研究成果『土壌肥料』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥反応と推奨窒素施肥量りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、窒素施肥により生育は促進され、フェザー数は窒素 10kg-N/10a で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。 |
技術情報 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部)
全量基肥法により栽植密度と施肥量を変えて水稲を栽培した時の生育と収量全量基肥施肥法で栽植密度を減らして水稲を栽培すると長稈化し、茎の分げつ様相も標準植えと異なる。面積あたりの穂数は減少するが、1穂あたりの籾数が増える傾向がある。また疎植栽培において基肥を 15~20%程度減肥しても収量はほぼ同等であった。 |
技術情報 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部)
キノコ廃培地(コーンコブ)堆肥のリン酸分を利用した水稲栽培リン酸含有率の高いキノコ廃培地(コーンコブ)堆肥を 500~750kg/10a(リン酸にして 6.6 ~9.9kg/10a相当)をリン酸肥料の代わりに施用して水稲を栽培しても慣行と同等の収量が得られる。 |
普及技術 平成19年(2007年)中信試・畑作栽培
さやえんどうを用いたクロピラリドの生物検定法と堆肥施用基準さやえんどうを用いた生物検定により、除草剤クロピラリドの残留程度を容易に推定できる。また、残留程度に基づく安全な堆肥施用量の判定が可能である。検定の具体的手順や留意事項についてマニュアル化した。 |
技術情報 平成19年(2007年)南信試・栽培部・病害虫土壌肥料
ヒペリカムの要素欠乏と症状ヒペリカムの葉色や生育異常の症状からりん酸、加里および苦土の欠乏症状が推測できる。 |
試行技術 平成19年(2007年)大地くん開発委員会 (農業技術課、農総試・環境保全・経営情報、農事試・病虫土肥、果樹試・病虫土肥、野花試・佐久支場、中信試・畑作栽培)
土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1の開発土壌診断施肥診断システム「大地くん」Ver.3.1は、データベースソフトMicrosoft Accessを基本ソフトとしてWindows2000以降のOSにも対応でき、これまでの土壌診断機能も加味して窒素、りん酸、加里の施肥設計が可能である。 |
試行技術 平成18年(2006年)農総試・機械施設、野花試・野菜
日本なし「幸水」に対し、表面局所施肥による窒素50%削減栽培を行うと、生育・収量は、3年間は慣行とほぼ同等に維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る日本なし「幸水」栽培において、基肥および9月肥施用時に慣行施肥の50%量の窒素を主幹の周囲に環状に表面施用することにより、3年間は慣行とほぼ同等の果実収量、品質および樹体生育が維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る。基肥の窒素には、溶出パターンがリニア型50日タイプの被覆尿素を用いる。 |
普及技術 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部・野菜部
アスパラガス圃場へのコーンコブ廃培地堆肥施用量は3t/10a程度が適正量であるアスパラガス圃場へのコーンコブ廃培地堆肥施用は土壌の物理性・化学性改善効果が高く、増収効果を有する。環境保全(施用量と窒素吸収量の関係)等も考慮すると、10a当り3t程度が適正施用量である。 |
普及技術 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部・野菜部・佐久支場
はくさいはなたね油粕の施用により50~100%減化学肥料栽培ができるはくさいは、有機質肥料としてなたね油粕を施用することで、春~夏まき栽培において 50~100%の減化学肥料栽培ができる。 |
普及技術 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部・野菜部・花き部、中信試・畑作栽培部
コーンコブ廃培地堆肥は1年生野菜・花きでは2t/10aを上限として化学肥料代替ができるコーンコブ廃培地堆肥は、1年生野菜・花き類では 2t/10aを上限として施用することで、20~50%の化学肥料代替が可能である。 |
技術情報 平成18年(2006年)南信試・病虫土肥部
ケイ酸質資材(とれ太郎、スーパーイネルギー)を施用したいちご栽培におけるイチゴうどんこ病の発生量いちご「章姫」定植前の培地にケイ酸質資材「とれ太郎」11g/株または「スーパーイネルギー」4g/株を混和処理するとイチゴうどんこ病の発生が少なかった。 |
技術情報 平成18年(2006年)野花試・佐久支場
セルリーの春まき作型における養分吸収量の経時的変化セルリーの窒素吸収は定植後6週目以降増加し、収穫時まで続く。 |
技術情報 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部・野菜部、中信試・畑作栽培部
コーンコブ廃培地堆肥の窒素無機化及び分解特性コーンコブ廃培地堆肥の畑条件 30℃、2 か月での窒素無機化量は、現物 1t あたり 1~2kg である。黒ボク土での廃培地堆肥の窒素分解率は、1 年で 30%、2 年で 50%、4 年で 70%程度である。排出後間もない廃培地では施用後約 1 か月は窒素有機化が優先し、その後の窒素無機化量も堆肥より少ない。 |
技術情報 平成18年(2006年)野花試・病虫土肥部
ブロッコリーマルチ栽培における部位別養分吸収量と生育特性ブロッコリー収穫時の部位別養分吸収量は、マルチ栽培と無マルチ栽培で大差ないが、品種間差は明瞭であり、「ハイツ」は「ピクセル」、「フォレスト」より養分吸収量が多い。マルチ栽培では無マルチ栽培より収穫期が4日程度早まり、生育の揃いが向上する。 |
技術情報 平成18年(2006年)農事試・病虫土肥部
有機質肥料を用いて育苗した水稲苗の形質無肥培土に有機質肥料を混合した培土でプール育苗したときの苗の草丈、窒素吸収量等の形質を肥料の種類、量、培土への混合時期等で比較すると、それぞれ違いが見られる。 |