研究情報

研究成果『試行技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

果樹・土壌肥料 平成22年(2010年)果樹試・環境部

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥量は10kg/10a以下でよい

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、フェザーの発生数は窒素 10kg/10a 施用で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。また、育苗時の窒素施肥量が多いと、本圃定植後の生育量は少なかった。

土壌肥料 平成22年(2010年)農試・環境部、野花試・環境部

0.5M塩酸抽出による家畜ふん堆肥の簡易分析法

家畜ふんたい肥を0.5M塩酸で抽出することにより、堆肥中のりん酸・カリ成分の分析が可能で、抽出液中のりん酸・カリおよび塩酸抽出無機態窒素は、小型反射式光度計で簡易に分析することができる。

畜産 平成22年(2010年)畜試・飼料環境部

水田及び畑耕作放棄地におけるスーダン型ソルガムの散播・密植栽培

水田及び畑耕作放棄地では、スーダン型ソルガムの散播・密植栽培が可能である。本栽培では、1番草茎数を 150 本/m2以上、この場合の播種量は 10aあたり6kgとすることで雑草量を抑制できる。

畜産 平成22年(2010年)畜試・飼料環境部、農業技術課

遊休荒廃農地を利用した放牧地における蹄耕法による牧草追播技術

遊休荒廃農地を利用した放牧草地における蹄耕法による牧草の追播では、適正な放牧圧の下で、導入草種の選択、播種の時期、土壌改良資材の施用が成功の鍵となる。

野菜・花き・きのこ 平成22年(2010年)野花試・菌茸部

きのこ栽培用「蛍光灯型LED照明器具」はブナシメジ生育期の光照射に利用可能である

きのこ栽培用「蛍光灯型LED照明器具」(型式:k-100、(株)佐野製作所)は、管がポリカーボネート製で破損しにくく、防水や防サビ対策が施された省電力で長寿命な、ブナシメジ生育期の光照射に使用可能な照明器具である。

野菜・花き・きのこ 平成22年(2010年)野花試・花き部・環境部、南信試・栽培部

キク栽培におけるLED「レピガードR」の利用技術

LED「レピガードR」は、2~4lx 程度の終夜照明を行うことにより、夏秋ギクの開花にほとんど影響を与えずに、オオタバコガ等のヤガ科害虫による被害を低減することができる。また、電源として太陽電池を利用することもできる。

野菜・花き・きのこ 平成22年(2010年)野花試・野菜部

短節間性ミニトマト「房美人(桔梗交43号)」における仕立て法と株間が収量に及ぼす影響

短節間性ミニトマト「房美人」は、主枝1本仕立て栽培では、一般的なミニトマト品種よりも狭い株間 30~40cm が適する。また、主枝果房直下から発生する腋芽にも着果させることで、収穫果房数が増加する。

作物 平成22年(2010年)野花試・畑作育種部

だいず「華大黒」(東山黒215号)は極大粒・高品質で耐倒伏性に優れる黒大豆として有望である

だいず「華大黒」(東山黒215号)は、極大粒・高品質の黒大豆系統である。耐倒伏性に優れダイズモザイク病抵抗性を有し、栽培特性が優れる。粒の外観品質に優れ、蛋白質含有率が高いので、煮豆および豆腐原料に利用できる。

作物 平成22年(2010年)農試・育種部・作物部、農業技術課

水稲「風さやか」(信交526号)は短稈・多収で食味が優れる有望系統である

水稲「風さやか」(信交526号)は、中生の晩熟期で、短稈で倒伏に強く、食味が優れる。「キヌヒカリ」や「コシヒカリ」より多収で、いもち病にも強い。

作物 平成22年(2010年)農試・作物部

雑草性赤米の耕起前非選択性除草剤による防除効果

耕起前の水田ほ場に発生した雑草性赤米の出芽揃い以降に非選択性除草剤を散布すると効果的な防除が可能である。

作物 平成22年(2010年)農試・作物部

雑草性赤米の代かきによる損傷および埋没効果

地中で鞘葉が伸長した雑草性赤米の種子は、鞘葉長が長いほど、代かきの攪拌にともなう損傷による防除効果が大きい。また、地上で緑化生育した水稲個体は浅水状態で代かきを行うことで、埋没により無代かき対比5%程度にまで苗立ちが減少する。

作物 平成22年(2010年)農試・作物部

早期入水と移植時期が雑草性赤米の出芽に及ぼす影響

雑草性赤米の水田ほ場埋土種子は湛水時期が早いほど出芽率は低下し、また、湛水期間が長いほど死滅効果は高まる。

作物 平成22年(2010年)農業技術課、農試・作物部

適応標高において「ゆめしなの」は60株/坪、[あきたこまち」、「コシヒカリ」、「ひとごごち」は50株/坪までの疎植栽培が可能である

標高 1050m 地帯までの「ゆめしなの」は 60 株/坪、標高 850m 地帯までの「あきたこまち」、標高 700m 地帯までの「ひとごこち」および「コシヒカリ」は 50 株/坪まで栽植密度を減らしても慣行と同等の収量および品質が得られる。

野菜・花き・きのこ 平成21年度(2009年度)南信試・栽培部

クラウン部冷却による夏秋どりいちごの増収技術

夏秋どりいちご「サマープリンセス」、「サマーエンジェル(南農イチゴ2号)」では、夏秋季にクラウン部付近を冷却することにより、収穫最盛期(7月)と9~10月の上物収量を増加させることができる。

野菜・花き・きのこ 平成21年度(2009年度)野花試・菌茸部

還元型液体種菌を用いたエノキタケ栽培は、栽培日数が2割程度短縮する

還元型液体種菌を用いたエノキタケ栽培は、オガコ種菌を用いた場合と比べ、菌回り日数が5~7日、生育日数は2~4日間短縮し、栽培日数が2割程度短縮する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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