研究情報

研究成果『普及技術』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「普及技術」の研究内容とその成果をご紹介します。

畜産 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

飼料用ソルガム「風高」(東山交29号)は、高品質な極晩生品種である

飼料用ソルガム「風高 」(東山交29号)は、高消化性遺伝子を有するために高消化・高嗜好で、倒伏に強い極晩生(長野県では未出穂)品種である。

畜産 平成18年(2006年)畜試・肉用牛部

稲発酵粗飼料を利用した交雑種の肥育技術

稲発酵粗飼料を肥育全期間にわたって給与すると、肥育中期に稲わらを給与した前後期給与区、前期にチモシー乾草、中後期に稲わらを給与した対照区に比べ発育成績は良好で、枝肉重量も多いが、肉質については対照区が優れる傾向にある。また、前後期給与区の発育成績は対照区と同程度で肉質は他の2区の中間である。

畜産 平成18年(2006年)畜試・酪農部・飼料環境部

乳牛ふん尿の堆肥調整におけるコンテナバックとエノキタケ廃培地の利用方法

エノキタケ廃培地(コーンコブ主体)を1m3のフレキシブルコンテナバッグ(コンテナバッグ)に貯蔵すると発酵熱で乾燥できる。また、乾燥した廃培地は乳牛ふん尿の水分調整資材に活用でき、コンテナバッグで貯蔵すれば切り返しせずに堆肥化できる。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)南信試・栽培部、野花試・花き部

ヒペリカムの鉢物化技術

ヒペリカムの5号鉢栽培では出荷前年に挿し木を行い、3号ポットで養成を行う。翌年3~4月に定植及び台刈りを行い、萌芽後にわい化剤としてスミセブンPを茎葉散布することで鉢物化が可能である。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)南信試・栽培部・病虫土肥部

廃液を出さずに培地温度を下げられる底面給水高設栽培システムは夏秋栽培いちご栽培に適する

給水マットと防根シートを組み合わせたハンモック式のベッドに有機培地を入れ被覆肥料を施肥し、ベッド下のC鋼から底面給水させる高設栽培システムを開発した。当システムは廃液を出さず気化熱により培地温度を下げ、夏秋いちごの栽培に適する。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)南信試・栽培部・病虫土肥部

きゅうりハウス雨よけ栽培の緩効性肥料による定植時の植穴全量施肥は3割減肥が可能である

きゅうりハウス雨よけ栽培において定植時に緩効性肥料を植え穴へ全量施肥する方法は、慣行施肥に比べ3割減肥しても同等以上の収量が得られる。肥料は、被覆NK化成と砂状ようりんを組み合わせて使用し、追肥は行う必要がない。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)中信試・畑作育種

トマト「リコボール」(桔梗交40号)はジュース用トマト品種候補として有望である

トマト「リコボール 」(桔梗交40号)は、リコペン含量が高く、心止まり性で、ジョイントレス果柄を有し、果実が硬く、トマトジュース加工原料として優れている。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)野花試・花き部、農総試・機械施設部

パイプハウスの空気膜化は.冬季の暖房燃料使用料の削除に有効である

パイプハウスへフィルムを2枚重ねて展張し、その間に空気を送り被覆の複層化を図った空気膜ハウスでは、従来の一重張りハウスに比べ、冬季の暖房燃料使用量を 30%強削減することが可能である。

野菜・花き・きのこ 平成18年(2006年)野花試・育種部・野菜部

キャベツ「YRSE2号」は、黒腐病耐病性で高温結球に優れる、高ビタミンC含有かつ良食味の品種で、8月収穫用品種として有望である

キャベツ「YRSE2号」は、黒腐病耐病性を有し、球性状に優れ、かつ県内に広く作付けされている品種に比べてビタミンC含量が高く、食味が優れている。またこの品種は、高温結球性に優れるため8月収穫する作期での栽培に適する。

果樹 平成18年(2006年)果樹試・栽培部、病虫土肥部

もも「川中島白桃」の秋季せん定(9月上旬)におけるせん定程度は、新梢切除率で3割程度を上限等する

もも「川中島白桃」において収穫後(9月上中旬)の秋季せん定は、樹勢抑制効果が期待できる。但し、新梢切除率(せん定前の総新梢長に対するせん定による切除新梢長の割合)が高いと樹体の耐凍性低下が懸念されるため、せん定の程度は新梢切除率で3割程度を上限とする。

果樹 平成18年(2006年)果樹試・栽培部

西洋なし「バラード」は中生品種として有望である

西洋ナシ「バラード」は9月中旬から下旬に収穫できる中生品種で、糖度が高く食味がよい。7~10日間の予冷処理後、2~3週間の追熟で可食となる。その時、果皮は黄変し可食の判断がしやすい。

果樹 平成18年(2006年)果樹試・栽培部

リンゴ「シナノゴールド」の高品質果実安定生産のための適正着果基準

りんご「シナノゴールド」の高品質果実を安定生産するためには1果当たり60枚程度の葉枚数が必要である

果樹 平成18年(2006年)果樹試・栽培部

リンゴ「シナノスイート」の高品質果実安定生産のための適正着果基準

りんご「シナノスイート」の高品質果実を安定生産するためには1果当たり60枚程度の葉枚数が必要である。

作物 平成18年(2006年)中信試・畑作栽培、南信試・栽培部、下伊那農業改良普及C

あわ「しなのつぶ姫」(中信系3)は倒伏に強く、収量性の高い品種である

あわ「しなのつぶ姫」 (中信系3)は「粟信濃1号」に比較して短桿で倒伏に強く、早生で、収量性の高い粳性品種である。

作物 平成18年(2006年)中信試・畑作育種、農事試・作物部・原村試験地

大豆認定品種「すずろまん」(東山204号)は、小粒で外観品質に優れ納豆原料に適する

大豆「すずろまん」(東山204号)は、「すずこまち」より子実が小さく球形で外観品質に優れ、納豆加工適性が高い。ウイルス病と紫斑病に強く、収量は標播で「すずこまち」並かやや多い。中生種で、高冷地を除く地域での栽培に適する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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