研究情報

研究成果『試行技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ 平成27年(2015年)野花試・花き部

アルストロメリアの切り花収量は低温期日中の二酸化炭素施用により増加する

低温期の日中にハウス内の二酸化炭素濃度を 800~1000ppm 程度に管理することで切り花収量が2割程度増加する。二酸化炭素施用を行う場合は換気を抑え、ヒートポンプによる冷房を行いながら最高気温 25℃程度となるように管理する。

野菜・花き・きのこ 平成27年(2015年)野花試・花き部

ダリア栽培では、花茎基部に3節残して切り花すると、採花本数が増加する

ダリア栽培では、採花時に残す節数が採花本数に影響し、花茎基部に3節残して切り花すると、採花本数が増加する。

作物 平成27年(2015年)農試・育種部

大麦「東山皮糯109号」は糯性でβ-グルカン含量が高い有望系統である

大麦「東山皮糯 109 号」は、糯性で「シュンライ」よりβ-グルカン含量が高く、硝子率が低く、精麦白度が高い有望系統である。

作物 平成27年(2015年)農試・作物部、企画経営部、環境部、野花試・畑作部

水田輪作体系における高性能高能率農業機械を導入した40ha規模の経営モデルは、生産費の低減に有効である

高性能高能率農業機械、水稲湛水直播栽培、飼料用米の立毛乾燥技術を組み合わせた水稲、 小麦、大豆、そばの水田輪作体系を行う40ha規模の経営モデルは、連作を行う地域慣行経営と比較し、作業時間は12%、生産費は32%削減できる。

作物 平成27年(2015年)農試・作物部、企画経営部

小型汎用コンバインの高刈り収穫は、水田輪作の体系化に有効である

小型汎用コンバインによる高刈収穫-フレールモア残稈処理は、作業能率に優れ作業精度も高く有効である。

作物 平成27年(2015年)農試・作物部、企画経営部

チゼルプラウ事前耕起-高速耕うん同時畝立て播種による作業体系は現行アップカットロータリ耕うん同時畝立て播種機等を用いた作業体系よりも作業能率が高い

チゼルプラウ事前耕起-耕うん同時畝立て播種の高速化による播種作業は、作業能率に優れ作業精度も高い。

作物・土壌肥料 平成27年(2015年)農試・作物部、企画経営部、環境部

飼料米利用のための「ふくおこし」の省力・低コスト栽培技術

慣行体系に比べ、「ふくおこし」の標準栽植密度による移植栽培または湛水直播栽培、多肥栽培および立毛乾燥技術を組み合わせることにより大幅な所得向上が見込まれる。多肥による疎植栽培に立毛乾燥技術を導入することによっても、省力化と所得増加が見込まれる。

作物・病害虫 平成26年(2014年)農試環境部

イネいもち病(穂いもち)の防除要否の判断を支援するための目安

イネいもち病(穂いもち)の防除において、「穂いもちの防除要否の判断を支援するフローチャート(暫定版)」は防除要否の判断を支援する。本フローチャートの適用品種は「コシヒカリ」とする。

作物・土壌肥料 平成26年(2014年)農試環境部

「コシヒカリ」の白未熟粒は穂肥を1~2週間遅らせることにより発生率が低減できる

「コシヒカリ」において出穂後の高温により発生する白未熟粒は穂肥を1~2週間遅らせることにより発生率が低減できる。

畜産 平成26年(2014年)畜試養豚養鶏部

肥育後期豚に飼料米を50%配合した低リジン飼料を給与すると、ロース肉の脂肪含量および脂肪のオレイン酸割合が高い豚肉ができる

肥育後期豚に、飼料用米を50%配合し、リジン含量が要求量の80%となるように乾燥トウフ粕の割合を調整した低蛋白飼料を給与すると、市販飼料を給与した場合と比較してロース肉の脂肪含量が増加し、脂肪中のオレイン酸割合も増加する傾向がある。

野菜・花き・きのこ 平成26年(2014年)野菜試花き部

トルコギキョウの抑制作型では、10~12週間冷房育苗した節間伸長苗の定植により、到花日数を短縮できる

トルコギキョウの11月以降の開花作型では、慣行の本葉2対葉展開期の苗よりも冷房育苗日数が長い節間伸長苗を定植すると、慣行苗と同程度の切り花品質を確保しつつ到花日数の短縮が可能である。

作物 平成26年(2014年)野花試畑作部

条間30cmのドリル播きそば栽培の「信濃1号」の播種量は3.1kg/10aでこれまでの栽培指針の4~6kg/10aと同程度の収量が得られる

条間30cmのドリル播きソバ栽培は、播種量を「信濃1号」は3.1kg/10a、「タチアカネ」は3.2kg/10a、「長野S8号」は3.6kg/10aまで減らしても、現行基準の4.0~6.0kg/10aと同程度の収量が得られる。

作物・病害虫 平成25年(2013年)農試環境部、農業技術課

アカヒゲホソミドリカスミカメ発生予察用フェロモントラップとして粘着網円筒トラップが利用できる

粘着網円筒トラップはこれまでアカヒゲホソミドリカスミカメ発生予察用フェロモントラップとして用いられている垂直粘着トラップに比べ捕獲性能が高く、水田のアカヒゲホソミドリカスミカメの発生消長が把握できる。2種の誘引剤(信越化学工業製とアース・バイオケミカル製)の誘引性は同程度である。

果樹・病害虫 平成25年(2013年)南信試栽培部

日本なし早生品種「サザンスイート」栽培における病害防除体系例

「サザンスイート」の栽培では、「長野県農作物病害虫・雑草防除基準」の「幸水」・「豊水」における“落花直後”の心腐れ症対象の防除から“7月上旬”までの殺菌剤散布で主要な病害を防除できる。

畜産 平成25年(2013年)畜試飼料環境部

飼料用ソルガム「東山交30号」は収量性の高いスーダン型品種である

飼料用ソルガム「東山交30号」は初期生育・再生性に優れ、収穫時の乾物率が高く、乾物収量が極めて高いスーダン型品種である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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