研究成果『試行技術』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。
果樹 平成29年(2017年)果樹試・栽培部
りんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹による高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期多収となるりんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹を用いた高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期収量性が高く、定植6年目に10a当たり4~5トン程度の収量が得られる。また、新わい化栽培に比べて樹幅と幹断面積は小さくなり、樹高は高くなる。 |
作物 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場畑作部
大豆「東山浸236号」は栽培適性と耐病性に優れる良質な鞍掛大豆として有望である大豆「東山浸236号」は「信濃鞍掛」より耐倒伏性と収量性が優れる鞍掛大豆で、ダイズモザイクウイルスに強く、べと病の発生が少ない。また、外観品質に優れる。 |
作物 平成28年度(2016年度)農業試験場作物部、農業技術課
大豆作におけるマルバルコウに対しフルミオWDGは密度抑制効果が高いフルミオWDGは、マルバルコウの発生密度を低下させる防除効果があり、生育茎葉処理型除草剤との体系処理により高い防除効果が得られる。 |
畜産 平成28年(2016年)畜試・飼料環境部
ディスクハローを用いた簡易耕による飼料用とうもろこしの省力栽培技術ライムギ後作または飼料用とうもろこし連作ほ場において、けん引型ディスクハローを使用した簡易耕及び不耕起対応播種機による飼料用とうもろこし栽培では、5t/10a程度の堆肥が投入でき、慣行栽培と同等の収量が得られる。また、作業時間の短縮と燃料消費量の節減が可能である。 |
畜産 平成28年(2016年)畜試・酪農肉用牛部
乳牛の第一胃液pHが低下するルーメンアシドーシスの予防には、濃厚飼料給与時に塩・重曹混合物の添加が有効である乳牛の分離給与において、重曹と塩を1:1で混合した重曹・塩混合物を、濃厚飼料給与時に1頭当たり100g添加すると第一胃液pHが安定し、ルーメンアシドーシスの予防に有効である。 |
野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・花き部
カーネーションの秋出荷量増加に2次側枝の摘心処理(2番花の修正摘心)が有効である12~1月定植カーネーションの夏秋切り作型において、早生~中早生品種では生育の進んだ2次側枝(2番花)を6月上中旬に4~5節残して摘心を行う(以下2番花の修正摘心)ことにより、10月以降の収穫量を増やすことが可能である。 |
野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部
アスパラガス伏せ込み促成栽培では、セル苗直接定植による改良マルチ栽培で養成した1年株の利用が有効であるアスパラガスの1年養成株を利用した促成栽培において、うね高さ25cm程度の高うねにする改良マルチ栽培は、平うね栽培に対し収量が高まる。改良マルチ栽培でセル苗を4月中~下旬に直接定植することで、育苗コストを低減できる。 |
野菜・花き・きのこ 平成28年(2016年)野花試・野菜部、佐久支場
1年株養成後春どりで完結させるアスパラガスの全面マルチ栽培法全面マルチを用いたアスパラガスの1年株養成では、栽植密度は2畦定植・1畦空き、株間37.5cmとし、128穴セル苗を定植深さ10cmで定植する。定植した翌春に萌芽する若茎を全て収穫し栽培を完結するときの収量は600~800kg/10a程度となる。 |
作物 平成28年(2016年)農試・作物部・企画経営部、農業技術課
水田畦畔からの漏水実態の解明及び有効な漏水軽減対策田面水の縦浸透は次第に減少するが、畦畔からの漏水は縦浸透の3倍程度に及ぶ。漏水軽減技術として、畦塗り、畦畔周縁の踏圧および代かき作業行程の追加が有効である。 |
作物 平成28年(2016年)農試・作物部、農業技術課
水稲栽培における雑草イネ防除に乗用水田除草機を利用することで、手取り除草の労力を軽減できる水稲栽培における雑草イネ防除に乗用水田除草機の除草作業を組み込む体系は、雑草イネの防除効果が高まり、手取り除草に比べ作業時間が軽減される。 |
果樹 平成28年(2016年)果樹試・栽培部
りんご「シナノゴールド」の貯蔵に適した果実をスマートフレッシュくん蒸剤で処理すると、冷蔵で収穫7ヶ月後まで鮮度が保持できるりんご「シナノゴールド」における貯蔵に適した果実は、適正着果量で栽培し、1回目の収穫で果皮色がシナノゴールドカラーチャート値3.5程度となる果実である。このような果実をスマートフレッシュくん蒸剤で処理し、冷蔵(3~4℃程度)で貯蔵すると、収穫7ヶ月後まで硬度低下が抑えられ、食味が良好に維持できる。 |
野菜・花き・きのこ 平成27年(2015年)野菜花き試験場育種部
レタス「長・野50号」は根腐病レース1・2耐病性で寒地向けサリナ ス系レタスとして有望であるレタス「長・野 50 号」はチップバーンが発生しにくく、根腐病レース1・2耐病性および晩抽性を有したサリナス系レタスで、標高 1,000m 以上の7月中旬~8月中旬に収穫する作期に向く品種である。 |
病害虫 平成27年(2015年)野花試・環境部、野菜部、農業技術課
紫外線(UV-B)照射によるパセリーうどんこ病の発病抑制技術UV-B 電球型蛍光灯を用いて照射強度 20㎼/㎠夜間(0時~3時)に紫外線(UV-B)を3時間照射することでパセリーうどんこ病の発病を抑制できる。 |
果樹・病害虫 平成27年(2015年)果試・環境部
リンゴ根頭がんしゅ病菌汚染ほ場の土壌消毒法として、定植前の熱水土壌消毒が有効であるリンゴ根頭がんしゅ病菌汚染土壌に対して、定植前に熱水処理をして地下 20cm の地温を 50℃で8時間維持することで高い土壌消毒効果が得られる。処理後約3年間にわたって防除効果が認められる。 |
畜産 平成27年(2015年)畜試・飼料環境部
飼料用とうもろこし「AX-152」はアントシアニンを高含有する極早生系統として有望である飼料用とうもろこし「AX-152」はアントシアニンを高含有し、初期生育が優れる極早生の多収な系統である。 |