研究情報

研究成果『土壌肥料』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。

試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)農業技術課

コーンコブを使用したエノキタケ廃培地の水田における施用法

コーンコブを使用したエノキタケ廃培地の有効利用として、水田では苗の浮き上がり等の障害が発生するため春施用より秋施用が望ましく、1t施用で含有窒素量の2割程度の減肥が可能である。

普及技術 平成15年(2003年)南信試

なし園での部分深耕と堆肥施用を組み合わせた土壌改良方法は.細根が増加し.生産力を向上できる

低位生産園のなし樹の主幹と樹冠外周部の中間地点で、1樹当たり8ヶ所程度に直径30cm・深さ40~50cm程度の部分深耕を行って穴を掘り、そこへ良質の堆肥を埋め戻すことにより、なし樹の細根量が増加する。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)野菜花き試

レタス、はくさい地上部収穫残さからの成分の溶出

地上部全重に占める地上部収穫残さ重はレタス、はくさいとも乾物重換算で4割程度であり、加里、窒素の溶出が早く、りん酸、石灰の溶出が遅い。特に加里は、はくさい残さ中に多く含まれ、短期間に溶出しやすい。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)南信試

日本なし「幸水」成木園での窒素分施と窒素動態

日本なし「幸水」成木園の窒素肥料を分施する施肥方法は、慣行の施肥方法と比較して樹体生育が良好となる。また、窒素肥料を増肥しても収量、品質の向上にはつながらない。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)南信試

日本なし「幸水」成木園での被覆肥料を利用した年1回施肥法

日本なし「幸水」成木園での被覆肥料を利用した年1回施肥法は、慣行の施肥方法と同等の収量、品質が得られ施肥の省力化に有効である。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)南信試

日本なし「幸水」の黒ボク土畑における根量分布

黒ボク土畑における「幸水」の根系調査を行い、データを収集した。細根は、表層から深さ1mまで比較的まんべんなく分布していた。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)南信試

日本なし「幸水」成木に施用した速効性肥料が葉や果実に移行し始める時期

日本なし「幸水」成木に施用した速効性窒素肥料が葉や果実に吸収移行し始める時期は、11月肥(基肥)及び3月肥の場合満開後7日目からで、6月肥や9月肥では施肥後7日目からであった。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)南信試

なし園土壌への圧縮空気噴射による根域改善と樹体生育

なしの主要根群域である深さ50cm付近への圧縮空気噴射は、その周辺の土壌硬度が低下し、細根量が増加する。

試験して得られた技術事項 平成14年(2002年)果樹試験場

りんご樹の枝・幹の乾物重推定法

枝・幹は円錐台に近似でき、下底、上底の半径と高さが求まれば円錐台の体積が推定できる。枝幹の推定体積と乾物重は高い相関が認められ、枝幹のサイズを測定する事でりんご樹の枝・幹の乾物重が推定できる。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)野菜試 営技セ

レタス髄部腐敗の緑色色素

レタス緑芯症は髄部が緑色~淡緑色に腐敗し、発生株は出荷できないために生産が不安定になる。腐敗髄部のなかには緑色色素が通常の健全株に比べて著しく集積するものがあり、この集積の成因を明らかにすることによって緑芯症の原因の特定につながると考え、本色素の同定を行った。生体の緑色色素には、クロロフィルa,b,c,d、バクテリオクロロフィル、アントラキノンの一部、リボフラビンの一部などがあるが、ここでは、植物体、菌体に主に含まれるクロロフィルに絞り、分離精製測定を実施した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)農総試 営技セ

ポット施肥法によるセルリーの減肥栽培

露地作型セルリーの窒素施用量は、10a当たり60~80kgと多いが、窒素吸収量は約20kgと少なく、環境への施肥による負荷が懸念される。環境保全的肥培管理を行うため、施肥効率を高めて施肥量の大幅削減の可能性があるポット施肥栽培法を検討する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)農事試

近赤外分光分析を利用した家畜糞堆肥の窒素無機化量の迅速測定法

家畜糞堆肥の成分は、処理方法、原料や副資材の種類、腐熟度の違い等により大きく異なることが知られており、その成分量を把握し、肥効を考慮した施肥設計立てることは、養分循環の適正化の視点から重要な技術である。特に作物の生育・収量に大きな影響を及ぼす窒素に関しては、全量だけではなく無機化量を把握することが重要であるが、保温静置法による測定は1ヶ月以上かかるため、より簡易迅速に測定が可能な近赤外分光分析法について検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「幸水」成木の施肥窒素吸収率からみた効率的施肥法

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

酒米の良質安定生産のための適正栽植密度と追肥時期

酒米は大粒で心白発現のよい良質米が要求されているが、県下の酒米産地は多収地帯が多く、品質の低下が指摘されており、酒造好適米「美山錦」及び新品種「ひとごこち」の酒造用高品質米生産のための良質安定栽培法を検討する。

普及技術 平成12年(2000年)農事試験場

高冷地水稲における湛水前早期の全量基肥施肥法

慣行の基肥相当のリニア型30日タイプと慣行の穂肥相当のシグモイド型80日タイプの被覆尿素を配合して施肥することにより、窒素肥料流亡の問題なしに湛水前早期(田植え1か月前頃)に施肥することが可能であり、農繁期の作業の集中回避と穂肥労力の省力化に有効である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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