研究成果『畜産』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成18年(2006年)畜試・飼料環境
野菜ほ場における飼料用ソルガムによる農薬ドリフト低減効果飼料用ソルガム「リトルソルゴー」、「三尺ソルゴー」、「マイロソルゴー」、「風立」は2列まきで野菜ほ場における農薬のドリフトを低減する。 |
技術情報 平成18年(2006年)畜試・飼料環境
飼料用とうもろこし不耕起栽培における茎葉処理剤(体系処理)の防除効果ラウンドアップハイロードを用いた飼料用とうもろこし出芽前雑草生育期の雑草防除では、同剤のみの処理では以後の雑草防除が不十分で、飼料用とうもろこし生育期に、ゲザノンフロアブル或いはワンホープ乳剤を体系処理剤として用いることで高い除草効果が得られる。 |
技術情報 平成18年(2006年)畜試・肉用牛部
グリセリンとシュクロースの混合液を凍結保護養液に用いた牛凍結胚ダイレクト移植法牛胚移植において、20%子牛血清加PBSの基礎培地に、1.36Mグリセリンと0.25Mシュクロースを溶解した混合液を凍結保護溶液として形態ランクA~Aーの胚を凍結し、融解後にダイレクト(直接)移植できる技術を開発した。 |
技術情報 平成18年(2006年)畜試・酪農部
パーティクルセパレーターはTMRの粒子サイズ分布の調査に有効であるペンシルバニア州立大学が開発したパーティクルセパレーターはTMRの粒子サイズ分布の調査に有効である。 |
普及技術 平成18年(2006年)畜試・飼料環境部
フレール型飼料イネ収穫機によるソルガム.スーダングラス.イタリアンライグラスおよびライ麦の収穫調整フレール型飼料イネ収穫機はソルガム、スーダングラス、イタリアンライグラスおよびライムギの収穫、調製利用が可能である。本収穫機でロールベールサイレージを調製するとモア、ロールベーラ方式で調製したサイレージと比較して乳酸発酵が促進された良質サイレージができる。 |
普及技術 平成17年(2005年)畜試
飼料用とうもろこしとして「34N43」は有望である飼料用とうもろこしとして、34N43は熟期が早生に属する、ごま葉枯病、すす紋病に強い多収な品種として有望である。 |
普及技術 平成17年(2005年)畜試
エンバク早生品種「たちいぶき」は.夏播き用の飼料作物として有望であるエンバク 早生品種 「たちいぶき」は、既存の普及品種「エンダックス」「極早生スプリンター」、「サビツヨシ」よりも乾物収量が高く、「スーパーハヤテ『隼』」、「エンダックス」、「極早生スプリンター」よりも耐倒伏性と冠サビ病抵抗性に優れる。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
フレール型飼料イネ収穫機で調整したライムギ及びイタリアンライグラスのロールベールサイレージ品質フレール型飼料イネ収穫機でイタリアンライグラスを調製すると、ダイレクト調製、予乾方式とも乳酸含量が高い発酵品質良質なロールベールサイレージができる。ライムギでは刈取り後、24時間予乾することで適度な水分含量のサイレージができる。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
ソルガム市販品種の養分吸収特性ソルガム市販品種の養分吸収特性を比較するとスーダン型ソルガムに属する「SS701(つちたろう)」は他のソルガム品種と比較して養分吸収量、成分濃度ともに非常に高かった。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
ソルガムとライムギの周年作付けによる土壌中硝酸態窒素の低減効果ソルガム収穫後にライムギを作付ける1年2作は、ソルガム単作と比較して年間の窒素吸収量が多く、堆肥を多量施用した場合を除き、窒素利用率が高い。ポーラスカップで採水した土壌溶液中の硝酸態窒素濃度は1年2作がソルガム単作に比較して年間を通して低く、土壌下層へ移行する硝酸態窒素の低減が期待できる。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
ニホンジカの食害がイタリアンライグラス1番草の生育にと収量に及ぼす影響ニホンジカは2月から5月の間に最も多く牧草地へ侵入し、最大で一晩あたり70~80頭に達した。冬季のニホンジカによる食害は、イタリアンライグラス1番草の生育と収量に影響が大きく、草丈は14cm低くなり、乾物収量は63%に減少した。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
ニホンジカの食害が混播永年草地の乾物収量に及ぼす影響混播永年草地におけるニホンジカの食害は1番草が主体であり、マメ科牧草(シロクローバー、アルファルファ)の被害が大きかった。放任区の1番草マメ科牧草の乾物収量は、対照区(防護区)対比で49%(平成16年)と31%(平成17年)に低下した。一方、1番草イネ科牧草の乾物収量は、同じく95%(平成16年)と68%(平成17年)に低下する傾向にあったが、マメ科牧草に比べて調査地点のバラツキが大きかった。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
デュロック種肥育豚は通常の三元交雑種肥育豚に比べ肉の旨み及び甘みが良好であるデュロック種肥育豚は通常の三元交雑肥育豚に比べ発育は劣るが、肉からのドリップが少なく、官能評価では旨み及び甘みが良好であった。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
ストール肥育におけるLW種雌豚の初産妊娠期飼料給与量は、「1998年度版日本飼養標準:豚」において、運動エネルギーとしてDE15.5%を追加した量が最適であるストール飼育の初産妊娠豚に安静時維持エネルギーに加えて、運動エネルギーとして10%刻み-10~30%の5水準の飼料給与を行い、産子成績の飼料給与量に対する2次回帰分析を行ったところ、運動エネルギーとして15.5%追加給与が最適であった。 |
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)畜試
肥育豚への低タンパク飼料給与は、通常飼料と比較し肥育成績に差はなく、廃ふん量が低減できる肥育豚(LWD)に市販の肥育用低タンパク飼料と通常の肥育飼料で飼養試験を実施した結果、肥育成績に差はなく、さらに消化試験結果から低タンパク飼料給与区の排ふん量が有意に少なかった。 |