研究情報

研究成果『普及技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「普及技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 令和2年(2020年度)畜産試験場養豚養鶏部

肉質がジューシーで弾力性及びうま味が強い100日タイプの新しい地鶏「長交鶏3号」

均一な赤褐色羽装を持つ新しい地鶏「長交鶏3号」は、成長が早く100日齢前後の出荷が適する。肉質は適度に歯ごたえがあり、ジューシーで、弾力性に富み、うま味が強い特徴がある。

畜産 令和2年(2020年度)畜産試験場酪農肉用牛部

乳牛舎のケベック式の繋留方式はタイストールの改修法として利用できる

ケベック式の繋留方式は、既存の繋ぎ飼い乳牛舎に簡易かつ低コストで設置でき、従来のニューヨーク式と比較して横臥時間と横臥回数に差がなく、タイストールを遺伝改良により大型化した牛体サイズに合せるための改修法として利用できる。

野菜・花き・きのこ 令和2年(2020年度)野菜花き試験場野菜部・佐久支場

定植翌春に収穫して完結するアスパラガス短期完結栽培

アスパラガス短期完結栽培は全面マルチに2うね定植・1うね空き、株間37.5cmで定植するか改良マルチにうね幅120cm株間25cmで定植して一年間株養成し、定植した翌春に収穫して完結する。「ウェルカムAT」は短期完結栽培に適する。

果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場栽培部、農業試験場企画経営部

りんご高密植栽培での石灰硫黄合剤による薬剤摘花は、着果管理の作業時間が削減でき、翌年の頂芽開花率の向上に有効である

りんご高密植栽培の「シナノスイート」及び「ふじ」において、摘花剤の石灰硫黄合剤を満開2日後までに散布することにより、結実数が減少し、単位収量当たりのあら摘果作業時間を「シナノスイート」は4割程度、「ふじ」は3割程度削減できる。さらに、翌年の頂芽開花率の向上に効果がある。

病害虫 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部

ブドウ黒とう病の生育期防除

欧州系ぶどう品種の「シャインマスカット」や「クイーンルージュ(r)」はブドウ黒とう病に対する感受性が高く、展葉3枚頃から葉での発病が認められる。オーソサイド水和剤80、キノンドー水和剤80、ジマンダイセン水和剤、チウラム水和剤(チオノック、トレノックス)を展葉2~3枚頃から7月上旬(袋掛け前)に散布すると効果的に防除できる。

果樹 令和2年(2020年度)果樹試験場育種部、栽培部

りんご晩生品種「シナノホッペ」は有望である

りんご「シナノホッペ」は着色が安定して良好であり、満開後180日以降でデンプン指数2程度を目安に収穫できる。果実は糖度15%程度、酸度0.33g/100ml程度でみつ入りは安定している。着果量を5~6頂芽に1果とすると、果実重は300~340g、収量は3.5トン/10a程度が見込まれる。適期収穫した果実は、スマートフレッシュくん蒸剤の利用により、冷蔵条件で3か月後まで品質を保持できる。

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和元年(2019年)野菜花き試験場環境部・野菜部、農業技術課

穿孔暗渠機「カットドレーン」施工はアスパラガスほ場の排水性改善と収量向上に有効である

カットドレーン施工により排水性が改善する。アスパラガスにおいてはその効果は施工後3年間持続し、排水性改善に伴い収量が向上する。

果樹・土壌肥料 令和元年(2019年)果樹試験場環境部

ぶどうのマグネシウム欠乏症の低減に、マグネシウム含有葉面散布肥料のマグマンボ又はアクアマグの葉面散布が有効である

ぶどうのマグネシウム欠乏症状に、マグネシウム含有葉面散布肥料のマグマンボ又はアクアマグの500倍希釈液を、満開後10日以降の摘粒期頃から2週間おきに5回散布することで、葉脈間の退色・黄化症状の発生が低減する。

作物・土壌肥料 令和元年(2019年)農業試験場環境部、農業技術課 

中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量は10~15mg/100gを目標値とする

従来の酢酸緩衝液法を改良した中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量の分析法は、従来法において時々生じる異常値の発生がない分析法である。本分析法による土壌可給態ケイ酸量の土づくり目標値はSiO2で10~15mg/100gとする。

畜産 令和元年(2019年)畜産試験場飼料環境部

飼料用とうもろこし「P9027」、「P1063」は多収で病虫害の発生が少なく有望である

飼料用とうもろこし「P9027」は極早生種、「P1063」は早生種で多収である。「P9027」 と「P1063」の主な病虫害の発生は少ない。

畜産 令和元年(2019年)畜産試験場飼料環境部

アルファルファの栽培およびロールベール収穫・調製マニュアル

地帯別にアルファルファの適品種を選定し、栽培法を確立した。さらに前年度までに明らかにしたロールベール収穫・調製技術、雑草およびアルファルファタコゾウムシの防除技術を加えて、栽培および収穫・調製マニュアルを作成した。

マニュアルはこちらをクリック

野菜・花き・きのこ・土壌肥料 令和元年(2019年)野菜花き試験場野菜部、環境部、佐久支場、農業技術課

たまねぎの春播き栽培技術

たまねぎの春播き栽培では、従来の秋播き用の品種を用い、2月下旬~3月上旬播種、4月上旬~5月中旬に定植し、白黒マルチ栽培を行うと、7月下旬~8月中旬に収穫できる。

果樹 令和元年(2019年)南信農業試験場栽培部

日本なしの樹体ジョイント仕立てにおいて、夏季の接ぎ木(夏季ジョイント)は有望である

日本なしの樹体ジョイント仕立てにおいて、本ぽ定植苗木育成やポット苗木育成により苗木育成2年目の8月上旬頃までに目標苗木長(3.3~4m)の苗木を育成し、夏季に接ぎ木(夏季ジョイント)を行うことで優良なジョイント樹ができる。

果樹 令和元年(2019年)果樹試験場栽培部

りんご「シナノスイート」は収穫3日後までにスマートフレッシュくん蒸剤で処理すると冷蔵で収穫3ヶ月後まで鮮度が維持できる

りんご「シナノスイート」は収穫3日後までにスマートフレッシュくん蒸剤で処理すると、地色の退色及びワックス発生が抑えられ、冷蔵(2~3℃)で収穫3ヶ月後まで硬度低下を抑え、食味が良好に維持できる。

作物 令和元年(2019年)野菜花き試験場畑作部

そば「桔梗11号(長野S11号)」は耐倒伏性に優れ多収で丸抜きの緑色が濃い品種である

そば「桔梗11号(長野S11号)」は有限伸育性の中間秋型品種である。「長野S8号」より草丈が短く耐倒伏性に優れ「長野S8号」より多収である。丸抜き・切りそばの色調は「長野S8号」より緑色が濃い品種である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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