法

自走式蒸気除草機(JJ5.0)による蒸気噴射処理は雑草イネに対して高い防除効果を有する。

作物 平成24年(2012年)農試・育種部

小麦「東山48号」はコムギ縞萎縮病、コムギ萎縮病抵抗性を持った有望系統である

小麦「東山48号」は日本めん用の軟質小麦で、「シラネコムギ」と比較し、早熟で、コムギ縞萎縮病、コムギ萎縮病抵抗性、穂発芽性、製粉性で優れる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成24年(2012年)野花試・環境部 農業技術課

露地栽培アスパラガスの立茎開始直前の盛り土処理と薬剤散布体系による茎枯病防除法

茎枯病が多発している露地アスパラガスほ場において、本病を効果的に防除するためには、春どり収穫終了後に伝染源からの感染を防ぐための畦面への盛り土処理を行い、さらに、立茎直後から定期的に薬剤散布を行う。

畜産 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用部

乳用育成牛の牛乳頭腫症の衛生対策には、乳頭へのデイッピング剤噴霧が有効である

乳用育成牛の乳頭にディッピング剤を毎日噴霧することにより、牛乳頭腫症の発症が低減される。

野菜・花き・きのこ 平成24年(2012年)野花試・野菜部佐久支場

ヤーコン「アンデスの乙女」は裂根が少なく、塊根皮色が従来にない赤紫色で収量性が高い有望な品種である

「アンデスの乙女」は株当たりの塊根数が多く、収量性が極めて高い。塊根の皮色は従来品種にはない濃い赤紫色で、また、従来品種と比べて裂根が生じにくい。

作物・病害虫 平成23年(2011年)農試企画経営部

ポリエチレン製ネットと電気柵の組み合わせによるニホンジカ侵入防止技術

1m幅のポリエチレン製ネットを地上高 50 ㎝に張り、その外側 10 ㎝、地上高 30 ㎝に 電気柵1段または、地上高 15 ㎝と 45 ㎝に電気柵2段を設置することでニホンジカの侵入を防ぐことができる。

作物・病害虫 平成23年(2011年)農試企画経営部

ポリエチレン製ネットと電気柵を立体的に組み合わせた安価な電気柵で多獣種の侵入防止ができる

ポリエチレン製ネットと電気柵を立体的に組み合わせた安価な電気柵(長野式電気柵) でニホンザル、イノシシ、ニホンジカ、中型獣侵入防止ができる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成23年(2011年)野花試野菜部・環境部

アスパラガス茎枯病の耕種的防除として大型バーナーによる畦面焼却が有効である

晩秋期の茎葉刈り取り後または早春期の萌芽前に、罹病残さや残茎が滅菌されるように大型バーナーで畦面を焼却すると、茎枯病の発病を低減できる。晩秋期処理と早春期処理では同等の防除効果がある。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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