研究情報

研究成果『野菜・花き・きのこ』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「野菜・花き・きのこ」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場

長野県におけるナモグリバエの越冬生態

葉洋菜類に多発し問題となっているナモグリバエは、アブラナ科葉菜類等の寄主植物の生葉中で主に蛹態となって翌春まで生存する。成虫は 12 月頃まで発生が継続し、積雪 の少ない年および地域では1、2月にも発生する。葉菜類の育苗施設においてはこれら成虫の 飛び込みに注意する。

技術情報 平成21年(2009年)野花試・環境部

土壌のりん酸過剰がアスパラガスに及ぼす影響

土壌の可給態りん酸量が 1,000mg/100g を超える極端な過剰条件でも、アスパラ ガスの生育や主要養分の吸収に対する過剰障害は生じにくい。しかし、微量要素 のうち鉄及び亜鉛の吸収が抑制される可能性が示されたほか、環境に対する影響 や経済性の観点から過剰施肥には留意する必要がある。

試行技術 平成20年度(2008年度)南信試(栽培部)

夏秋どりいちごのランナー子株挿しにより定植苗不足時の収量を確保できる

夏秋どりいちご栽培で、苗が不足する場合は、定植時にベッドの片側だけに苗を定植し、その後発生したランナーに着生した子株をベッド反対側に挿して株として利用すると最初から必要な苗数を定植した場合の80%程度の収量は確保できる。

普及技術 平成20年度(2008年度)南信試(栽培部)

夏秋どりいちご「サマープリンセス」の中休み処理による9~10月増収技術

夏秋どりいちご「サマープリンセス」では、収穫のピークを過ぎた7月末から8月10日頃に果房の除去と強めの摘葉を行い高温期に収穫を休む期間を設けることにより、9~10月の収量を増加させることができる。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部・花き部)

LED防除器(レピガードR)は施設栽培カーネーションにおけるオオタバコガの産卵を抑制できる

カーネーション栽培施設において、LED防除器(レピガードR)を 10 ㎡に 1 個の割合で設置し、オオタバコガ成虫の発生期の日没前から日の出後まで点灯すると、オオタバコガの産卵数を抑制できる。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(菌茸部)

温度記録計「ホボRU12ステンレステンプデータロガー」は、きのこ高圧殺菌中の培地内温度を簡易に測定できる

「ホボR U12 ステンレス・テンプ・データロガー」は、高温・高圧環境下で温度記録ができかつ比較的安価に購入が可能な温度記録計で、簡易に高圧殺菌工程のきのこ培地内温度を測定できる。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(菌茸部)

白色LED光源「ルーガ」防水照明器具ユニットはブナシメジ生育期の光照射に利用可能である

省エネルギーで環境に優しい長寿命の白色LED光源「ルーガ」防水照明器具ユニットは、ブナシメジ栽培の生育期の光照射器具として現行の白色蛍光灯と同等に使用でき、コスト低減が図れる。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(菌茸部)

きのこ栽培用活性材「ニョキデールR」はブナシメジ「NN-12」の低コスト栽培に有効である

きのこ栽培用活性材「ニョキデール?」ぶなしめじ用は、ブナシメジ「NN-12」栽培培地の添加材タカラクリーンと1:1で混合使用することで、タカラクリーン単体添加と同等の収量が得られコスト低減が図れる。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(花き部)

ストックの春作型におけるアイアン系品種の品質向上技術

アイアン系品種の春作型の品質向上には、トンネル密閉による高温処理が有効で、無処理よりも1~2週間程度開花が抑制されるものの、切り花長が長くなり品質が向上する。

試行技術 平成20年(2008年)中信試(畑作育種部)

とまと「なつゆたか」(トマト桔梗交44号)は果汁品質が優れたジュース用品種である

トマト「なつゆたか」(桔梗交44号)はリコペン含量、果実の糖度が安定して高く、大果で収量性に優れたジュース用品種である。

試行技術 平成20年(2008年)中信試(畑作育種部)

ミニトマト「房美人」(トマト桔梗交43号)は房どりに適した品種である

ミニトマト「房美人」(桔梗交43号)は短節間・短果房形質を有し、節間長、果房の果間長が短く、房どり収穫における収量性に優れ、つる下ろし・収穫作業労力を軽減できる品種である。

試行技術 平成20年(2008年)野花試(野菜部)農総試(機械施設部)

アスパラガスの収量増加のためのかん水技術

アスパラガスの収量はかん水により高まり、太い若茎の割合が高くなる。同量のかん水を行う場合、うね間かん水に比べうね上点滴かん水の方が増収効果が高い。

普及技術 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部)、中信試(畑作育種部)

特殊肥料「そば殻発酵堆肥」は2t/10a施用することで、夏レタス、秋ハクサイ、スイートコーンでは30~50%、雨除けトマトでは15~30%の化学肥料減肥ができる

特殊肥料「そば殻発酵堆肥」の窒素肥効率は単年度 10~20%で、夏レタスと秋ハクサイは2t/10a連用により減肥率30~50%で3~4 年間の化学肥料減肥栽培ができる。また、2t/10a 単年度施用では、スイートコーンは 30~50%、雨除けトマトは 15~30%の化学肥料減肥栽培ができる。

技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)

下伊那地域のキュウリから分離したキュウリ褐斑病菌の薬剤感受性

下伊那地域のキュウリから分離したキュウリ褐斑病菌は、ベンズイミダゾール系剤、ジエトフェンカルブ及びボスカリドに対して感受性が低下している可能性が高い。このため、耕種的防除を徹底した上で、効果のある薬剤のローテーション散布を行う。

技術情報 平成20年(2008年)野花試(病虫土肥部)

ピーマン(カラーピーマンを含む)に発生する土壌病害の診断法

現在長野県内で発生しているピーマン(カラーピーマンを含む)の各種土壌病害は、考案したフローチャートに従うことで診断することができる。フローチャートで使用する密閉容器内の簡易組織培養法は、病害診断する際の補助となる。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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