研究成果『畜産』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
ペレニアルライグラス「ヤツユタカ」の生産性と永続性自給飼料増産に資するため、ペレニアルライグラス新品種の収量性並びに栽培上の諸特性について検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
産卵中期からの慣行飼料より2%程度低いCP16.3%飼料の給与はLL以上の規格卵の発生を軽減し経済性が向上する鶏卵サイズは、M及びL規格のものが好まれ、市場価格も高い。しかし、採卵鶏では産卵初期はサイズが小さく、その後日齢経過に伴い増加し、後期はLL以上の過大卵の発生が多くなる。近年、産卵後期の過大卵の発生及び卵殻質の低下が課題となっている。そこで、産卵後期の卵重抑制技術を確立するため、産卵中期から低蛋白質飼料給与による鶏卵サイズに及ぼす影響を検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
市販の散布型消・脱臭資材4剤のうち1剤に効果を確認した現在、養豚生産現場において重要な検討課題の一つとして臭気対策が指摘されている。そこで、市販されている散布型の消・脱臭資材4剤を用い、アンモニアと硫化水素に対する臭気低減効果を比較検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
新鮮受精卵を用いた核移植によりクローン牛の出生例を得た核移植による1卵性多子(クローン牛)生産技術を確立し、種畜選抜の効率化や試験精度の向上を図るとともに、優良個体の大量生産技術の礎とする。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
県下酪農家におけるふん尿処理の現状と問題点酪農経営の規模拡大と専業化が進み、家畜排泄物の集中による悪臭や水質汚染などの環境問題が大きな社会問題となっている。このような状況の中、平成11年11月に「家畜排泄物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行され、畜産農家はその対策に迫られている。そこで、酪農家におけるふん尿処理および畜舎排水等の処理の現状を把握するため、聞き取り調査を行った。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
野菜ジュース粕とソルガムサイレージを利用したオールインサイレージはめん羊の肥育飼料として有効であっためん羊が長野県の地域特用家畜として定着して生産が安定するために、低コスト生産を目指した飼育技術の改善が必要であり、自給飼料及び未利用飼料資源の有効利用法等検討する必要がある。そこで、食品製造会社から排出される製造粕が多くは廃棄又は焼却処分されているが、これらを利用し、低コストでより効率的な飼育管理の方法を検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成11年(1999年)畜産試験場
食品製造副産物と粉砕トウモロコシの給与が泌乳初期乳生産に及ぼす効果を明らかにした泌乳初期における高泌乳生産を支えるためには、大量の穀物給与が必要であるが、穀物を海外生産に頼っている我が国では、生産コストが海外市場に左右されることになる。一方、畜産物流通の国際化の中で、生乳生産コストの低減がより一層求められている。このような背景のもと、牛の健康状態を良好に保った上で、低利用資源である食品製造副産物(以下BP)を用いて、その飼料特性を活かした、TMRの給与技術を確立する試験を継続している。前回の試験結果から、穀類の代替えとしてBPを多給(25%)すると乳脂率は向上するものの乳量が減少した(平成10年度関東東海研究成果情報)。そこで、今回はBP多給による泌乳量の減少を改善するための対策を検討した。 |
普及技術 平成11年(1999年)畜産試験場 中信農業試験場
飼料用とうもろこしとして.早生種「DK727」は有望である「DK727」は、標準品種「セシリア」より乾物収量、TDN収量が高く主要な病害の発生が少なく、飼料用トウモロコシとして優れている。 |
普及技術 平成11年(1999年)畜産試験場
2回刈り利用のスーダングラスとして「ロールベールスーダングラス」及びⅠドライスーダンⅡ(PC3079)は有望であるスーダングラスの「ロールベールスーダングラス」と「ドライスーダンⅡ」は、極晩生、多収で、すす紋病抵抗性に優れ、2回刈り利用のスーダングラスとして有望である。 |
普及技術 平成11年(1999年)畜産試験場
飼料用ソルガムとして「東山交20号」は有望である極早生、多収で初期生育に優れる飼料用ソルガム「東山交20号」を育成した。本系統はいずれの播種期においても安定した早熟性を示し、短期栽培可能な兼用型ソルガムである。 |
普及技術 平成11年(1999年)畜産試験場
豚液状精液の宅配便輸送により.優良雄豚精液を効率的に利用できる豚液状精液の宅配便による輸送方法を検討した結果、希釈後15℃保存した精液を、外気温を考慮して温度設定した保温剤とともに輸送し、人工授精を実施したところ良好な授精成績が得られた。 |
試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)営技セ
はくさいの時期別養分吸収量はくさいは葉菜類の中では養分吸収量が多く、施肥量も多いが、産地では結球部の肥大をはかるため多肥となる傾向がある。窒素施用量の違いによるはくさいの時期別養分吸収量について調査し、適正な肥培管理を行なうための一助とする。 |
試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)南信試
露地ピーマンの育苗ポット全量基肥栽培における減肥と収量性環境保全型農業推進の中で化学肥料の施肥量削減は大きな柱である。肥効調節型肥料の使用や局所施肥により肥料の利用率を高めることで、減肥が達成できると考えられるが、果菜類では検討されていなかった。露地栽培比率が高く施肥量が多いピーマンについて、肥効調節型肥料を用いたポット施肥による減肥方法を検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
牛ふん堆肥水抽出液の近赤外透過反射スペクトルによる生育阻害性の推定牛ふん堆肥の作物に対する直接的な生育阻害性は、堆肥中のアンモニア態窒素濃度、フェノールカルボン酸濃度、pHおよびECと関連が深いことを前報の得られた技術で明らかにした。そこで、これらの物質の濃度や抽出液の性状がその近赤外透過反射スペクトルと関連性があるものと仮定して、牛ふん堆肥水抽出液の近赤外透過反射スペクトルの解析から、コマツナに対する生育阻害性を迅速に推定する方法が可能かどうかを検討した。 |
試験して得られた技術事項 平成10年(1998年)畜試
牛ふん堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係未熟な家畜ふん堆肥が作物の生育を阻害する要因は、揮発性脂肪酸、フェノールカルボン酸、アンモニア態窒素等の生育阻害性物質が直接に作物に作用する場合と易分解性有機物が土壌中で急激に分解することによって起こる窒素飢餓のように間接的に作物に作用する場合との2つに大きく分けることができる。ここでは、未熟な牛ふん堆肥の直接的な生育阻害性を簡易に判定する技術を開発する目的で、堆肥水抽出液の化学性とコマツナに対する生育阻害性との関係について検討した。 |