研究情報

研究成果『畜産』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「畜産」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

次亜塩素酸ナトリウム200ppm溶液はプレディッピングによる乳頭清拭に利用できる

搾乳時のプレディッピングに次亜塩素酸ナトリウム200ppm溶液を用い清浄な脱水布タオルで適切に清拭することにより十分な除菌効果が得られる。

試行技術 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用部

乳用育成牛の牛乳頭腫症の衛生対策には、乳頭へのデイッピング剤噴霧が有効である

乳用育成牛の乳頭にディッピング剤を毎日噴霧することにより、牛乳頭腫症の発症が低減される。

普及技術 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

玄米圧ぺんは泌乳中後期の乳用牛に利用できる

日乳量 30kg 程度の乳牛に玄米圧ぺんを原物中 40%混合した自家配合飼料の給与によっ て、トウモロコシ圧ぺんの 2/3 代替が可能で、正常な牛体生理のもとで飼養管理ができる。

技術情報 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

総繊維含量を6%高めた配合飼料の肥育牛への給与は、ルーメン内容液中の酢酸プロピオン酸比を向上させた

黒毛和種肥育期において総繊維含量が約6%異なる配合飼料を給与したところ、ルーメン内容液性状は総繊維含量の高い区で酢酸プロピオン酸比(A/P 比)が有意に高いものの、枝肉成績に差は見られなかった。

技術情報 平成24年(2012年)畜試・酪農肉用牛部

圧ぺん・粉砕加工した飼料用玄米の乳牛における消化特性

飼料用玄米は圧ぺんあるいは粉砕加工により 24 時間浸漬で 70%以上が消失し、加工前に比べ 55%以上消化性が改善される。また、加工後の飼料用玄米は消化の早い大麦圧ぺんに近い消失パターンを示す。

試行技術 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

発酵品質が良好なライムギおよびスーダン型ソルガムサイレージを調整するための改良フレール型コンバインべーラーの利用法

改良フレール型コンバインベーラ(YWH1500)はライムギおよびスーダン型ソルガムの収穫、調製に利用できる。本収穫機で調製したサイレージはモーアコンディショナ、ロールベーラ体系で調製したサイレージと比較して乳酸含量が高く、V-Scoreも高い。

試行技術 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部

肉用牛にTDN自給率を高めた発酵TMRを給与すると慣行給与と同程度の肥育成績が得られる

肉用牛にとうもろこしサイレージおよびビール粕を主原料とした発酵TMRを給与すると慣行給与と同程度の肥育成績が得られ、TDN自給率は大幅に向上する。

試行技術 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部

搾乳時の乳頭清拭に清浄布タオルを用いると除菌効果が高い

搾乳時の乳頭清拭において、塩素系アルカリ洗剤で洗濯した清浄布タオルを用いると、 ぺーパータオルに比べて除菌効果が高く、2回清拭法により安定した高い除菌効果が得られる。

試行技術 平成23年(2011年)畜試酪農肉用牛部

乳用育成牛における性判別凍結精液使用時の人工授精適期の指標

乳用育成牛(ホルスタイン種)に性判別凍結精液を発情開始から 15~21 時間後に人工授精を行うと、4~15 時間後または 21~24 時間後と比較して受胎率が向上する。

普及技術 平成23年(2011年)畜試・飼料環境部

中生の飼料用とうもろこし新品種「タカネフドウ」は多収で耐倒伏性に優れる

飼料用とうもろこし「タカネフドウ」は相対熟度(RM)125の中生品種で、耐倒伏性が強く、ごま葉枯病およびすす紋病に抵抗性で、茎葉消化性が高く、多収な品種である。

普及技術 平成23年(2011年)畜試・飼料環境部

高消化性スーダン型ソルガム新品種「涼風」は嗜好性・再生性に優れる

飼料用ソルガム「涼風」は高消化性遺伝子を持ち、飼料品質、嗜好性および再生性に優れるスーダン型ソルガム品種で、ロールベール体系による2回刈り利用に適する。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

ソルガムの適切なNO3-N含量およびK/(Ca+Mg)当量比のための堆肥施用量

ソルガムのNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比は、堆肥施用量の増加に伴い上昇するが、その程度は品種により異なる。年間堆肥施用量を5t/10a程度にすることで、いずれの品種もNO3-N含有率およびK/(Ca+Mg)当量比を基準値内にとどめることができる。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

クリーニングクロップ効果が高いソルガム・ライムギの組み合わせによる養分回収と堆肥化利用

スーダン型ソルガムまたはスーダングラス極晩生品種を2回収穫後、ライムギを栽培する1年2作体系は、富栄養土壌では年間 10a当たりN:70kg、P:4kg(P2O5:9kg)、K: 120kg(K2O:145kg)程度の養分を回収できる。また、栽培後のソルガムは、細断して堆積することで堆肥化できる。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

改良フレール型コンバインベーラを利用したライムギサイレージのダイレクト調整と添加剤の効果

改良フレール型コンバインベーラ(YWH1500)を利用すると、ライムギを高水分のままダイレクト調製しても変敗することなく、サイレージが調製できる。また収穫時に乳酸菌製剤またはショ糖水を添加すると乳酸発酵が促進されたサイレージが調製できる。

技術情報 平成23年(2011年)畜試飼料環境部

ライムギの倒伏要因と飼料品質への影響

ライムギの窒素吸収量と茎数には正の相関があり、窒素の吸収過多が茎数を増加させ、倒伏の要因となる。また、倒伏を引き起こすレベルの窒素吸収は硝酸態窒素濃度を増加させ、単少糖含量を減少させることにより、飼料品質を低下させる

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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