研究情報

研究成果『野菜・花き・きのこ』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「野菜・花き・きのこ」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成28年(2016年)野花試・野菜部

アスパラガスの発泡ポリエチレンシートと農ポリフィルムまたは農POフィルムの二重トンネル被覆による凍霜害軽減効果および収穫期前進効果

発泡ポリエチレンシートと農ポリフィルムまたは農POフィルムの二重トンネル被覆は保温効果が高く、露地栽培において4月~5月上旬の早期収量が増加する。また、日中の昇温抑制効果が高く、トンネルを閉めきりにしても若茎への高温障害を回避できる。

技術情報 平成28年(2016年)野花試・野菜部、農業技術課

盛夏期の遮光資材被覆によるアスパラガス異常茎発生の軽減効果

遮光率約30%の遮光資材被覆により、アスパラガスの空洞茎および爆裂茎発生比率は低下する。遮光被覆の適期は外気温の最高気温が30℃以上、日照時間が1日当たり9~10時間程度となる盛夏期である。

技術情報 平成28年(2016年)野花試・野菜部、佐久支場

将来的な地球温暖化によるレタスの抽だいリスクの予測

各レタス品種の抽だい推定式から、寒地(野辺山、軽井沢、菅平)および寒冷地(松本、佐久)において、平均気温が1℃または2℃上昇した場合の抽だいリスクを予測したところ、抽だいリスクの増大により栽培が困難となる作型があることが明らかになった。一方、寒地における「ルシナ66」の抽だいリスクは今後も小さいと考えられた。

試行技術 平成28年(2016年)野花試・花き部

カーネーションの秋出荷量増加に2次側枝の摘心処理(2番花の修正摘心)が有効である

12~1月定植カーネーションの夏秋切り作型において、早生~中早生品種では生育の進んだ2次側枝(2番花)を6月上中旬に4~5節残して摘心を行う(以下2番花の修正摘心)ことにより、10月以降の収穫量を増やすことが可能である。

試行技術 平成28年(2016年)野花試・野菜部

アスパラガス伏せ込み促成栽培では、セル苗直接定植による改良マルチ栽培で養成した1年株の利用が有効である

アスパラガスの1年養成株を利用した促成栽培において、うね高さ25cm程度の高うねにする改良マルチ栽培は、平うね栽培に対し収量が高まる。改良マルチ栽培でセル苗を4月中~下旬に直接定植することで、育苗コストを低減できる。

試行技術 平成28年(2016年)野花試・野菜部、佐久支場

1年株養成後春どりで完結させるアスパラガスの全面マルチ栽培法

全面マルチを用いたアスパラガスの1年株養成では、栽植密度は2畦定植・1畦空き、株間37.5cmとし、128穴セル苗を定植深さ10cmで定植する。定植した翌春に萌芽する若茎を全て収穫し栽培を完結するときの収量は600~800kg/10a程度となる。

普及技術 平成28年(2016年)野花試・環境部

越冬ライムギの鋤込みによる初夏どりレタスの窒素減肥栽培

越冬ライムギを草丈30cm前後で鋤込むことにより、初夏どりレタスの窒素施用量を30~50%程度削減することが可能である。

普及技術 平成28年(2016年)野花試・佐久支場、野菜部

寒冷地における寒玉系キャベツの6月収穫技術

寒冷地において全面マルチ栽培、深植定植、不織布のべたがけ被覆を組み合わせることにより寒玉系キャベツを6月に安定収穫できる。

普及技術 平成28年(2016年)野花試・野菜部

トマト放射状裂果の軽減に幼果期のフルメット液剤散布が有効である

トマトの幼果期にフルメット液剤の5~20ppmを果実に1回散布することで、放射状裂果の発生が減少する。

普及技術 平成28年(2016年)野花試・野菜部

不織布ポットを利用したトマト短期栽培における密植および栽培コスト削減技術

不織布ポットを利用した収穫段数5~8段程度のトマト短期栽培では、株間30~25cm(栽植密度:3,333~4,000株/10a)の密植とすることで慣行比16~49%程度の単収増加となる。密植に伴う栽培コスト増加に対しては、1ポット当たり培地量を5Lに半減し、128穴セル苗を直接定植することで抑制が可能である。

技術情報 平成28年(2016年)野花試・野菜部

一年生養成株を利用したアスパラガス伏せ込み促成栽培における品種特性

一年養成株を利用し早期出荷を目指した伏せ込み促成栽培において、「ウインデル」および「太宝早生」は太物の収量が高く有望である。

技術情報 平成27年度(2015年度)野菜花き試験場環境部、佐久支場

感受性の低い品種と薬剤散布体系を組合せたアブラナ科野菜の黒斑細菌病の防除

黒斑細菌病に感受性の低い品種と重点防除時期に効果の高い薬剤を散布する散布体系を組合せることでアブラナ科野菜の黒斑細菌病を効果的に防除できる。

技術情報 平成27年度(2015年度)野菜花き試験場環境部

ケミクロンGの浸漬処理によるセルトレイに付着したアブラナ科野菜の黒斑細菌病菌の殺菌効果

ケミクロンG(資材消毒剤)の 1,000 倍液で使用済のセルトレイを 10 分間浸漬処理することで、トレイに付着したアブラナ科野菜の黒斑細菌病菌を殺菌できる。

試行技術 平成27年(2015年)野菜花き試験場育種部

レタス「長・野50号」は根腐病レース1・2耐病性で寒地向けサリナ ス系レタスとして有望である

レタス「長・野 50 号」はチップバーンが発生しにくく、根腐病レース1・2耐病性および晩抽性を有したサリナス系レタスで、標高 1,000m 以上の7月中旬~8月中旬に収穫する作期に向く品種である。

普及技術 平成27年(2015年)野菜花き試験場環境部・野菜部、農業技術課

トマト青枯病防除に高接ぎ木苗が有効である

トマト台木の本葉第2葉以上の節位に接木した高接ぎ木苗は、慣行接ぎ木苗と比較してトマト青枯病に対する防除効果が高い。高接ぎ木苗の収量および品質は、慣行接ぎ木苗と同程度である。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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