研究情報

研究成果『病害虫』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成21年(2009年)農試・企画経営部、農業技術課

電気牧柵器はアースを改良することにより電圧低下を改善できる

電気牧柵器を調査した結果、アース不良が電圧低下に関係しており、アースを改良することによって電圧を上げることが出来る。

技術情報 平成21年(2009年)農試・企画経営部・環境部、農業技術課

アメダスデータによる葉いもち感染好適条件判定の自動更新

長野県で実施している葉いもち感染好適条件判定処理の自動化を図ることで、迅速な情報提供が可能となる。また、感染好適条件の詳細な情報が閲覧できるため、判定結果の理解が容易となる。

技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場、南信試・栽培部

長野県におけるナモグリバエの土着天敵相

長野県内の6市町村でナモグリバエ寄生蜂を採集し、4科 20 種の寄生蜂がナモ グリバエに寄生していることを確認した。すべての調査地点に共通する優占種はイサエアヒメコバチであった。寒地ではこれに次いでササカワハモグリコマユバチが発生していた。

技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場

長野県におけるナモグリバエの越冬生態

葉洋菜類に多発し問題となっているナモグリバエは、アブラナ科葉菜類等の寄主植物の生葉中で主に蛹態となって翌春まで生存する。成虫は 12 月頃まで発生が継続し、積雪 の少ない年および地域では1、2月にも発生する。葉菜類の育苗施設においてはこれら成虫の 飛び込みに注意する。

技術情報 平成21年(2009年)畜試・飼料環境

吹き流しを応用した省力・低コストなカラス害回避の方法

使用済みの肥料袋を短冊状の吹き流しとして圃場内に張る方法は、軽作業でコストも少なく、カラスの侵入もみられない。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部・花き部)

LED防除器(レピガードR)は施設栽培カーネーションにおけるオオタバコガの産卵を抑制できる

カーネーション栽培施設において、LED防除器(レピガードR)を 10 ㎡に 1 個の割合で設置し、オオタバコガ成虫の発生期の日没前から日の出後まで点灯すると、オオタバコガの産卵数を抑制できる。

試行技術 平成20年(2008年)中信試(畑作育種部)

大豆「ペキン」の作付けはダイズシストセンチュウによる被害の軽減に有効である

ダイズシストセンチュウ高度抵抗性の青刈り用大豆「ペキン」を栽培すると、土壌中のダイズシストセンチュウ密度が低下し、後作大豆の被害を軽減できる。

試行技術 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)

ナシ黒星病感染予測に基づいた「幸水」、「豊水」の病害防除体系(予測防除体系)は黒星病に対する効果が高く、また主要病害全般に有効である

ナシ黒星病感染予測に基づいた「幸水」、「豊水」の病害防除体系(予測防除体系)は黒星病に対する効果が高く主要病害全般に有効である。この予測防除体系は天候により散布回数が変動するが、過去3ヵ年の実証では散布回数、殺菌剤の投下成分数、殺菌剤の薬剤費が慣行と比較しておおよそ半減した。

試行技術 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部)

「発生予察支援装置」及び「クロップナビ」による葉いもち感染条件の判定結果からイネいもち病(葉いもち)の発生初期の動向が把握できる

「発生予察支援装置」及び「クロップナビ」による葉いもち感染条件の判定結果から、葉いもちの発生初期の動向が把握でき、設置地区・圃場の葉いもちの発生時期の目安となる。

普及技術 平成20年(2008年)野花試(佐久支場)、南信試(病中土肥部)

ナモグリバエの発生消長は黄色粘着トラップにより把握できる

黄色粘着ロールを加工したトラップを用い、ナモグリバエ成虫の発生消長が把握可能である。トラップは圃場または圃場周辺部に設置し、5~7日間隔で誘殺数を調査する。日平均気温 20℃以下の時期では、誘殺ピークの出現後にレタス株上の幼虫個体数が増加するので、防除の参考とすることができる。

普及技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部、花き部、育種部)

トルコギキョウにおけるウイルス病害の発生実態と耕種、物理、化学的防除を組み合わせた発病抑制技術

県内のトルコギキョウに発生している主要なウイルスは、キュウリモザイクウイルス、インパチェンスえそ斑紋ウイルス、アイリス輪紋ウイルス、トルコギキョウえそ萎縮ウイルス(仮称)の単独または重複感染であるが、これらは個別の技術を総合化した「組み合わせ防除」の実施により、被害を抑制することができる

普及技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部)

アルストロメリアにおけるウイルス病害の発生実態と主要ウイルスであるアルストロメリアモザイクウイルスの診断技術

県内のアルストロメリアからは多数のウイルスが検出されるが、県下広域から検出される主要ウイルスはアルストロメリアモザイクウイルス(AlMV)であり、本ウイルスに特異的な抗血清を作製し、DAS-ELISA 法および DIBA 法による血清学的診断技術を確立した。

普及技術 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)、果樹試(病虫土肥部)

50℃の温水点滴処理はなしとりんごの白紋羽病防除に有効である

白紋羽病罹病樹を中心とした半径 1m あるいは 2m 四方の範囲に 50℃の温水を地表面から点滴する。なし、りんごともに根部の白紋羽病菌が消失あるいは減少し高い治療効果が得られる。なしでは処理後に細根の発根が旺盛に認められ、樹勢回復が促される。

普及技術 平成20年(2008年)農事試(病虫土肥部・作物部)、農総試(経営情報部)、農業技術課(専技))

イネいもち病(葉いもち)の発生予察に作物の栽培支援装置「クロップナビ」が有効である

「クロップナビ」は「発生予察支援装置」とほぼ同等の精度で葉いもちの感染予測が可能なほ場設置型の観測装置である。マイコン、液晶画面を装備しており、ほ場で予測結果を知ることができるなど利便性が格段に向上した装置である。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)

ナシマダラメイガの性フェロモントラップ

SEトラップの粘着版中央部に、開発したナシマダラメイガの発生予察用性誘引剤を設置すると、ナシマダラメイガのオス成虫を1ヶ月以上にわたって、効率的に誘引捕獲する。この捕獲数を、年間を通じて、半旬毎に調査することにより、誘殺消長を簡単に把握することができる。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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