研究成果『病害虫』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。
農薬情報 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部
あんずのコスカシバ防除にロビンフッドが有効である本剤はエアゾール剤であり、あんずのコスカシバ防除にロビンフッドを樹幹・樹枝の食入孔にノズルを差し込み噴射する。蚕毒が強いので、桑に付着する恐れのある場所では使用しない。 |
農薬情報 令和2年(2020年度)農業試験場環境部、農業農村支援センター
水稲のヒメトビウンカ防除にリディア粒剤、トリフルメゾピリム0.75%含有苗箱施薬剤が有効である水稲のヒメトビウンカ防除にリディア箱粒剤、トリフルメゾピリム0.75%含有苗箱施薬剤を移植当日に育苗箱あたり50g散布する。 |
農薬情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場佐久支場
ハクサイ炭疽病防除にファンタジスタ顆粒水和剤が有効であるハクサイ炭疽病防除にファンタジスタ顆粒水和剤の3,000倍液を散布する。 |
農薬情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部
レタス腐敗病防除にマスタピース水和剤が有効であるレタス腐敗病防除にマスタピース水和剤の1,000倍液を散布する。 |
試行技術 令和2年(2020年度)農業試験場環境部、野菜花き試験場環境部・佐久支場
イミダクロプリド・スピノサド水和剤を灌注処理したキャベツ・ブロッコリー中のスピノサド濃度推移とほ場でのコナガ防除開始時期ガードナーフロアブル(イミダクロプリド・スピノサド水和剤)を定植前に灌注処理したキャベツでは、寒冷地の春まき作型と寒冷地及び寒地の初夏まき作型は、定植後2週目以降3週目までに、寒地の春まき作型は、定植後3週目を目安に殺虫剤の茎葉散布を開始することにより、難防除害虫であるコナガを効率的に防除できる。 |
試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場菌茸部
エノキタケ栽培施設における黒腐細菌病の調査方法及び同病菌選択培地の開発エノキタケ栽培施設等から黒腐細菌病菌(Pseudomonas tolaasii)を検出するための新規選択培地TSM10を開発した。従来利用されてきた改変T-PAF培地と比較して、黒腐細菌病菌に対する選択性や平板効率に優れ、同病菌を効果的に検出できる。 |
試行技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場菌茸部
エノキタケ・ブナシメジ栽培施設における害菌の調査方法及びわたかび病菌選択培地の開発エノキタケやブナシメジに発生する糸状菌による害菌は、改変ローズベンガル・クロラムフェニコール培地を用いることで被害株や栽培施設から検出できる。とりわけ検出が困難であるわたかび病菌に対しては、新規選択培地RM3を開発した。RM3培地を用いることで、栽培ビンや施設から、わたかび病菌を効果的に検出できる。 |
普及技術 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、野菜部、佐久支場、農業試験場企画経営部、農業技術課、佐久農業農村支援センター小海支所
紫外線(UV-B)照射と油脂系気門封鎖型殺虫殺菌剤の体系処理は夏秋どりいちごのうどんこ病の発病抑制とハダニ類の増殖抑制に有効である夏秋どりいちご(施設栽培)において、栽培期間中にUV-B(紫外線B波)の夜間3時間(毎日)照射と油脂系気門封鎖型殺虫殺菌剤散布を組み合わせた体系処理を行うと、うどんこ病とハダニ類(ナミハダニ)の発生を効果的に抑制できる。 |
普及技術 令和2年(2020年度)農業試験場環境部
水稲種子伝染性病害に対する温湯処理と催芽時の生物農薬による体系防除法温湯処理(60℃10分)と催芽時の生物農薬を体系処理することで、ばか苗病及びもみ枯細菌病(苗腐敗症)に対する防除効果を高めることができる。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部
ねぎほ場に設置した黄色粘着トラップに捕獲されるネギアザミウマの簡易判別法ねぎほ場に設置した黄色粘着トラップに捕獲されたアザミウマを実体顕微鏡で観察し、複眼間に単眼周辺赤色部(赤色の単眼)が観察されない成虫は雌雄ともにネギアザミウマと簡易判別できる。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、佐久、南信州、松本、北アルプス、長野、北信農業農村支援センター
県内のねぎ、たまねぎほ場におけるネギアザミウマ産雄系の分布と薬剤感受性ピレスロイド剤に対する感受性が低いネギアザミウマ産雄単為生殖系統が県内のねぎ、たまねぎほ場に広く分布するため、薬剤選択の際は留意する。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、農業技術課、諏訪農業農村支援センター
夏秋どりいちご、きくの栽培施設への光反射シート織り込み防虫ネット(スリムホワイト45)展張が施設内のアザミウマ類密度にもたらす効果夏秋どりいちご、きくの施設開口部へのスリムホワイト45の展張により、施設内へのアザミウマ類の侵入を抑制できる。ただし、施設内密度を低く維持するためには発生初期からの薬剤防除を併せて行う必要がある。 |
技術情報 令和2年(2020年度)野菜花き試験場環境部、育種部
低温期におけるいちご苗のナミハダニに対する高濃度炭酸ガス処理の効果夏秋どりいちごでは、苗のハダニ類に対する高濃度炭酸ガス処理の実施時期が処理適温(30℃)の維持が難しい低温期(2、3月)となるが、処理温度が25℃であってもナミハダニに対して高い防除効果が認められる。 |
技術情報 令和2年(2020年度)南信農業試験場栽培部
かきのフジコナカイガラムシの越冬世代防除の効果と有効な薬剤かきのフジコナカイガラムシ越冬世代防除(展葉期まで)は、6~7月の第1世代の防除と共に重要な防除時期で、展着剤アビオン-Eの500~2,000倍を添加したアプロード水和剤の1,000倍液の散布が有効である。 |
技術情報 令和2年(2020年度)果樹試験場環境部
りんご園の土着ケナガカブリダニによるナミハダニの密度低下と、合成ピレスロイド剤がケナガカブリダニに及ぼす影響りんご園において、ケナガカブリダニはナミハダニの増加後に発生し、ナミハダニの密度を短期間で低下させる。近年ケナガカブリダニは合成ピレスロイド剤散布園でも発生がみられることがあり、本系統の剤に影響を受けにくいケナガカブリダニ個体群が確認された。 |