研究情報

研究成果『病害虫』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

ももに発生するアザミウマ類の種及び果実上での発生時期

もも園内で飛翔するアザミウマ及び新梢、果実に寄生するアザミウマは多種存在するが、果実に寄生する種はミカンキイロアザミウマが主体である。果実上でのミカンキイロアザミウマは、無袋栽培では成虫が着色始期頃から果実へ寄生し、収穫期にかけて幼虫が増加する。有袋栽培では除袋後に成虫の寄生が認められる。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

草生管理がりんご樹におけるナミハダニの発生に及ぼす影響

全面草生管理にすると、りんご樹のナミハダニの密度が抑制される傾向がある。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

総降水量・降雨強度が殺菌剤の防除効果に及ぼす影響

総降水量・降雨強度の増加に伴い、殺菌剤の防除効果が低下する。気象変動によって集中豪雨の出現頻度が高まった場合、農薬の防除効果が不安定になることが危惧される。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

長野県におけるリンゴ黒星病に対するDMI剤の防除効果

リンゴ黒星病防除に使用されている主なDMI剤の防除効果は現時点(平成29年)で低下しておらず、従来と同様の高い効果が得られている。DMI剤の一つであるフェナリモルに対しては感受性低下の兆候が認められるため、感受性低下が進行しないよう、DMI剤の使用を年2回以内とする。

技術情報 平成29年(2017年)農試・環境部

水稲「あきたこまち」のいもち病(葉いもち)に対する感受性の高まる葉色の目安

水稲「あきたこまち」のいもち病(葉いもち)に対する感受性はカラースケール値で4.5前後、葉緑素計SPAD値では40前後を境に高まる傾向が見られる。「あきたこまち」は「コシヒカリ」より、いもち病(葉いもち)の感受性が高まる葉色が濃い。

試行技術 平成29年(2017年)野花試・環境部、花き部、農業技術課

カーネーションのハダニ類防除にUV-B照射が有効である

UV-B電球形蛍光灯(パナソニック製 SPWD24UB1PB)を用いたUV-B照射は、カーネーションのハダニ類防除に有効である。カーネーションの草丈や節数がやや減少し、出蕾及び開花時期が若干早まるが、葉焼け等の障害は発生せず、切り花品質に重要な影響は認められない。

普及技術 平成29年(2017年)野花試・環境部

キャベツ、はくさいの黒斑細菌病に対する無機銅剤と微生物農薬マスタピース水和剤による効果的な体系防除

生育初期から結球始期までは無機銅剤を、結球始期以降はマスタピース水和剤を散布することで、キャベツ黒斑細菌病及びハクサイ黒斑細菌病を効果的に防除できる。

農薬情報 平成29年(2017年)野花試・環境部

ハクサイべと病防除に、ゾーベックエニケードが有効である

ハクサイべと病防除に、ゾーベックエニケードの5,000倍液を散布する。

農薬情報 平成29年(2017年)野花試・環境部

トマト、ミニトマトのオンシツコナジラミ防除にベネビアODが有効である

トマトのオンシツコナジラミ防除にベネビアODの2,000倍液を散布する。展着剤を加用すると薬害が生じる場合があるため、展着剤は加用しない。

農薬情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

アンズ灰星病防除にフルーツセイバーが有効である

アンズ灰星病防除にフルーツセイバーの1,500倍液を散布する。本剤はSDHI剤であり、薬剤耐性菌が出現する可能性が高い。過度の連用、多数回使用は避け、作用機構の異なる薬剤とローテーション使用する。

農薬情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)防除にストロビードライフロアブル、ナリアWDGが有効である

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)防除にストロビードライフロアブル、ナリアWDGの2,000倍液を落花10日後に散布する。

農薬情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

リンゴ褐斑病防除にユニックス顆粒水和剤が有効である

リンゴ褐斑病防除にユニックス顆粒水和剤(商品名:ユニックス顆粒水和剤47)の2,000倍液を散布する。二次伝染初期に本剤あるいは従来より使用されているベンゾイミダゾール系剤を散布する場合、発生が増加してからの散布では効果が劣るため、散布時期が遅れないように注意する。

技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部

りんごのわい化栽培園におけるナミハダニの発生傾向

りんごのわい化栽培園は普通樹の園地と比較しナミハダニの発生時期が早く、発生後の増殖も著しい傾向がある。

普及技術 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場佐久支場、環境部

レタスべと病防除にゾーベックエニケードが有効である

レタスべと病防除にゾーベックエニケードの 5,000 倍液を散布する。本剤の有効成分であるオキサチアピプロリンは新たな作用機構を有する新規化合物である。

普及技術 平成28年度(2016年度)野菜花き試験場 環境部

レタスのネグサレセンチュウ防除にネマキック粒剤が有効である

レタス定植前のネグサレセンチュウ防除にネマキック粒剤を 10a当たり 20kg 全面土壌混和処理する。蚕に対して長期間毒性があるので、桑園付近では使用しない。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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