研究情報

研究成果『普及技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「普及技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

野菜・花き・きのこ 平成30年(2018年)野菜花き試験場花き部

ストックアイアン系品種の秋切り作型の品質向上には定植後の高温処理が有効である

ストックアイアン系品種の秋切り作型において、定植後4週間のハウス全体高温処理または有孔農POフィルムのトンネル被覆による高温処理は、花芽分化を抑制し節数の増加により切り花長が長くなり、品質が向上する。

果樹 平成30年(2018年)果樹試験場育種部・栽培部

りんご「シナノリップ」は早生品種として有望である

「シナノリップ」は8月上中旬に収穫できる早生品種で、着色良好で外観が優れ、多汁で甘酸適和な良食味品種である。着果量を4~5頂芽に1果とし、専用カラーチャートの地色指数4~5を基準に収穫する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

コナケシ顆粒水和剤を併用したリンゴうどんこ病の防除

リンゴうどんこ病防除にうどんこ病専用剤であるコナケシ顆粒水和剤の4,000倍液を散布する。リンゴうどんこ病の発生が多い園地で、リンゴうどんこ病に効力が低下したDMI剤を落花直後に散布する場合に、本剤も散布する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)の防除体系とりんご園からの伝染

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病防除に、コロナフロアブルの500倍液を散布する。多発生園では、落花10日後頃のQoI剤の散布と併せて、本剤をその前後の防除(落花後及び5月中・下旬)に散布すると防除効果が向上する。また、うどんこ病発生りんご園に近いほど本病が多発する。

病害虫 平成30年(2018年)果樹試・環境部

ブドウ黒とう病の発芽前防除

ブドウ黒とう病の休眠期防除にデランフロアブルの200倍液又は石灰硫黄合剤の10倍液を発芽前に散布する。これら薬剤は、他の薬剤と比較してブドウ黒とう病の発生抑制期間が長く、安定した防除効果が期待できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成30年(2018年)野花試・野菜部、農業技術課

アスパラガスの茎枯病発病軽減及び収量向上に週1回程度の夏芽収穫が有効である

夏秋期に萌芽する若茎(夏芽)の収穫による立茎数制限は茎枯病の発病軽減に有効であり、夏芽収穫により夏秋期の増収だけでなく、茎枯病多発に起因する春どりの減収が抑えられる。週1回程度夏芽を全て収穫する省力的な方法でも茎枯病の発病が軽減され、増収に有効である。

病害虫 平成29年(2017年)野花試・環境部

キャベツ、はくさいの黒斑細菌病に対する無機銅剤と微生物農薬マスタピース水和剤による効果的な体系防除

生育初期から結球始期までは無機銅剤を、結球始期以降はマスタピース水和剤を散布することで、キャベツ黒斑細菌病及びハクサイ黒斑細菌病を効果的に防除できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・養豚養鶏部

精液の配布を開始したランドレース(L)および大ヨークシャー(W)種は繁殖成績良好で、デュロック(D)種は筋肉内脂肪割合が高い

新たに精液の配布を開始したL及びW種は繁殖成績良好で、D種は筋肉内脂肪割合が高い。これらの精液を用いて交雑(LW)雌豚及び3元交雑肥育豚を生産することで、筋肉内脂肪割合の高い豚肉が効率よく生産できる。

畜産 平成29年(2017年)畜試・飼料環境部

飼料用とうもろこし「P1690」、「P2088」は多収で病害発生が少なく有望である

飼料用とうもろこし「P1690」は早生種、「P2088」は早生~中生種で、多収な系統である。「P1690」、「P2088」ともに主な病害の発生は奨励品種「タカネスター」と同程度に少ない。

野菜・花き・きのこ 平成29年(2017年)野花試・野菜部

トマト養液栽培における草勢の強い台木と無底ポットを活用した増収と省力化技術

養液栽培方式(ハンモックベンチ吸い戻し式)におけるトマト栽培で、草勢の強い台木を用いた接ぎ木苗と無底ポットを組み合わせることにより、慣行(自根苗の通常定植)以上の収量が得られ、定植及び株除去の作業時間が短縮され省力化となる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 平成29年(2017年)野花試・野菜部、環境部

廃液を出さない養液栽培方式「ハンモックシステム吸い戻し式」はトマト及びカラーピーマンの栽培に適する

ハンモックベンチ吸い戻し式は、自力施工が可能な簡易な構造の養液栽培方式であり、トマト及びカラーピーマン栽培で適用性が認められる。慣行のかけ流し栽培より収量が向上し、肥料や水の利用効率が高く、廃液を出さない環境にやさしい栽培方式である。

果樹 平成29年(2017年)南信試・栽培部、農業技術課、園芸畜産課

日本なし「サザンスイート」の収穫適期判定に日本なし「サザンスイート」用カラーチャートが有効である

日本なし「サザンスイート」の収穫適期は、満開115~120日後頃を目安に、さび発生が見られない、ていあ部の果皮色を日本なし「サザンスイート」用カラーチャートで比色し、判定する。カラーチャート指数2及び3の果実を収穫することで、目標糖度13%以上の果実が収穫できる。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場佐久支場、環境部

レタスべと病防除にゾーベックエニケードが有効である

レタスべと病防除にゾーベックエニケードの 5,000 倍液を散布する。本剤の有効成分であるオキサチアピプロリンは新たな作用機構を有する新規化合物である。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場 環境部

レタスのネグサレセンチュウ防除にネマキック粒剤が有効である

レタス定植前のネグサレセンチュウ防除にネマキック粒剤を 10a当たり 20kg 全面土壌混和処理する。蚕に対して長期間毒性があるので、桑園付近では使用しない。

野菜・花き・きのこ・病害虫 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場環境部

キャベツ黒斑細菌病防除にドイツボルドーAが有効である

キャベツ黒斑細菌病防除にドイツボルドーAの 500 倍液を散布する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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