研究情報

研究成果『病害虫』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成28年(2016年)果樹試・環境部、栽培部

Podospaera leucotricha によるモモうどんこ病(毛じ障害)の感染時期と発生生態

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)の主要感染時期は落花期~落花20日後頃である。初発は落花15日後頃で、落花50日後(袋かけ時)以降は新たな発病は少ない。発病には品種間差異があり、「なつっこ」、「あかつき」では特に発病が多い。

技術情報 平成28年(2016年)農試・環境部

水稲「風さやか」のいもち病(葉いもち)に対する感受性の高まる葉色の目安

水稲「風さやか」のいもち病(葉いもち)に対する感受性はカラースケール値で3.5前後、葉緑素計SPAD値では35前後を境に高まる傾向が見られる。「風さやか」は「コシヒカリ」より、いもち病(葉いもち)の感受性が高まる葉色が淡いため、適切な栽培管理に努める必要がある。

普及技術 平成28年(2016年)南信試・栽培部

フジコナカイガラムシのフェロモントラップと有効積算温度を利用して、かきのフジコナカイガラムシ幼虫の防除時期を把握できる

フェロモントラップのフジコナカイガラムシ越冬世代雄成虫捕獲消長と有効積算温度から、かきにおけるフジコナカイガラムシの第1世代幼虫の防除時期を推定できる。

普及技術 平成28年(2016年)南信試・栽培部

カキ炭疽病に対するカキ円星落葉病防除主要薬剤の効果

カキ炭疽病防除にオーソサイド水和剤の1,000倍液、ジマンダイセン水和剤の600倍液またはブローダ水和剤の500倍液を散布する。オーソサイド水和剤は伝染源量が多い、降雨が続くなどの悪条件下では効果が劣る。

普及技術 平成28年(2016年)農業技術課

耐雪性能を高めたニホンジカ対策の物理柵は130cmの積雪に対し耐雪性が認められる

長野県北部の果樹地帯において、積雪期のニホンジカによる剥皮被害を防止するためには、耐雪性能のある物理柵で侵入を防ぐ必要がある。そこで耐雪性能を高めた4種類の物理柵の耐雪性試験を行い130cmの積雪に対し耐雪性が認められた。

技術情報 平成28年(2016年)果樹試・環境部、栽培部

リンゴうどんこ病菌 Podosphaera leucotrichaによるもも果実の褐色斑点症状(毛じ障害)の発生

リンゴうどんこ病菌Podosphaera leucotrichaの感染により、幼果期のもも果実の褐色斑点症状(毛じ障害)が生じる。

技術情報 平成27年度(2015年度)野菜花き試験場環境部、佐久支場

感受性の低い品種と薬剤散布体系を組合せたアブラナ科野菜の黒斑細菌病の防除

黒斑細菌病に感受性の低い品種と重点防除時期に効果の高い薬剤を散布する散布体系を組合せることでアブラナ科野菜の黒斑細菌病を効果的に防除できる。

技術情報 平成27年度(2015年度)野菜花き試験場環境部

ケミクロンGの浸漬処理によるセルトレイに付着したアブラナ科野菜の黒斑細菌病菌の殺菌効果

ケミクロンG(資材消毒剤)の 1,000 倍液で使用済のセルトレイを 10 分間浸漬処理することで、トレイに付着したアブラナ科野菜の黒斑細菌病菌を殺菌できる。

技術情報 平成27年度(2015年度)農業試験場環境部

イネもみ枯細菌病の体系防除による苗腐敗症および穂枯症に対する効果

育苗期から本田期にわたる体系防除により、穂枯症の発生は軽減し、採種した種子の保菌量も低下する。

普及技術 平成27年(2015年)農業技術課

耐雪性能を高めたニホンジカ対策物理柵の耐雪性は125㎝の積雪時でも認められる

長野県北部の果樹地帯において、積雪期のニホンジカによる剥皮被害は、耐雪性能のある物理柵で侵入を防ぐ必要があるが、耐雪性能を高めた物理柵耐雪性は、125cmの積雪時でも認められる。

普及技術 平成27年(2015年)農業技術課

ポリエチレン製ネットと通電線を組み合わせた電気柵はニホンザルの侵入防止に有効である

高さ1.5mのポリエチレン製ネットと通電線6段を立体的に組み合わせた電気柵を設置することで、ニホンザルの農地への侵入を防止できる。

普及技術 平成27年(2015年)野菜花き試験場環境部・野菜部・佐久支場

アブラナ科野菜の黒斑細菌病の発生生態に基づいた体系的な防除法

県内で発生した新タイプのアブラナ科野菜の黒斑細菌病は、その伝染環に基づいた複数の防除技術を組み合わせることで効果的に防除できる

普及技術 平成27年(2015年)野菜花き試験場環境部・野菜部、農業技術課

トマト青枯病防除に高接ぎ木苗が有効である

トマト台木の本葉第2葉以上の節位に接木した高接ぎ木苗は、慣行接ぎ木苗と比較してトマト青枯病に対する防除効果が高い。高接ぎ木苗の収量および品質は、慣行接ぎ木苗と同程度である。

普及技術 平成27年(2015年)果樹試験場環境部・栽培部

冷蔵貯蔵中のぶどう「シャインマスカット」に発生する灰色かび病防除に、オンリーワンフロアブルの7月中~下旬散布が有効である

冷蔵貯蔵中のぶどう「シャインマスカット」に発生する果粒腐敗の原因は、主に灰色かび病菌によるものである。生育期間中の7月中~下旬にオンリーワンフロアブル2,000倍液を被袋前に散布することで、本被害を軽減することができる。

普及技術 平成27年(2015年)農業試験場環境部

コムギ赤かび病の感染予察に「コムギ赤かび病感染予測システムver.1.0」が有効である

「コムギ赤かび病感染予測システムver.1.0」は、降雨と植物体の濡れ時間および濡れ時間中の温度との組み合わせからコムギ赤かび病の感染リスクを予測し、通信機能付きのクロップナビを用いることで、その結果をWebで閲覧できるシステムである。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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