研究成果『病害虫』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成23年(2011年)野花試・環境部
新たに確認されたアブラナ科野菜黒斑細菌病菌の病原型とその宿主範囲近年県内のアブラナ科野菜では黒斑細菌病が多発生しているが、優占している病原型は平成14年にアメリカで確認された新型の Pseudomonas syringae pv. alis alensis である。本病原型は、日本国内で既報の P . syringae pv. maculicola よりも宿主範囲がやや広く、特にエンバクに対して強い病原性を示すため、輪作作物の選定には注意が必要である。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・企画経営部
ニホンザル対策の従来型サル用電気ネット柵の設置後の状況と課題県内において、農地へのニホンザル侵入防止用として導入されている従来型サル用電気ネット柵は、設置方法、管理の不備などから柵内にニホンザルの侵入が見られるため、設置前の適正な設置方法の確認、設置後の適正な維持管理が必要である。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・企画経営部
鉄製ネットを加工した箱形ガードでばれいしょのニホンザル被害を回避できる市販の鉄製ネット(メッシュネット)を加工した箱型ガードをばれいしょの播種直後から畝の上にかぶせ、ペグで固定することにより、ニホンザルの被害を回避できる。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・企画経営部
ニホンザルの被害を受けにくい農作物たかのつめ、こんにゃく、ごぼう、さといも、ピーマン、みょうが、ゴーヤ、オクラ、エゴマ、サンショウ、きび、やまいもはニホンザルの被害を受けにくい農作物である。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・企画経営部
カラス被害対策における簡易的防鳥糸の設置方法防鳥糸牽引装置を用いた防鳥糸の設置方法は簡便、安価で労働強度も軽減できる。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・企画経営部
ニホンジカの被害を受けにくい農作物シャクヤク、ユーカリ(プルベルレンタ)、ユーフォルビア(グリフィティ、ロンギフォリア)クリスマスローズ(ヘレボルス・オリエンタリス)、エゴマはニホンジカの嗜好性が低く、出没が多い地域においても被害の少ない品目である。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
りんご園の土着ミヤコカブリダニによるナミハダニの密度抑制効果りんご園に発生する土着ミヤコカブリダニはナミハダニを捕食し密度を抑制する。 |
技術情報 平成22年(2010年)野花試・環境部
ズッキーニから検出されるウィルス種とその病徴長野県内のズッキーニから検出されるウイルスは、キュウリモザイクウイルス(CMV)、カボチャモザイクウイルス(WMV)、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)で、病徴はそれぞれのウイルス種により異なり、特に果実病斑で特徴的である。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
県下各地から採取したブドウべと病菌のストロビルリン系薬剤に対する薬剤感受性ストロビルリン系薬剤に耐性を持つブドウべと病菌が県下ぶどう産地の広域において確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果は得られない可能性が高い。 |
技術情報 平成22年(2010年)果樹試・環境部
リンゴ褐斑病の効率的な防除法リンゴ褐斑病の防除では病勢進展期初期の防除が特に重要で、慣行防除に加え7月上旬~中旬にベンゾイミダゾール系薬剤(ベンレート水和剤またはトップジンM水和剤)を1回散布することで、秋季まで高い防除効果が得られる。また、本病は薬剤の散布むらが生じるような状況下で多発する傾向があるので、薬剤散布にあたっては留意する。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・環境部
コムギ赤カビ病の感染リスクの目安コムギ赤かび病の感染リスクが高まる濡れ時間と濡れ時間中の温度の組み合わせ(暫定版)を作成した。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・環境部
コムギ赤カビ病の薬剤処理時期と防除効果の確認コムギ赤かび病の防除においては感染前の予防防除の効果が最も高いが、感染後2~3日以内に防除を行うことで実用的な効果が得られる。 |
技術情報 平成22年(2010年)農試・環境部
水稲の種子伝染性細菌病害の発生に影響を及ぼす育苗培土の諸性質水稲の種子伝染性細菌病害の発生は、育苗培土の吸着性、 pH および粒径の影響を受ける。 |
試行技術 平成21年(2009年)農試・環境部
水稲のカメムシ類に対する粒剤の防除効果と散布時の灌水深水稲のカメムシ類に対してジノテフラン(アルバリン、スタークル)粒剤およびキラップ粒剤は散布時の湛水深を1~3cm程度にした場合の効果が高い。 |
試行技術 平成21年(2009年)農試・環境部
フタオビコヤガの発生予察にフェロモントラップ利用ができるフタオビコヤガの発生予察にフェロモントラップが利用できる。市販の粘着トラップ(SEトラップ)またはファネルトラップを水田畦際の稲草冠部の高さに設置し、5~7日間隔で誘殺数を調査する。 |