研究成果『畜産』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。
普及技術 平成16年(2004年)畜試
黒毛和種種雄牛「悟空286」は.脂肪交雑.推定歩留.ロース芯面積及び皮下脂肪の厚さの改良が期待できる黒毛和種種雄牛「悟空286」は、脂肪交雑2.05(3.34σ)、推定歩留2.66%(3.23σ)、ロース芯面積8.97(2.07σ)及び皮下脂肪の厚さ-1.07㎝(2.60σ)と高い推定育種価を示し、優れた遺伝能力がある。 |
普及技術 平成16年(2004年)畜試
黒毛和種繁殖雌牛における稲発酵粗飼料の採食性と消化性黒毛和種繁殖雌牛における稲発酵粗飼料の採食性は良好で、第一胃内乾物・総繊維消失率は劣るものの、尿素処理することにより消化性は改善される。また、モミの排泄割合は肥育牛に比べ低く、消化試験の結果から、稲発酵粗飼料のみの給与で維持期の乾物採食量とTDNは充足可能である。 |
普及技術 平成16年(2004年)畜試
窒素排せつ量を低減させる泌乳前期の高泌乳牛への栄養指標泌乳前期の高泌乳牛に対し、窒素排せつ量を低減させる栄養指標を明らかとした。この指標に留意して飼料設計すると高い産乳性を保ちながら、1割以上の窒素排せつ量の低減が可能である。蛋白質、ルーメン |
普及技術 平成16年(2004年)農事試
飼料イネの栽培法飼料イネ(稲発酵粗飼料)の高品質多収栽培のためのマニュアルを作成した。飼料イネに要約適する品種は「ほそおもて」「クサホナミ」である。牛糞堆肥は2t/10a、飼料イネ専用品種のN施肥量は一般栽培の1.5倍程度、出穂後14~18日の落水で収穫作業が支障なく行える。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)農総試
稲発酵粗飼料生産に係わる地域組織型モデルの経営収支稲発酵粗飼料の生産体系は、地域組織型・コントラクター型・自己完結型の3モデルに大別される。モデル1(地域組織型)で面積20ha規模の場合、飼料イネ栽培は転作助成金6.3万円/10aを収入とした場合に所得が約4.5万円/10a、必要作業日数が10日となり、収穫調製は所得が約0.8万円/10a、必要作業日数が15.1日となる。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
稲発酵粗飼料における収穫機械体系とロールベールサイレージ品質の関係稲発酵粗飼料は水分含量70%程度以下に調整すれば、いずれの機械でも酪酸やVBN/T-N(比)が少なくVスコア80以上のサイレージが得られた。また、「フレール型」で調製したサイレージは、他に比較して乾物密度が高く、乳酸が増加しpHが低下しフリーク評点が高い傾向にあった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
豚尿中の窒素成分は電気伝導度により推定できる豚尿を液肥として利用する場合に、窒素成分を電気伝導度によって推定することにより、施用量を簡易に決定できる。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
豚尿を液肥として、スイートコーン、エダマメ栽培に利用できる。リン酸を添加しアンモニアの発生を抑制した豚尿を液肥として基肥窒素全量代替で栽培することにより、スイートコーンとエダマメでは慣行化学肥料と同等の収量が得られる。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
製茶残さの飼料添加が、「しなの鶏」の生産性、肉質に及ぼす影響肉用鶏後期飼料に製茶残さを添加した結果、飼料摂取量の低下が認められたが1%添加では発育への影響はなく、ビタミンEの鶏肉への移行が認められた。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
深部膣内電気抵抗値による豚の早期妊娠診断深部膣内電気抵抗測定器を用いて、豚の妊娠判定の基準(授精後の次回発情予定日 1~3日前の計測値が300以上を受胎、300未満であれば不受胎)を設定し、妊娠診断を行った結果、妊娠(受胎)的中率は80.4%、不受胎的中率は100%であった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
飼料用モミを黒毛和種肥育牛へ給与した場合、皮下脂肪のリノール酸は圧扁モミ30%区がトウモロコシ給与区に比べ有意に低かった。加工処理した飼料用モミを給与した黒毛和種胸最長筋中の遊離アミノ酸含有量は、有意差がみられなかった。脂肪酸組成において皮下脂肪のリノール酸は圧扁モミ30%区がトウモロコシ給与区に比べ有意に低かった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
黒毛和種肥育牛へ加工処理した飼料用モミを圧扁トウモロコシの代替に給与した場合、枝肉成績に影響は認められなかった。圧扁処理またはサイレージ化(SGS)した飼料用モミを圧扁トウモロコシと代替し給与した黒毛和種肥育牛は対照区に比べ、DGが低い傾向がみられたが、脂肪交雑、肉質等級等の枝肉成績に各区間の差異が認められなかった。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
簡易体重測定器(ヒポメーター)で乳用育成牛の体重が推定できる乳用育成牛の簡昜体重測定器「HIPOMETER(Dairy Innovations社・米国)」で体重を推定した結果、実用的な精度であり、同等の精度であった推定尺に比べ、作業効率は優れている。乳牛、ヒポメータ |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
(独)生研機構が開発した搾乳ユニット自動搬送装置は対尻式牛舎で実用的である搾乳ユニット自動搬送装置4台(搾乳ユニット8台)を用い50頭の搾乳作業を調査したところ、装置の稼働状況は良好であり、約1時間で搾乳作業を終えることができた。 |
試験して得られた技術事項 平成15年(2003年)畜試
ロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設において、水分調整材としての戻し堆肥の連続使用期間は1年程度がよいロータリー攪拌機によるパイプハウス利用型発酵乾燥処理施設において、生産堆肥の 約 3/4 の量の戻し堆肥を水分調整材として 2年間連続使用すると、2年目の冬期の発酵床は全体に粒径の大きな団子状になったものの割合が増加し、発酵温度が十分上がらなくなる。このため、この施設において水分調整材としての戻し堆肥の連続使用期間は1年程度がよい。 |