研究成果『試行技術』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。
果樹 令和5年(2023年度)果樹試験場栽培部
りんごの1年生フェザー苗木の育成に再養成台木を利用すると良質な苗木が生産できるりんご「ふじ」のフェザー苗木を1年で育成する場合、取り木後1年間養成した再養成台木を利用すると、初期の新梢生育が旺盛で、5~50cmのフェザーが10本以上の良質な苗木が多く生産できる。 |
畜産 令和5年(2023年度)畜産試験場(温暖化対策領域)飼料環境部
乳牛ふん尿の温度が堆積開始後1~2週間ほどで55℃程度までしか上がらないと想定される場合、堆積開始時に完熟堆肥で被覆すると温室効果ガスの発生量をCO2換算で最大25%程度減少できる乳牛ふん尿の堆肥化処理時に副資材の混合量が少なく堆積開始後1~2週間ほどで堆積物温度が55℃程度までしか上がらないと想定される場合、初回切返しまでの期間に多量の温室効果ガスが発生する。堆積開始時に完熟堆肥で表面を覆うと堆肥化処理時の温室効果ガスの発生量をCO2換算で最大25%程度減少できる。 |
作物 令和5年(2023年度)農業試験場作物部、長野農業農村支援センター
小麦ほ場で発生するカラスムギは、粒状石灰窒素55による休眠打破の活用及び有効な除草剤体系処理により発生を低減することができる小麦ほ場で発生するカラスムギは、前作収穫後、小麦播種1ヶ月前頃までに粒状石灰窒素55(以下、石灰窒素)50kg/10aを散布し、小麦播種後はトレファノサイド乳剤300ml/10a、及び小麦4葉期までにサターンバアロ粒剤5kg/10aを散布することで発生を低減できる。また、播種時期が遅いほど、発生の低減に有効である。 |
果樹・土壌肥料 令和4年(2022年度)南信農業試験場栽培部
日本なし「幸水」に対する根域施肥と表面局所施肥の組み合わせによる慣行施肥の50%減肥技術日本なし「幸水」成木樹に対し、2月下旬に圧縮空気噴射式土壌改良機を用いて、慣行施肥における基肥と3~5月追肥の合計分の50%量の窒素を、緩効性窒素肥料で主幹から2m離れた周囲に等間隔で8か所、深さ30~40cmに打ち込む(根域施肥)。その後、6月下旬及び収穫後に慣行施肥の50%量の窒素を速効性窒素肥料で主幹の周囲に環状に表面局所施肥する。この施肥方法を5年間継続しても、生育、収量及び果実品質は慣行施肥と同等に維持できる。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(温暖化対策領域)酪農肉用牛部
柿皮パウダー400gを牛に給与すると乳用牛と肉用牛の生産への影響なく、第一胃内メタン古細菌が抑制されメタン濃度は低下する県内特産品の干し柿の製造副産物である柿皮を分解処理、乾燥したパウダー400gを牛に給与すると、乳量や健康に影響なく第一胃内メタン古細菌が抑制され第一胃内メタン濃度が低下する。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(AW領域)養豚養鶏部
県産地鶏「長交鶏3号」における敷料による胸部水疱の発生軽減策県産地鶏「長交鶏3号」に発生する胸部水疱は、敷料の利用量増加及び敷料としてオガクズよりモミガラを利用することで軽減できる。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(飼料対策領域)飼料環境部
夏季でも変敗しにくいTMR及び発酵TMRの作製方法サイレージ用乳酸菌添加とうもろこしサイレージを混合したTMR又は有機酸を添加したTMRの作製により、飼槽中の好気的変敗による温度上昇を半日から1日程度抑制できる。また、発酵TMRは開封時のpH、乳酸濃度又は酢酸濃度から開封後に変敗しにくいか判定できる。 |
