研究情報

研究成果『野菜・花き・きのこ』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「野菜・花き・きのこ」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・佐久支場

レタスのナモグリバエに対するジノテフラン顆粒水溶剤の効果期間

レタスのナモグリバエ防除に、ジノテフラン顆粒水溶剤(スタークル、アルバリン)の定植時セル苗かん注処理が利用されているが、同剤に対するナモグリバエの感受性が低下している可能性があり、効果の持続期間が短くなっている。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・佐久支場

ナモグリバエの食害はレタス腐敗病の発病を助長する

レタス腐敗病菌は、レタス葉の気孔、水孔などの自然開孔部のほか、ナモグリバエの食害痕などの傷口を侵入門戸として感染する。腐敗病の発病には、必ずしもナモグリバエの食害を必要としないが、ナモグリバエによる食害が多いほどレタス腐敗病の発病度が高まる。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部

オオタバコガのフェロモントラップへの誘殺消長とレタスへの産卵消長の関係

粘着式フェロモントラップのオオタバコガ誘殺消長とレタスでの発生消長は関連があり、フェロモントラップへの第1世代成虫の誘殺増加期にレタスへの産卵が開始される。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部

スイカ果実軟腐病菌の感染経路の解明

スイカ果実軟腐病菌は、主に果皮に生じた傷口から果実に感染し、内部を腐敗させる。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部・佐久支場、農業技術課

ストロビルリン系薬剤に耐性を持つイチゴ炭疽病菌の発生

ストロビルリン系薬剤に耐性を持つイチゴ炭疽病菌が確認された。これら薬剤耐性菌に対し、ストロビルリン系薬剤の防除効果が得られない。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部、農業技術課

アスパラガスに発生した褐斑病の特徴

Cercospora asparagi Sacc.によるアスパラガス褐斑病は、アスパラガス斑点病と病徴が酷似しているが、両病害は病斑上に形成される分生子の形態で区別できる。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部

ハクサイ黄化病助長要因とその耕種対策

ハクサイ黄化病はネグサレセンチュウ類により発生が助長される。助長要因であるネグサレセンチュウ類はライムギ「R-007」の栽培・すき込みにより密度増加が抑制される。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・環境部・佐久支場、農業技術課

全面マルチほ場における植生帯による土壌流出防止効果

全面マルチほ場の傾斜下に奥行き50cm以上の植生帯を設置することにより、降雨により発生した表流水によるマルチ押さえ用土壌の流出を0.2~5%程度に抑えることができる。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・花き部

シャクヤク切花の不開花率と花持ちに及ぼす、品種別の切り前、品質保持剤、湿式輸送の影響

シャクヤクは開花しやすさと、花持ちの品種間差が大きいので品種ごとに適する切り前を把握して収穫する必要がある。STSの前処理および消費者段階での後処理剤の併用によって不開花率を低減して花持ちを延長することが可能である。湿式輸送するとより咲き進んだ状態で観賞価値を終える。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・花き部

スタンダードカーネーションの花持ちの品種間差異および後処理剤、湿式輸送の効果

スタンダードカーネーションは花持ちの品種間差異が大きいため品種選定に当たって考慮する必要がある。STSの処理後に湿式輸送を行い、さらに後処理剤を用いることで花持ちが延長する。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・花き部

スタンダードカーネーションに対するSTSの適正処理方法

STSの処理はSTSの吸収量を目安にする。眠り病が発生しやすい品種は切り花重100g当たり2μmolとする。処理の目安は0.4mMで2~4時間、0.2mMで8~16時間である。眠り症状の発生しにくい品種は切り花重100g当たり1μmolとする。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・花き部

切り花の電照栽培における光質が生育開花に及ぼす影響

キク、アスターは赤色光によって開花が抑制され、カーネーション、ストック、キンギョソウは遠赤色光によって、マトリカリアは赤色光によって開花が促進される。また、トルコギキョウの9~10月開花作型では赤色光によって開花が抑制される。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・花き部

寒冷地のカーネーション栽培におけるヒートポンプの利用効果

寒冷地のカーネーション栽培では、ヒートポンプを夏期間の夜間冷房に用いることで切り花品質を向上させることができる。また、冬期の暖房に用いることで暖房コストを削減することが可能である。

技術情報 平成24年(2012年)野花試・野菜部

アスパラガスの薬剤散布に専用噴管台車が利用できる

アスパラガス防除用噴管台車(APD-4W)は、うね間を人力で引きながら薬剤散布することで茎葉全体に均一に薬剤が散布され、労力軽減ができる。

試行技術 平成24年(2012年)野花試・環境部 農業技術課

露地栽培アスパラガスの立茎開始直前の盛り土処理と薬剤散布体系による茎枯病防除法

茎枯病が多発している露地アスパラガスほ場において、本病を効果的に防除するためには、春どり収穫終了後に伝染源からの感染を防ぐための畦面への盛り土処理を行い、さらに、立茎直後から定期的に薬剤散布を行う。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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