研究成果『土壌肥料』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。
試行技術 平成27年(2015年)農試・作物部、企画経営部、環境部
飼料米利用のための「ふくおこし」の省力・低コスト栽培技術慣行体系に比べ、「ふくおこし」の標準栽植密度による移植栽培または湛水直播栽培、多肥栽培および立毛乾燥技術を組み合わせることにより大幅な所得向上が見込まれる。多肥による疎植栽培に立毛乾燥技術を導入することによっても、省力化と所得増加が見込まれる。 |
技術情報 平成27年(2015年)南信試・栽培部
土壌硬度の高い「市田柿」原料かき園における圧縮空気噴射式土壌改良機による土壌改良が、根域、樹体生育および果実収量に及ぼす影響土壌硬度の高い「市田柿」原料かき園において、樹冠下へ圧縮空気噴射式土壌改良機を用いた土壌改良により、概ね9か月間程度、土壌硬度が低く保たれる。この処理を毎年継続することにより、3年目以降、根域が改善されることで収量が高まる傾向がある。 |
技術情報 平成27年(2015年)野花試・環境部、育種部
レタスチップバーンの発生が多い品種は石灰濃度が低いレタス品種をチップバーン発生程度別に4グループに分けて植物体養分濃度を比較した 結果、チップバーン発生が多い品種グループほど石灰濃度が低い。 |
技術情報 平成27年(2015年)野花試・環境部、佐久支場
早春まきハウス育苗作型におけるパセリーの経時的成分吸収特性パセリーの成分吸収量は収穫による成分収奪が長く続くため葉菜類の中でも多い。窒素吸収量は収穫開始前の6月に急増し7月にかけてピークとなり、その後は徐々に減少する。 |
技術情報 平成27年(2015年)野花試・環境部、佐久支場
レタス・にんじんの2作1回全量基肥施肥に適する被覆尿素肥料の組み合わせ寒地における全面マルチによるレタス・にんじん2作1回全量基肥施肥栽培には、窒素の溶出がリニア型の CG40 とシグモイド型のセラコート R50 の組み合わせが適する。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試・環境部
気温から推測した地温を用いた樹園地土壌の窒素無機化量の推定法気温と地温の相関は高く、地温は気温から推測することが可能である。気温から推測した地温と実測地温で、窒素無機化量の推定値に差は認められない。また、土壌窒素無機化量の推定に気温を用いると、実測地温を用いた場合と比べて土壌窒素無機化量の推定値が低くなる恐れがある。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・環境部
水田輪作体系における水稲「風さやか」湛水直播栽培の施肥による収量、品質への影響水田輪作体系における水稲「風さやか」の湛水直播栽培では、収量、品質を確保するために「あきたこまち」などの品種(「コシヒカリ」は除く)の慣行栽培(連作田の移植栽 培)より 30%程度の窒素減肥が必要である。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・環境部
長野県における農耕地土壌の理化学性の変化(その2)データファイルの提供土壌保全対策調査事業(昭和 54 年度~平成 25 年度)の 35 年間のデータを取りまとめ、 地点検索機能や理化学性の変化を図示できる機能等を有する、「土壌定点モニタリング調査結果」ファイルを作成した。 |
技術情報 平成27年(2015年)畜試・飼料環境部
県内産とうもろこしサイレージのミネラル成分および硝酸態窒素濃度の実態県内産とうもろこしサイレージのミネラル成分、K/(Ca+Mg)当量比および硝酸態窒素濃度は、地域間差がある。調査したサイレージのうち硝酸態窒素濃度は基準値を超える事例はなかったが、カリウム濃度が高くミネラル成分がアンバランスなサイレージが散見された。 |
技術情報 平成27年(2015年)農試・作物部、環境部、農業技術課
水稲「風さやか」の生育特性及び、高品質生産のための収穫時期と施肥平坦地の平年並みの条件では「風さやか」は「コシヒカリ」などの従来品種と同様な収穫適期の基準が適用できるが、限界標高(600m、ただし北信地域は400m)を越 えた場合や、晩植地帯などで登熟期が低温に経過する場合は、成熟が遅延することがある。また、高品質と良食味を保つため、多肥栽培を避けることと、全籾数は㎡あたり37,000粒を越えないことを目標とする。 |
技術情報 平成27年(2015年)果樹試験場環境部
りんごわい性台木樹における台木別の窒素吸収特性りんご「シナノゴールド」を穂品種として用いたJM7、JM1、JM2およびM.9ナガノの各台木樹で、7年間の1樹当たり累積窒素吸収量が最も多いのはJM2台木樹(M.9ナガノ台木樹を100とした指数で258)であり、以下、M.9ナガノ台木樹262g/樹(同100)、JM7台木樹(同77)、JM1台木樹(同40)の順である。一方、樹体内の窒素濃度はJM1台木樹が最も高く、以下、M.9ナガノ台木樹、JM7台木樹、JM2台木樹の順に低い。 |
技術情報 平成27年(2015年)農業試験場環境部
長野県における農耕地土壌の理化学性の変化土壌保全対策調査事業(昭和54年度~平成25年度)の結果についてデータを取りまとめ、35年間にわたる農耕地土壌の理化学性の変化を明らかにした。 |
試行技術 平成26年(2014年)農試環境部
「コシヒカリ」の白未熟粒は穂肥を1~2週間遅らせることにより発生率が低減できる「コシヒカリ」において出穂後の高温により発生する白未熟粒は穂肥を1~2週間遅らせることにより発生率が低減できる。 |
普及技術 平成26年(2014年)果樹試環境部
土壌中の可給態リン酸が50mg/100gより多いりんご樹園地では、一時的にリン酸施肥を中断できる土壌中の可給態リン酸が50mg/100gより多いりんご樹園地では、3~6年間リン酸肥料を無施肥としても樹体生育、果実収量および樹体のリン酸吸収量に影響はみられない。リン酸の施肥再開は土壌の分析値により判断する。 |
普及技術 平成26年(2014年)農試環境部、農業技術課
小麦における肥効調節型肥料を用いた追肥全量1回施肥法速効性窒素肥料とリニア型15日タイプの肥効調節型肥料(被覆尿素肥料)を窒素で1:1に配合した肥料を越冬後に追肥する施肥法は、2回目の追肥を省略しても慣行と同等の収量、品質が得られる省力的な施肥法である。 |