畜産 令和4年(2022年度)畜産試験場(AW領域)養豚養鶏部
採卵鶏育成用飼料は「長交鶏3号」の飼育飼料として利用できるブロイラー飼料と比較して養分濃度が低い採卵鶏育成用飼料は「長交鶏3号」の飼育飼料として利用できる。また給与による鶏肉の食味への悪影響はなく、腹腔内脂肪の蓄積抑制効果が期待できる。 |
野菜・花き・きのこ 令和4年(2022年度)野菜花き試験場育種部
トマト「長・野交59号」は障害果の発生が少なく多収性で、果汁品質が優れるジュース用トマト品種として有望であるトマト「長・野交59号」は「らくゆたか」、「なつのしゅん」より主要障害果の発生が少なくほ場日持ち性が優れ、総収量、出荷可能な良果収量が多く、多収である。果汁成分の糖度とリコペン含量が「らくゆたか」、「なつのしゅん」より高く、果汁品質が優れる。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和4年(2022年度)野菜花き試験場野菜部、佐久支場
マルチ2作利用での2作目の施肥作業における追肥機の利用は作業負担軽減に有効であるマルチ2作利用での施肥作業においてハンディ追肥機を利用することにより、従来の手作業による追肥と比較して作業姿勢が大幅に改善し、作業時間が短縮する。 |
野菜・花き・きのこ 令和4年(2022年度)野菜花き試験場野菜部
ブロッコリーの大型花蕾収穫は加工業務用収量の向上に有効である加工業務用ブロッコリーの夏秋どり作型では、青果用と同様な栽培を行い、収穫までの生育日数を長くし花蕾径16㎝以上になるよう収穫時の花蕾の大型化を図るとフローレット収量が増加する。 |
果樹 令和4年(2022年度)果樹試験場栽培部
平棚仕立て栽培の日本すもも「シナノパール」は休眠枝接ぎにより側枝更新ができる平棚仕立て栽培の日本すもも「シナノパール」は、枝齢が進むほど基部に葉や花が着生しない"はげ上がり"の状態になりやすく、生産性が大幅に低下する。対策として、休眠枝接ぎを行うことで側枝更新ができる。なお、この側枝の利用年数を延長させるためには、摘心処理の実施が有効である。 |
作物 令和4年(2022年度)農業試験場作物部、野菜花き試験場畑作部、松本農業農村支援センター
大豆播種前にトレファノサイド乳剤の土壌混和処理を加えた防除体系は、帰化アサガオ類に対して効果が高く、播種後の土壌処理型除草剤の省略も可能であるトレファノサイド乳剤の土壌混和を加えた除草剤の体系処理は、大豆の播種10日前に処理してもマルバルコウ、マメアサガオに対する防除効果が高い。また、大豆播種当日の土壌混和処理体系の場合は、その後の土壌処理型除草剤を省略しても防除効果は高い。 |
畜産・土壌肥料 令和4年(2022年度)畜産試験場(温暖化対策領域)飼料環境部
堆肥化処理のため乳牛ふん尿にもみ殻を加え水分65%に調整すると、水分73%に調整した場合と比較して、温室効果ガスの発生量をCO2換算で3~4割減少できる乳牛ふん尿ともみ殻を容積比1:3で混合し水分65%、容積重0.322kg/Lに調整すると、乳牛ふん尿ともみ殻を容積比2:3で混合し水分73%、容積重0.447kg/Lに調整した場合と比較して、堆肥化処理時の温室効果ガスの発生量をCO2換算で3~4割減少できる。 |
作物・病害虫 令和3年(2021年度)農業試験場環境部
長野県におけるアカスジカスミカメの発生生態及び防除時期アカスジカスミカメは、アカヒゲホソミドリカスミカメに次ぐ斑点米カメムシ類の主要種である。イネ科雑草が繁茂する畦畔等で増殖し、水田内への侵入は出穂2週間後頃から増加し、水田内雑草の発生により被害が助長される。茎葉散布剤は出穂10日後頃に散布する。 |