研究成果『病害虫』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)南信試
ナシ黒星病の多発生要因ナシ黒星病の多発生要因を調査したところ、授粉樹が伝染源になっているケースが 66.7%認められた。その他の要因としては散布死角の存在や、散布ムラが挙げられる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)南信試
リンゴ黒星病感染予測情報システムによりナシ黒星病の感染予測ができるALPSネットで提供されているリンゴ黒星病感染予測結果はナシ黒星病の発病推移と良く適合する。本システムを参考にすることで、ナシ黒星病の初発期や増加期を事前に把握することができる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
冠水被害を受けたりんご果実は疫病および内部褐変障害が発生する平成16年10月19~21日にかけて接近,通過した台風23号により千曲川が増水し,流域付近のほ場では冠水被害が生じた。冠水被害を受けたりんご果実では,樹上だけでなく収穫後にも疫病が発生した。冠水後の殺菌剤散布では疫病の発生が減少することはなかった。また,樹上および貯蔵後の外観上健全な果実であっても心室周囲の果肉組織が褐変する障害が発生した。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)農事試
カメムシの加害による斑点米発生に影響する要因斑点米発生には品種間差が認められ、割れ籾発生程度が影響している。また、水稲の出穂時期がアカヒゲホソミドリカスミカメの成虫発生盛期と重なった場合、斑点米が増加する。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)野菜花き試
熱水土壌消毒法によるアスター萎凋病の物理的防除熱水土壌消毒はアスター萎凋病の物理的防除法として有効で、クロルピクリン処理と同等の発病抑制効果があり、また切り花品質も良好である。 |
普及技術 平成16年(2004年)水産試験場
新しい農薬の魚類に対する急性毒性(H.16)ニジマス、コイに対してブイゲット箱粒剤の毒性は低い。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
リンゴワタムシに対する各種殺虫剤の効果リンゴワタムシに対して有機リン剤では、ダイアジノン水和剤 1,000倍、ダーズバン水和剤 1,000倍、ネオニコチノイド剤では、ダントツ水溶剤 4,000倍 の防除効果が高い。 |
普及技術 平成16年(2004年)野菜花き試
レタス根腐病発生畑土壌からの病原菌レース2簡易検出法自然土壌中に多量に存在する多種多様な微生物の中からFusariumoxysporumのみを選択的に分離する一次分離と、一次分離されたF.oxysporumからレタス根腐病菌レース2に特殊な栄養要求性(ビオチン要求性)を特定する2段階の分離方法により、レタス根腐病菌レース2を汚染土壌から簡易検出することができる。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)農事試
斑点米カメムシ類に対する本田散布粒剤の防除効果ジノテフラン粒剤(スタークル粒剤、アルバリン粒剤)およびダントツ粒剤は斑点米カメムシ類に対し、防除効果が認められるものの、やや不安定である。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)南信試
いちご新品種「サマープリンセス」の主要病害に対する耐病性「サマープリンセス」はうどんこ病,萎黄病に対して弱く,炭疽病に対しては比較的強い。栽培に当たってはうどんこ病,萎黄病の発生に特に注意し,防除対策を実施する。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)野菜花き試
レタス根腐病2レース混在圃場の確認県内で発生しているレタス根腐病菌はレース1およびレース2が認められているが、本年度北佐久地域において両レース混在圃場が確認された。このような圃場では耐病性品種の利用が困難となるおそれがあるので、発病圃場の管理には十分注意が必要である。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)野菜花き試
レタス腐敗病に対する拮抗微生物の製剤化および製剤のキャベツ黒腐病に対する効果レタス葉から分離した、レタス腐敗病に対する拮抗微生物を製剤化し、その防除効果を検討した結果、銅水和剤と同等の効果が認められた。さらに製剤は、キャベツ黒腐病に対する防除効果も有することが明らかとなった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)野菜花き試
レタス根腐病防除のための圃場カルテデータベースの構築レタス栽培圃場の栽培履歴、根腐病発病の有無とその程度等をデータベース化するプログラムを開発した。この圃場カルテデータベースより根腐病発生圃場の位置および来歴が把握でき、次作レタス作付けの検討、輪作体系への誘導等の体系的防除指導が可能となった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)果樹試
ももおよびネクタリンのせん孔細菌病に対する6-6式亜鉛ボルドー液の防除効果と薬害発生モモせん孔細菌病に対し6-6式亜鉛ボルドー液の散布は効果がある。その効果はストレプトマイシン剤に比べやや劣る。また、葉に薬害が発生する場合がある。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)南信試
ナシ心腐れ症における内部腐敗を進行させないための保存温度ナシ心腐れ症の内部腐敗は12.5℃以下では進行せず,15℃以上では温度が高いほど腐敗程度が激しい。収穫果の保存温度は12.5℃以下が望ましい。 |