研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成19年(2007年)畜試・肉用牛

牛の過剰排卵処理開始時に共存する大型卵胞および発情時卵胞数と採卵成績

過剰排卵処理開始時には大型卵胞が高率に共存したが、FSH 総量 15AU の過剰排卵処理において、採卵成績への悪影響は認められなかった。また、誘起発情時の卵胞数と採卵時黄体数および黄体数と回収卵数の推移から、採卵成績のバラツキは外因性ホルモンに対する反応性の違いに加え、排卵障害による影響も大きいと考えられた。

技術情報 平成19年(2007年)畜試・肉用牛

肉質系交雑種肥育牛における稲発酵粗飼料の利用と枝肉特性

肉質系の交雑種肥育牛に稲発酵粗飼料を育成期から給与すると、発育および枝肉成績は良好で、生産された牛肉はビタミンE含量が高く、肉色の褐色化、脂質の酸化が抑制される。

技術情報 平成19年(2007年)畜試・酪農

乳牛の窒素排泄量が低減できる低蛋白質TMRの条件

動物質飼料に依存せずに高エネルギー(TDN78%・NFC39%・NDF35%程度、粗脂肪5%台以下)・低蛋白質TMRを給与して日乳量 40kg と窒素排泄量の低減を達成するためには、飼料中の粗蛋白質(CP)含量を乾物中 14.5%程度とし、有効分解性蛋白質(ECPd)含量を乾物中 9%台とする。

技術情報 平成19年(2007年)畜試・酪農

乳牛の空胎日数と乳蛋白質率の関係

長野県の過去 6 年間の乳用牛群検定終了成績(ホルスタイン種)において、空胎日数の長い牛(空胎日数 121 日以上)は空胎日数の適正な牛(空胎日数 120 日以下)に比較して 305 日成績の乳蛋白質率が低い。

試行技術 平成18年(2006年)畜試・飼料環境部

高消化性ソルガム「葉月」の不耕起・密植栽培のための省力・安定播種法

ライムギ後作で、ロータリ耕起を省略して、高消化性ソルガム「葉月」を散播・密植栽培する場合、播種後に「ロータリで表層撹拌」、もしくは「ディスクハローで表土切削」してパッカで鎮圧すると、慣行法と同等の出芽数と生育・収量が確保でき、作業時間も短縮できる。

試行技術 平成18年(2006年)畜試・養豚養鶏部

低蛋白で消化性の高い飼料は肥育豚のふん量及び窒素排せつ量の低減に有効である

エクストルーダー低蛋白飼料を肥育豚に給与することによりふん量及び排せつ窒素量の低減が可能である。

試行技術 平成18年(2006年)畜試・酪農部

乳牛に給与するチモシー乾草の品質基準

乳牛において選び食いが少なく、採食量が多いチモシー乾草を選定するための品質基準として、「乾物ベースで低消化性繊維含量59%以下かつ高消化性繊維と細胞内容物を合わせた分画の含量35%以上、あるいはNDF含量65%以下かつADF含量37%以下」を設定する。

普及技術 平成18年(2006年)中信試・畑作育種部

飼料用とうもろこしとして「36B08」は有望である

飼料用とうもろこし「36B08」は早晩性が極早生で、耐倒伏性が高く、すす紋病に強い、やや多収な品種である。

普及技術 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

飼料用ソルガム「緑竜」(東山交24号)は、紫斑点病抵抗性を持つ晩生品種である

飼料用ソルガム「緑竜」(東山交24号)は、重要病害である紫斑点病に対する抵抗性を持ち、乾物率が高い多収な晩生品種である。

普及技術 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

飼料用ソルガム「風高」(東山交29号)は、高品質な極晩生品種である

飼料用ソルガム「風高 」(東山交29号)は、高消化性遺伝子を有するために高消化・高嗜好で、倒伏に強い極晩生(長野県では未出穂)品種である。

普及技術 平成18年(2006年)畜試・肉用牛部

稲発酵粗飼料を利用した交雑種の肥育技術

稲発酵粗飼料を肥育全期間にわたって給与すると、肥育中期に稲わらを給与した前後期給与区、前期にチモシー乾草、中後期に稲わらを給与した対照区に比べ発育成績は良好で、枝肉重量も多いが、肉質については対照区が優れる傾向にある。また、前後期給与区の発育成績は対照区と同程度で肉質は他の2区の中間である。

普及技術 平成18年(2006年)畜試・酪農部・飼料環境部

乳牛ふん尿の堆肥調整におけるコンテナバックとエノキタケ廃培地の利用方法

エノキタケ廃培地(コーンコブ主体)を1m3のフレキシブルコンテナバッグ(コンテナバッグ)に貯蔵すると発酵熱で乾燥できる。また、乾燥した廃培地は乳牛ふん尿の水分調整資材に活用でき、コンテナバッグで貯蔵すれば切り返しせずに堆肥化できる。

技術情報 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

播種時期の遅延が飼料用とうもろこしの生育・収量に及ぼす影響

飼料用とうもろこしの栽培で十分な収量と栄養価を確保するには、適期の播種が重要である。県内準高冷地(標高:650~800m)において、適期(5月上~中旬)を外して6月以降に播種したとき、早生または中生の品種(相対熟度: RM 115~122)は、極早生または中晩生または晩生の品種に比較して、晩播による収量や栄養価の低下が小さい傾向にある。

技術情報 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

飼料用とうもろこしの不耕起栽培における根の生育と収量の関係

飼料用とうもろこしの不耕起栽培では、耕起栽培に比較して根の生育量が少ないため引き抜き抵抗値は小さくなり、生草収量は低くなる傾向にある。

技術情報 平成18年(2006年)畜試・飼料環境

「ムギ類+飼料用とうもろこし(不耕起栽培)」の周年作付け体系における品種組み合わせと年間乾物収量

ムギ類収穫後に飼料用とうもろこしを不耕起栽培する周年作付け体系では、ライムギ「サムサシラズⅡ」+飼料用とうもろこし「セシリア」、ライコムギ「ライダックス」+飼料用とうもろこし「セシリア」の組合せにより、飼料用とうもろこし「セシリア」の標準播耕起栽培に比較して、年間乾物収量はそれぞれ6%,24%増加する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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