研究成果『野菜・花き・きのこ』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「野菜・花き・きのこ」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成21年(2009年)野花試・環境部
セルリー葉芯部のえそ小斑点、萎縮症状は炭疽病菌の一系統による新規の病害である近年長野県内のセルリー生産地で発生している葉芯部えそ萎縮症状(通称:ごま)は、 Colletotrichum acutatum の一系統による新規の病害である。 C. a cutatum によるセルリー炭疽病は、日本国内では平成 12 年に東京都での発生が初めて報告されたが、被害は育苗時における芯葉の腐敗であり、本県の場合とは病徴が大きく異なる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・環境部
スイカ果実汚斑細菌病菌の罹病残さにおける生残性スイカ育苗施設または本圃で果実汚斑細菌病が発生した場合、罹病残渣を土中深 く(地表下 30cm 以上)埋却することにより残渣中の病原細菌は死滅する。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場・環境部
ブロッコリー茎葉残さの肥効鋤き込まれたブロッコリー茎葉残さから窒素、加里成分は速効的に溶出する。 残さ鋤き込み後作のブロッコリーにおける残さ中の窒素成分の肥効は、栽培条件によって異なり1~8kg/10a 程度であるが、通常の施肥条件下では1~2kg/10a である。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・菌茸部
エリンギ(バイリング)のDNAマーカーによる系統識別県職務育成1系統を含むエリンギ(バイリング)17 系統について、 RAPD/DNA マーカーにより系統識別が可能である。 |
技術情報 平成21年(2009年)南信試・栽培部
LED「レピガードR」の終夜証明がダリアの品質及びオオタバコガの被害に及ぼす影響LED「レピガードR」を用いて約4Lux の照度で終夜照明を行うことで露心花の発生を軽減することが可能である。オオタバコガの被害も軽減されるが効果が不十分であるため他の防除方法を併用する。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・育種部・花き部、農業技術課
ユリ「グリーン・リリ・アルプ」の組織培養による増殖法と生育特性ユリ「グリーン・リリ・アルプ」は、組織培養による増殖ができ、無花粉、ユリで唯一の緑色の花色で日持ち性に優れ、無加温作型で6月に開花する。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・花き部
スタンダードカーネーションの栽植密度が収量・切り花品質及ぼす影響スタンダードカーネーション「シルクロード」の2回切り作型では、栽植密度を下げ ることで株当たりの収量が増加し、秋期の採花比率が高くなる。また、反射マルチの利用により採花数が増加する。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・花き部・環境部、南信試・栽培部
キク栽培におけるLED「レピガードR」の利用方法LED「レピガードR」は、太陽電池を電源として利用でき、バッテリー、タイマー を設置することで夜間一定期間の照明が可能になる。この照明によりキクの開花に影響を与えずにヤガ科害虫の被害を低減することができる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・花き部、農試・原村試験地
夏季地中冷却によるアネモネの早期出荷アネモネ「F1 モナリザ」の秋冬切り作型において定植後から夏季の株養成期に地中冷却を行うことにより秋切り比率が向上し年内の採花本数が多くなる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・花き部
アジサイの切り花栽培における品種特性アジサイの切り花栽培では、低節位に花芽がつきやすい品種を用いることで、品質 の良い切り花を安定的に得ることができる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・野菜部
固化培地を利用した若苗定植による夏秋どりレタスの抽だい抑制効果夏秋どりレタスで固化培地を利用した若苗定植を行うと、育苗期間が短縮されて花芽分化に必要とされる有効積算温度 1,500~1,700℃に届かず、抽だいに伴う茎の伸長抑制に効果がある。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・野菜部
カラーピーマン「ガブリエル」の尻腐れ果発生とカルシウム資材の有効性カラーピーマン「ガブリエル黄」はしり腐れ果が発生しやすい品種であり、対策としてカルシウム資材の葉面散布は効果が低く、土壌処理資材の施用効果は認められるもののその程度は低い。「ガブリエル黄」のしり腐れ果発生についてカルシウム資材のみでの対策は不十分である。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・野菜部
植物由来原料生分解性マルチの特性植物由来生分解性マルチ(アグリエース)は、作業性や分解性は既存の生分解性マルチと同程度である。既存の生分解性マルチより通気性が高く、品目によってはやや生育が遅れるものの、実用性が高い。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・野菜部
マルチの種類による地温上昇抑制効果と秋作セルリーの生育地温上昇抑制効果は通気性のあるマルチが高く、次いで反射率の高いマルチであり、 これらを利用することで、秋作でのセルリーの生育が旺盛になる。 |
技術情報 平成21年(2009年)野花試・佐久支場、南信試・栽培部
長野県におけるナモグリバエの土着天敵相長野県内の6市町村でナモグリバエ寄生蜂を採集し、4科 20 種の寄生蜂がナモ グリバエに寄生していることを確認した。すべての調査地点に共通する優占種はイサエアヒメコバチであった。寒地ではこれに次いでササカワハモグリコマユバチが発生していた。 |