研究成果『土壌肥料』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「土壌肥料」の研究内容とその成果をご紹介します。
試行技術 平成21年(2009年)南信試・栽培部
トマトハウス抑制栽培の被覆技術による育苗ポット全量施肥技術トマトハウス抑制栽培において、苗の鉢上げ時に被覆肥料を育苗ポットへ全量施肥する方法は、慣行施肥に比べ3割減肥しても同等以上の上物収量が得られる。肥料は、初期溶出抑制型の被覆燐硝安 2401 と被覆塩化加里、砂状ようりんを育苗土へ混合し、本圃へ基肥・追肥を施用する必要はない。 |
試行技術 平成21年(2009年)南信試・栽培部
トマトハウス雨よけ栽培被覆肥料による」定植時の植え穴全量施肥技術トマトハウス雨よけ栽培において、定植時に被覆肥料を植え穴へ全量施肥する方法は、慣行施肥に比べ3割減肥しても同等の上物収量が得られる。肥料は被覆燐硝安加里を使用し、追肥の必要はない。 |
試行技術 平成21年(2009年)野花試・野菜部・環境部、農業技術課
セルリーの減肥栽培における畦内施肥・畦立て・土壌消毒・マルチ張り同時作業乗用管理機の適応性乗用畦内施肥・畦立て・土壌消毒・マルチ張り同時作業機は、肥料の繰り出し精度が高く、また作業速度も歩行型より速く、セルリー露地栽培の畦内施肥による減肥栽培への適応性が高い。 |
普及技術 平成21年(2009年)南信試・栽培部
りん酸蓄積ほ場でにきゅうり養液土耕栽培の液肥組成りん酸が過剰に蓄積しているほ場のきゅうり養液土耕栽培では、養液土耕専用肥料に代えて硝安と大塚ハウス3号を用いた液肥組成が、収量に差がなく、肥料コストの低減に有効である。 |
普及技術 平成21年(2009年)南信試・栽培部
りん酸蓄積ほ場でのきゅうりの土壌および葉柄搾汁液りん濃度測定に基づくりん酸施肥の要否判定技術普通作型のきゅうりほ場において、葉にりん酸過剰に由来する白斑症状を発生させないため、基肥施用前に土壌の水浸出りん酸を簡易水質検査試験紙で測定し、5ppm 以上の場合はりん酸施肥を行わない。また収穫期間中、第 14~16 節葉の葉柄搾汁液中のりん濃度を小型反射式光度計で測定し、りん単体に換算して 235ppm 以上の場合はりん酸の追肥を行わない。 |
普及技術 平成21年(2009年)野花試・環境部
レタスのりん酸施肥を全量削減できる土壌可給態りん酸量は100mg/100g以上であるレタス栽培圃場の土壌可給態りん酸量が100mg/100g以上であれば、りん酸肥料を全く施用しなくても、基準量を施用した場合と同等の収量が得られる。 |
普及技術 平成21年(2009年)野花試・環境部
根菜類ではりん酸肥料の代替としコーンコブ堆肥が利用できる土壌可給態りん酸が 60~110mg/100g 乾土程度残存する野菜畑では、根菜類(じゃがいも、だいこん、にんじん、たまねぎ)に対して、コーンコブ堆肥をりん酸源として施用しても、収量・品質は、ようりん、重焼りんを施用した場合と同等である。 |
普及技術 平成21年(2009年)野花試・環境部
アスパラガスの可給態りん酸過剰圃場ではりん酸肥料が削減できるアスパラガスの可給態りん酸過剰圃場では、多量のりん酸による増収等の効果は期待できない。可給態りん酸量が 120mg/100g 程度以上存在する場合には、りん酸肥料は全量削減できる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場・環境部
ブロッコリー茎葉残さの肥効鋤き込まれたブロッコリー茎葉残さから窒素、加里成分は速効的に溶出する。 残さ鋤き込み後作のブロッコリーにおける残さ中の窒素成分の肥効は、栽培条件によって異なり1~8kg/10a 程度であるが、通常の施肥条件下では1~2kg/10a である。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・環境部
バイオログプレートを利用した土壌微生物活性の診断法土壌懸濁液をバイオログプレートに添加し、2日後の反応をマイクロプレートリーダーで測定することにより土壌微生物の活性を推定することができ、土作り指標の1つとしての利用が可能である。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・環境部・栽培部
圃場における効率的なせん定枝の炭化法と、木炭の地表面施用が樹園地土壌の理化学性に及ぼす影響せん定枝は、直方体の穴で燃焼させ、熾きを水で消火すると、効率的に炭化できる。りんご炭を厚さ5cmで樹園地に地表面施用すると、溶出する塩基によりpHが上昇するなど土壌に影響があるが、厚さ1cmの施用では土壌への影響は認められない。木炭からの塩基の溶出は、石灰・苦土と比べてカリの溶出が早く溶出量も多い。 |
技術情報 平成21年(2009年)果樹試・環境部
樹園地清耕部へ地表面施用した被覆肥料の溶出特性被覆肥料の窒素の溶出速度は、地表面施用の場合がすき込み施用の場合より遅い傾向にある。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・環境部
土壌のりん酸過剰がアスパラガスに及ぼす影響土壌の可給態りん酸量が 1,000mg/100g を超える極端な過剰条件でも、アスパラ ガスの生育や主要養分の吸収に対する過剰障害は生じにくい。しかし、微量要素 のうち鉄及び亜鉛の吸収が抑制される可能性が示されたほか、環境に対する影響 や経済性の観点から過剰施肥には留意する必要がある。 |
普及技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部)、中信試(畑作育種部)
特殊肥料「そば殻発酵堆肥」は2t/10a施用することで、夏レタス、秋ハクサイ、スイートコーンでは30~50%、雨除けトマトでは15~30%の化学肥料減肥ができる特殊肥料「そば殻発酵堆肥」の窒素肥効率は単年度 10~20%で、夏レタスと秋ハクサイは2t/10a連用により減肥率30~50%で3~4 年間の化学肥料減肥栽培ができる。また、2t/10a 単年度施用では、スイートコーンは 30~50%、雨除けトマトは 15~30%の化学肥料減肥栽培ができる。 |
普及技術 平成20年(2008年)農業技術課(専技)、農総試(環境保全部・経営情報部)、農事試(病虫土肥部)、野花試(佐久支場)、果樹試(病虫土肥部)、中信試(畑作栽培部)
土壌診断施肥診断支援システム「Dr.大地(ドクター大地)」Ver.3.1の活用法土壌診断施肥診断支援システム「Dr.大地(ドクター大地)」Ver.3.1 は、これまでの土壌分析値に基づいた土壌診断機能に加えて、有機物の施用状況も加味した窒素、りん酸、加里の施肥設計が可能である。 |