研究成果『土壌肥料』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・病虫土肥部
樹園地における豚ぷんオガクズ堆肥の連用が土壌物理性・化学性に及ぼす影響樹園地地表面への豚ぷんオガクズ堆肥連用は、化学性に対する影響が大きく、特に表層で可給態リン酸等養分の富化が進行する。また物理性にも影響が認められ、多量に施用した場合、土壌を膨軟にする効果がある。連用を前提とした適正施用量は2t/10a以下と考えられる。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)中信試
春期の風食防止のための小麦規格外種子のは種期及びは種量春先の風食を防止するため小麦規格外種子(グレーダー下)を利用する場合、は種期は11月初旬まで、播種量は20kg/10a以上で効果が高い。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)中信試
牛ふん堆肥に残留するクロピラリド等ホルモン型除草剤の生物検定法牛ふん堆肥に有害なレベルで残留したホルモン型除草剤を検出するには、堆肥を混合した土壌でさやえんどうを3週間程度栽培する生物検定法が簡易で実用的な手法として有効である。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)中信試
牛ふん堆肥に残留する除草剤クロピラリドによる作物の生育障害ホルモン型の除草剤であるクロピラリドが残留している牛ふん堆肥を多施用した場合、ナス科、マメ科、キク科、セリ科に属する作物はクロピラリドに対して感受性が高く、生育障害を起こす可能性がある。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)中信試
牛ふん堆肥によるミニトマトの異常生育の原因解明現地で発生したミニトマトの異常生育(生長点の奇形、単為結果)の原因は、特定ロットの牛ふん堆肥に残留した除草剤クロピラリドによるものであると考えられる。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)野菜花き試
アスパラガス2年株の窒素吸収特性アスパラガス2株は萌芽開始以後、窒素の吸収が開始する。施肥時期による肥効の違いは、遅い施肥ほど早期に吸収され、窒素利用率も高い。また、吸収した窒素の約半量が施肥由来であり、残りの約半量は土壌窒素由来である。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)農事試
小麦有望系統「東山40号」の高品質安定生産のための施肥法(17KB)小麦有望系統「東山40号」の高品質安定生産の栽培法として、基肥は窒素成分で6~ 8kg/10a程度とし、収量増のため茎立期に追肥を窒素成分で3kg/10a、さらに子実の高タンパク質含量のため、止葉展開期に窒素成分で5kg/10a程度の追肥を行う施肥体系がよい。 |
普及技術 平成17年(2005年)農総試
産業用無人ヘリコプター(RCヘリコプター)による中山間牧草地の施肥作業は省力的である産業用無人ヘリコプター(RCヘリコプター)による中山間牧草地への肥料散布は、地上作業機では作業困難な急傾斜地(平均斜度24°)でも均一な散布が可能である。作業能率は3人組作業で1ヘクタールあたり約40分で、人力作業よりも省力的である。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)野菜花き試
コーンコブを主体とする堆肥化前エノキタケ廃培地の土壌中での炭素と窒素の分解コーンコブを主体とする、堆肥化前のエノキタケ廃培地の埋設法による分解率は、4ヶ月後では、黒ボク土の炭素で65%、窒素で25%、灰色低地土の炭素で75%、窒素で50%である。また、黒ボク土では、埋設1ヶ月までの窒素分解率が低い。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)中信試
牛ふん堆肥に含まれる物質によるミニトマトの生育異常現地で発生したミニトマトの生育異常(生長点の奇形)の原因は、特定ロットの牛ふん堆肥、あるいはそれに含まれる物質によるもので、堆肥の多施用が助長要因である。その発生には品種間差異が認められる。また、粒状活性炭の土壌混和処理による発生防止が期待できる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)野菜花き試
レタスの硝酸イオン濃度測定における試料の保存方法が測定値に与える影響RQフレックスを用いたレタスの硝酸イオン濃度測定において、試料現物では冷蔵保存で1週間程度ではほとんど変化しない。試料液では冷蔵保存で2日間、冷凍保存で6か月程度であればほとんど変化しない。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)野菜花き試
レタス輪作体系における輪作作物の養分吸収特性に基づく分類同一圃場で栽培した緑肥を含む9種類の輪作作物の、窒素、リン酸、カリ、石灰、苦土吸収量を、レタスの吸収量に対する比率で分類した。本情報は、土壌残存養分量を考慮した輪作作物の選定や施肥設計に利用できる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
あんずのホウ素欠乏症の早期の診断に適した部位と時期あんずのホウ素欠乏症を早期に診断する部位として新梢が適し、診断時期は満開期2~3週間後頃がよい。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
果樹への硫酸マンガン溶液の葉面散布においては生石灰を加用しないりんご・もも・ぶどうについて、5月下旬から6月下旬での硫酸マンガン溶液単用の葉面散布では濃度障害は認められなかった。等量の生石灰を加用した硫酸マンガン溶液は、散布後は黒変し著しい汚染となるため、生石灰の加用は行わない。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試 農総試
長野県内樹園地土壌の化学性の変動傾向県内樹園地土壌の化学性は、25年前に比べ、pHの分布範囲が広がり、全窒素含量は増加し、C/N比は低下し、塩基含量が高まり、相対的に苦土が不足し、有効態リン酸が著しく増加していた。 |