研究成果『土壌肥料』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 令和3年(2021年度)農業試験場作物部、育種部
もち性大麦「ホワイトファイバー」の止葉展開期追肥によるβ-グルカン含量の向上効果もち性大麦「ホワイトファイバー」は、止葉展開期の窒素施肥量を慣行の2kg/10aより増量し、4kg/10a追肥することで、機能性成分の水溶性食物繊維β-グルカン含量が高まる。 |
試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、佐久・松本農業農村支援センター
可給態りん酸量が70mg/100g以上あれば春まきハクサイのりん酸施肥量を全量削減できる春まきハクサイの黒ボク土栽培ほ場において、可給態りん酸量が70mg/100g以上あれば、りん酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、上田農業農村支援センター
ブロッコリー根こぶ病の発生要因と菌密度に与える土壌消毒及びおとり作物の影響ブロッコリー根こぶ病が多発生する主要因は、土壌中の高い病原菌密度である。また、カーバム剤等を利用した土壌消毒処理は根こぶ病菌(休眠胞子)密度の低減効果が高い。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部・佐久支場、農業農村支援センター
レタス産地における硫安の多肥・連用による土壌酸性化の事例東信地域のレタス産地での土壌酸性化の原因を検討した結果、硫安系肥料の多施用が原因と考えられた。 |
技術情報 令和2年(2020年度)南信農業試験場栽培部
日本なし「幸水」に対する圧縮空気噴射式土壌改良機を用いた根域施肥と表面局所施肥による慣行施肥の50%減肥栽培が、生育、収量及び果実品質に及ぼす影響日本なし「幸水」成木樹に対し、2月下旬に圧縮空気噴射式土壌改良機を用いて、慣行施肥における基肥と3~5月追肥合計分の50%量の窒素を、緩効性窒素肥料で主幹から2m離れた周囲に等間隔で8か所、深さ30~40cmに打ち込む(根域施肥)。その後、6月下旬及び収穫後に慣行施肥の50%量の窒素を速効性窒素肥料で表面局所施肥する。この施肥方法を3年間継続しても、生育、収量及び果実品質に大きな影響は見られない。 |
技術情報 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部
りんご「シナノゴールド」M.9台木樹における施肥窒素の吸収と移行特性りんご「シナノゴールド」M.9台木樹における窒素の吸収量、樹体内分配、利用率は施肥時期により異なる。3月の施肥窒素は、摘果果実への施肥由来窒素の分配が少なく、当年の収穫果実、葉、1年枝、主幹旧枝部等の貯蔵部位に効率的に利用されていると考えられた。 |
技術情報 令和2年(2020年度)農業試験場環境部
晩期追肥と基肥20%減肥は「コシヒカリ」の疎植栽培において有効な施肥法である疎植栽培(16株/㎡)を行う場合、追肥時期を1週間程度遅らせることで慣行と同等の収量を得られ、玄米品質が向上する。基肥については20%減肥しても同等の収量・品質が得られる。また、疎植栽培における窒素吸収量は慣行と同等である。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場花き部・環境部
肥効調節型肥料を利用したシクラメンの省力栽培技術シクラメンの4号鉢栽培において、仕上げ鉢への定植時に肥効調節型肥料「スーパーエコロング413-S180」を鉢当たり2.8g培土に混合施肥する方法は、置き肥による追肥体系と同等の鉢花品質が得られる。肥効調節型肥料を利用することで、追肥作業時間と肥料費を削減できる。 |
普及技術 令和元年(2019年)野菜花き試験場環境部・野菜部、農業技術課
穿孔暗渠機「カットドレーン」施工はアスパラガスほ場の排水性改善と収量向上に有効であるカットドレーン施工により排水性が改善する。アスパラガスにおいてはその効果は施工後3年間持続し、排水性改善に伴い収量が向上する。 |
普及技術 令和元年(2019年)果樹試験場環境部
ぶどうのマグネシウム欠乏症の低減に、マグネシウム含有葉面散布肥料のマグマンボ又はアクアマグの葉面散布が有効であるぶどうのマグネシウム欠乏症状に、マグネシウム含有葉面散布肥料のマグマンボ又はアクアマグの500倍希釈液を、満開後10日以降の摘粒期頃から2週間おきに5回散布することで、葉脈間の退色・黄化症状の発生が低減する。 |
普及技術 令和元年(2019年)農業試験場環境部、農業技術課
中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量は10~15mg/100gを目標値とする従来の酢酸緩衝液法を改良した中性リン酸緩衝液法による水田土壌可給態ケイ酸量の分析法は、従来法において時々生じる異常値の発生がない分析法である。本分析法による土壌可給態ケイ酸量の土づくり目標値はSiO2で10~15mg/100gとする。 |
普及技術 令和元年(2019年)野菜花き試験場野菜部、環境部、佐久支場、農業技術課
たまねぎの春播き栽培技術たまねぎの春播き栽培では、従来の秋播き用の品種を用い、2月下旬~3月上旬播種、4月上旬~5月中旬に定植し、白黒マルチ栽培を行うと、7月下旬~8月中旬に収穫できる。 |
普及技術 令和元年(2019年)農業試験場作物部・環境部、野菜花き試験場畑作部
砂壌土地帯の転換畑での大豆作における開花前のかん水技術大豆の開花前の干ばつに対して、かん水が有効であり、実施判断は、開花前の10日間の雨量及び大豆かん水情報システムが目安となる。 |
試行技術 令和元年(2019年)野菜花き試験場環境部、農業技術課
土壌の可給態窒素を考慮したはくさいの窒素適正施肥技術可給態窒素量を「可給態窒素施肥算出シート(Ver5.1)」に入力して得られた推奨窒素施肥量は本県はくさいの窒素適正施肥量として利用できる |
試行技術 令和元年(2019年)野菜花き試験場環境部
ソルガム導入による土壌物理性改善と後作レタス栽培での窒素減肥ソルガムを春レタス栽培終了後に播種し5~6週ですき込むことにより、レタスの短期輪作体系化が可能となり、土壌の物理性改善効果も得られる。この体系では後作レタスの基肥窒素量が50%程度削減できる |