研究成果『試行技術』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「試行技術」の研究内容とその成果をご紹介します。
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試育種部
ミニトマト「房美人」の房どり収穫法「房美人」は果房内の果実の成熟集中性、品質の均一性および房どり収穫適性が優れる。 房どり収穫のための房作り法は、着果確認時に先端を切除し、果房当たり15果程度に制限するのがよい。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試野菜部・佐久支場
全面マルチ用うね内部分施用機は葉菜類(はくさい、キャベツ、レタス)の減肥栽培に利用できるうね内の定植部周辺に肥料を土壌と混和して帯状の施肥部分を形成する全面マルチ用うね内部分施用機(特許名「畝内帯状撹拌施用機」)を使うと、葉菜類の春まき夏どり作型において減肥効果が高く、30%減肥設定で全面全層施用と同等の収量が得られる。 |
野菜・花き・きのこ 平成23年(2011年)野花試佐久支場
寒地におけるソラマメの夏秋どり栽培は可能である寒地において、そらまめの品種「駒栄」を用い、5月下旬から7月中旬まで直まきすると7月~10 月までの連続生産が可能である。 |
果樹 平成23年(2011年)果樹試栽培部 農業技術課
ぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対する主幹部への環状はく皮処理は、果皮色、糖度の向上、裂果の発生軽減に有効であるぶどう「ナガノパープル」の強樹勢樹に対して、満開30~35日後頃に主幹に幅5mmの環状はく皮を実施することにより、果皮の着色、糖度上昇が早まり、収穫時の果皮色、糖度が向上する。裂果発生も減少する。 |
作物 平成23年(2011年)農試育種部・作物部、農業技術課
雑草イネの手取り除草における作業効率の向上法雑草イネの手取り除草作業を簡易的に行うには、出穂直後から脱粒が始まる時期までに株 の地際から刈り捨てる。また、株間を広げて栽植密度を下げることや、「風さやか(信交 526 号)」の作付けは、抜き取り効率の向上効果や異種米混入率の低減効果が得られる。 |
作物 平成23年(2011年)農試作物部
雑草イネの畑転換による防除畑条件に発生する雑草イネは大豆、そば、とうもろこしを栽培することで抑制でき、播種時期が遅いほど防除効果が高い。また、各作物のイネ科雑草対象の除草剤処理が有効である。 |
作物 平成23年(2011年)農試作物部・育種部 農業技術課
雑草イネ防除対策マニュアル(暫定版)雑草イネの生理生態解説、除草剤による防除、耕種的防除および地域ぐるみの防除対策についてのマニュアル(暫定版)を作成した。 |
野菜・花き・きのこ 平成22年度(2010年度)野花試・野菜部、南信試・栽培部
夏秋どりいちご「サマーエンジェル」の収穫適期と収穫後の果実管理方法夏秋どりいちご「サマーエンジェル」の収穫適期は盛夏期では5~6分着色、それ以外の時期では7~8分着色である。また、収穫後すみやかに8℃程度で管理することにより、過度の着色進行が防げ、糖度・酸度の果実品質が保持できる。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成22年(2010年)野花試・環境部
0.5M塩酸抽出法により家畜ふん堆肥の短期的な窒素肥効を評価できる0.5M 塩酸により堆肥から抽出された無機態窒素を測定することにより、家畜ふん堆肥に含まれる速効性窒素の肥効を評価し、施肥設計に反映することができる。 |
野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成22年(2010年)野花試・環境部
可給態りん酸量が50mg/100g以上であれば夏まきハクサイのりん酸施肥を全量削減できる夏まきハクサイの栽培圃場において、可給態りん酸量が 50mg/100g 以上であれば、りん酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる。 |
果樹・土壌肥料 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥量は10kg/10a以下でよいりんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、フェザーの発生数は窒素 10kg/10a 施用で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。また、育苗時の窒素施肥量が多いと、本圃定植後の生育量は少なかった。 |
土壌肥料 平成22年(2010年)農試・環境部、野花試・環境部
0.5M塩酸抽出による家畜ふん堆肥の簡易分析法家畜ふんたい肥を0.5M塩酸で抽出することにより、堆肥中のりん酸・カリ成分の分析が可能で、抽出液中のりん酸・カリおよび塩酸抽出無機態窒素は、小型反射式光度計で簡易に分析することができる。 |
畜産 平成22年(2010年)畜試・飼料環境部
水田及び畑耕作放棄地におけるスーダン型ソルガムの散播・密植栽培水田及び畑耕作放棄地では、スーダン型ソルガムの散播・密植栽培が可能である。本栽培では、1番草茎数を 150 本/m2以上、この場合の播種量は 10aあたり6kgとすることで雑草量を抑制できる。 |
畜産 平成22年(2010年)畜試・飼料環境部、農業技術課
遊休荒廃農地を利用した放牧地における蹄耕法による牧草追播技術遊休荒廃農地を利用した放牧草地における蹄耕法による牧草の追播では、適正な放牧圧の下で、導入草種の選択、播種の時期、土壌改良資材の施用が成功の鍵となる。 |
野菜・花き・きのこ 平成22年(2010年)野花試・菌茸部
きのこ栽培用「蛍光灯型LED照明器具」はブナシメジ生育期の光照射に利用可能であるきのこ栽培用「蛍光灯型LED照明器具」(型式:k-100、(株)佐野製作所)は、管がポリカーボネート製で破損しにくく、防水や防サビ対策が施された省電力で長寿命な、ブナシメジ生育期の光照射に使用可能な照明器具である。 |