研究情報

研究成果『病害虫』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「病害虫」の研究内容とその成果をご紹介します。

農薬情報 平成30年(2018年)野菜花き試験場佐久支場

ハクサイ炭疽病防除にシグナムWDGが有効である

ハクサイ炭疽病防除にシグナムWDGの1,500倍液を散布する。

普及技術 平成30年(2018年)果樹試・環境部

コナケシ顆粒水和剤を併用したリンゴうどんこ病の防除

リンゴうどんこ病防除にうどんこ病専用剤であるコナケシ顆粒水和剤の4,000倍液を散布する。リンゴうどんこ病の発生が多い園地で、リンゴうどんこ病に効力が低下したDMI剤を落花直後に散布する場合に、本剤も散布する。

普及技術 平成30年(2018年)果樹試・環境部

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病(毛じ障害)の防除体系とりんご園からの伝染

Podosphaera leucotrichaによるモモうどんこ病防除に、コロナフロアブルの500倍液を散布する。多発生園では、落花10日後頃のQoI剤の散布と併せて、本剤をその前後の防除(落花後及び5月中・下旬)に散布すると防除効果が向上する。また、うどんこ病発生りんご園に近いほど本病が多発する。

普及技術 平成30年(2018年)果樹試・環境部

ブドウ黒とう病の発芽前防除

ブドウ黒とう病の休眠期防除にデランフロアブルの200倍液又は石灰硫黄合剤の10倍液を発芽前に散布する。これら薬剤は、他の薬剤と比較してブドウ黒とう病の発生抑制期間が長く、安定した防除効果が期待できる。

普及技術 平成30年(2018年)野花試・野菜部、農業技術課

アスパラガスの茎枯病発病軽減及び収量向上に週1回程度の夏芽収穫が有効である

夏秋期に萌芽する若茎(夏芽)の収穫による立茎数制限は茎枯病の発病軽減に有効であり、夏芽収穫により夏秋期の増収だけでなく、茎枯病多発に起因する春どりの減収が抑えられる。週1回程度夏芽を全て収穫する省力的な方法でも茎枯病の発病が軽減され、増収に有効である。

技術情報 平成30年(2018年)果樹試・環境部

リンゴうどんこ病菌に対する一部DMI剤の効力低下

圃場における防除効果試験と薬剤感受性検定により、東北信地域において一部のDMI剤でリンゴうどんこ病菌に対する効力低下が認められた。

技術情報 平成29年(2017年)農業試験場、農業技術課

露地ぶどう棚の上部に約2.5m間隔で線径φ0.3mmの黒色極細ステンレスワイヤ(商品名「カラスハイレマ線」)を格子状に張ることでカラスの被害が防止できる

露地ぶどう棚の上部の枝や葉に触れない高さにグラスファイバー製のポールを使用し約2.5m間隔で格子状に線径φ0.3mmの黒色極細ステンレスワイヤ(商品名:「カラスハイレマ線」)を張ることでカラスの被害が防止できる

技術情報 平成29年(2017年)野花試・環境部

不織布を用いたレタスの被覆栽培によるチョウ目害虫の被害軽減効果

レタス定植直後から収穫2週間前まで、春作レタスでは不織布のべたがけ(じかがけ)被覆、夏秋作レタスでは支柱を用いた浮きがけ被覆を行うことで、チョウ目害虫による被害を軽減できる。

技術情報 平成29年(2017年)野花試・環境部、農業技術課

施設栽培カラーピーマンにおける高輝度LED防除器(レピガードシャイン)の設置によるオオタバコガの被害軽減効果

施設栽培カラーピーマンにおいて、高輝度LED防除器(レピガードシャイン)を全ての頂芽部が2ルクス以上になるよう設置(100㎡当たり3~4灯)し、オオタバコガ成虫発生期の日没前から日の出後まで点灯すると、オオタバコガ幼虫による被害を軽減できる。

技術情報 平成29年(2017年)野花試・環境部

輪作によるレタスすそ枯病の発病軽減

秋作におけるレタスすそ枯病は、春作にレタスを連作すると発生も増加し、ニンジン、マリーゴールド等を輪作すると発生が軽減される。輪作作物によっても発病軽減効果に差がある。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

ももに発生するアザミウマ類の種及び果実上での発生時期

もも園内で飛翔するアザミウマ及び新梢、果実に寄生するアザミウマは多種存在するが、果実に寄生する種はミカンキイロアザミウマが主体である。果実上でのミカンキイロアザミウマは、無袋栽培では成虫が着色始期頃から果実へ寄生し、収穫期にかけて幼虫が増加する。有袋栽培では除袋後に成虫の寄生が認められる。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

草生管理がりんご樹におけるナミハダニの発生に及ぼす影響

全面草生管理にすると、りんご樹のナミハダニの密度が抑制される傾向がある。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

総降水量・降雨強度が殺菌剤の防除効果に及ぼす影響

総降水量・降雨強度の増加に伴い、殺菌剤の防除効果が低下する。気象変動によって集中豪雨の出現頻度が高まった場合、農薬の防除効果が不安定になることが危惧される。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・環境部

長野県におけるリンゴ黒星病に対するDMI剤の防除効果

リンゴ黒星病防除に使用されている主なDMI剤の防除効果は現時点(平成29年)で低下しておらず、従来と同様の高い効果が得られている。DMI剤の一つであるフェナリモルに対しては感受性低下の兆候が認められるため、感受性低下が進行しないよう、DMI剤の使用を年2回以内とする。

技術情報 平成29年(2017年)農試・環境部

水稲「あきたこまち」のいもち病(葉いもち)に対する感受性の高まる葉色の目安

水稲「あきたこまち」のいもち病(葉いもち)に対する感受性はカラースケール値で4.5前後、葉緑素計SPAD値では40前後を境に高まる傾向が見られる。「あきたこまち」は「コシヒカリ」より、いもち病(葉いもち)の感受性が高まる葉色が濃い。

研究成果の検索

農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

  • 農業試験場
  • 果樹試験場
  • 野菜花き試験場
  • 畜産試験場
  • 南信農業試験場
  • 水産試験場
  • 研究課題の募集
  • 視察研修の受け入れについて
  • 研究成果
  • スマート農業
Copyright © Nagano Prefecture. All rights reserved.