研究情報

研究成果『土壌肥料』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(栽培部・病虫土肥部)

ヒペリカム白化症状の発生原因

ヒペリカムの白化症状は尿素中に副成分として含まれる「ビウレット」が原因である。ビウレット性窒素の施用量が5g/a以上となる場合は白化症状が発生する可能性がある。

技術情報 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部・花き部)

ユーフォルビア・フルゲンスの養分吸収量特性

ユーフォルビア・フルゲンスの栽培農家で、植物体の養分吸収量を調べ、成分ごとの株あたり吸収量と吸収パターンを明らかにした。

技術情報 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部)

灰色低地土での可給態リン酸残存量と根菜類等の生育・収量

施肥前の土壌可給態リン酸が 50~100mg/100g 乾土程度残存する灰色低地土畑では、根菜類等(ジャガイモ、ダイコン、タマネギ)は、リン酸無施肥でも 1~2 作は、生育や品質、収量に影響を受けない。

技術情報 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部・野菜部・菌茸部)

灰色低地土アスパラガス畑におけるきのこ廃培地及び廃培地堆肥と稲わらの4年間の分解特性比較

エリンギ及びエノキタケ廃培地または堆肥の重量、炭素、窒素の分解は、培地組成の違いより腐熟程度の影響が大きく、とくに 12 月に施用後、翌年 6 月までの分解は、稲わらに比べ、未熟な廃培地ほど早い。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)

かき園における土壌膨軟化処理を併用した局所施肥による減肥処理の影響

干し柿「市田柿」の原料果実を生産するかき園において、年間施肥量が多い場合、圧縮空気により土壌膨軟化処理を行った後、30~50%減肥して主幹の周囲に環状に表面局所施肥すると、土壌下部への硝酸態窒素の移行が減る。果実の収量・外観品質および樹体生育は慣行栽培とほぼ同等であるが、果実硬度が高まり、軟化発生が穏やかとなった

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)

有機質肥料が日本なし「南水」の収量・品質・窒素吸収(δ15N値)に及ぼす影響

有機質肥料を日本なし「南水」に連用した結果、化学区と比較して 4 年間の収量・糖度に差異はみられなかったが、δ15N値は連用 3年目で果実、葉中での増加がみられ、δ15N値を用いた有機質肥料の施肥判別の可能性があると考えられた。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部・栽培部)

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内のデンプン及び糖濃度の経時的変化

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内デンプン及び糖濃度は、部位により異なり、時期により大きく変化する。デンプン濃度は、10 月以降急激に上昇し 11 月に最も高くなる。12 月に入ると減少に転じ、中でもデンプン濃度が高い根での減少が著しい。糖濃度は全ての部位で 10 月以降上昇を続け、2月に最大となり、3月には大幅に低下する。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥反応と推奨窒素施肥量

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、窒素施肥により生育は促進され、フェザー数は窒素 10kg-N/10a で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。

技術情報 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部)

全量基肥法により栽植密度と施肥量を変えて水稲を栽培した時の生育と収量

全量基肥施肥法で栽植密度を減らして水稲を栽培すると長稈化し、茎の分げつ様相も標準植えと異なる。面積あたりの穂数は減少するが、1穂あたりの籾数が増える傾向がある。また疎植栽培において基肥を 15~20%程度減肥しても収量はほぼ同等であった。

技術情報 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部)

キノコ廃培地(コーンコブ)堆肥のリン酸分を利用した水稲栽培

リン酸含有率の高いキノコ廃培地(コーンコブ)堆肥を 500~750kg/10a(リン酸にして 6.6 ~9.9kg/10a相当)をリン酸肥料の代わりに施用して水稲を栽培しても慣行と同等の収量が得られる。

普及技術 平成19年(2007年)中信試・畑作栽培

さやえんどうを用いたクロピラリドの生物検定法と堆肥施用基準

さやえんどうを用いた生物検定により、除草剤クロピラリドの残留程度を容易に推定できる。また、残留程度に基づく安全な堆肥施用量の判定が可能である。検定の具体的手順や留意事項についてマニュアル化した。

技術情報 平成19年(2007年)南信試・栽培部・病害虫土壌肥料

ヒペリカムの要素欠乏と症状

ヒペリカムの葉色や生育異常の症状からりん酸、加里および苦土の欠乏症状が推測できる。

試行技術 平成19年(2007年)大地くん開発委員会  (農業技術課、農総試・環境保全・経営情報、農事試・病虫土肥、果樹試・病虫土肥、野花試・佐久支場、中信試・畑作栽培)

土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1の開発

土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1は、データベースソフトMicrosoft Accessを基本ソフトとしてWindows2000以降のOSにも対応でき、これまでの土壌診断機能も加味して窒素、りん酸、加里の施肥設計が可能である。

試行技術 平成18年(2006年)農総試・機械施設、野花試・野菜

日本なし「幸水」に対し、表面局所施肥による窒素50%削減栽培を行うと、生育・収量は、3年間は慣行とほぼ同等に維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る

日本なし「幸水」栽培において、基肥および9月肥施用時に慣行施肥の50%量の窒素を主幹の周囲に環状に表面施用することにより、3年間は慣行とほぼ同等の果実収量、品質および樹体生育が維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る。基肥の窒素には、溶出パターンがリニア型50日タイプの被覆尿素を用いる。

普及技術 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部・野菜部

アスパラガス圃場へのコーンコブ廃培地堆肥施用量は3t/10a程度が適正量である

アスパラガス圃場へのコーンコブ廃培地堆肥施用は土壌の物理性・化学性改善効果が高く、増収効果を有する。環境保全(施用量と窒素吸収量の関係)等も考慮すると、10a当り3t程度が適正施用量である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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