研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成29年(2017年)南信試・栽培部、農業試験場・企画経営部

日本なし「サザンスイート」、「南水」及び「幸水」の自発休眠覚醒に必要な低温要求量

自発休眠覚醒に必要な低温要求量は、7.2℃以下の低温遭遇時間で「サザンスイート」800~900時間、「南水」900~1000時間、「幸水」1100~1200時間と推測される。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・育種部

ネクタリン品種「ネクタリン長果2」の育成

7月下旬に収穫できるスイートタイプのネクタリン早生種「ネクタリン長果2」を育成した。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・育種部

ぶどう品種「ブドウ長果11」の育成

無核栽培ができ、皮ごと食べられる食味が良い赤色品種「ブドウ長果11」を育成した。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・育種部

りんごの果肉褐変程度の品種間差と「シナノプッチ」の褐変特性

長野県のりんご主要品種の果肉の褐変程度には品種間差が認められ、「シナノプッチ」は県オリジナル品種の中で最も褐変しにくい特性をもつ。また、「シナノプッチ」の総ポリフェノール含量とポリフェノール酸化酵素の活性は、いずれも褐変しやすい「ふじ」に比べて低い。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部、農業技術課

もも「なつっこ」の払子台木樹及び、ひだ国府紅しだれ台木樹の若木期における樹体生育及び果実品質

もも「なつっこ」において、ひだ国府紅しだれ台木及び払子台木を利用すると、おはつもも台木を利用した場合と比べて若木期の樹体凍害が軽減される。樹体生育は、払子台木樹がおはつもも台木樹と比較して同等かやや旺盛で、ひだ国府紅しだれ台木樹は最も樹体が小さかった。初期収量は払子台木樹が多く、果実品質は台木間で大きな差は認められなかった。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部、育種部

満開後50日間の日平均気温を用いた、もも「白鳳」、「あかつき」、「なつっこ」及び「川中島白桃」の収穫期(収穫始め)予測

もも「白鳳」、「あかつき」、「なつっこ」及び「川中島白桃」の満開から収穫始めまでの日数(成熟日数)は、満開日翌日から50日後の平均気温を用いて収穫始めが予測出来る。また、いずれの品種においても、6月下旬から収穫日までの日平均気温が高いと収穫始めが遅れる傾向である。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部

長野県須坂市における白ワイン用ブドウ14品種、赤ワイン用ブドウ13品種の特性

白ワイン用ブドウ14品種の収穫期は9月3日~10月17日、糖度は14.9%~22.0%、酸度は0.41~0.86 g/100mLの範囲であった。赤ワイン用ブドウ13品種の収穫期は9月6日~10月28日、糖度は14.8~22.3%、酸度は0.41~0.98 g/100mLの範囲であった。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部

適期に収穫したぶどう「ナガノパープル」の普通冷蔵貯蔵期間

適期に収穫したぶどう「ナガノパープル」は温度2~3℃、湿度85~95%の条件で貯蔵すると30日間は品質が保持できた。また、出庫後は15℃で7日間品質保持できた。満開後日数と果皮色から未熟と判定された果房を2~3℃で貯蔵すると、適熟な果房と比べて果房重の減少が大きく、食味が劣る。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部

長野県における今世紀中盤の温暖化を想定した気温条件で栽培したりんご「ふじ」の定植4年目の樹体生育及び果実品質

長野県における今世紀中頃(2046~2065年)の温暖化を想定した気温条件で栽培した定植4年目のりんご「ふじ」は、現在(平成29年)の気温条件で栽培された「ふじ」と比較して、発芽期や開花期が前進し、樹体生育が旺盛となった。11月下旬の果実品質は、果実横径が大きくなる傾向がみられ、果実重が重くなり、果皮色、糖度、酸含量、硬度及びみつ入りが低下し、青実果の発生が増加した。

技術情報 平成29年(2017年)果樹試・栽培部

りんごの高密植栽培(トールスピンドル)における「シナノリップ」M.9台木樹の樹間距離と定植後5年目までの収量、果実品質及び樹体生育

りんご「シナノリップ」の2年生フェザー苗木を列間4m、樹間0.9mで定植すると、定植後5年目の10a当たり換算収量は2.9トンとなる。樹間0.6mでは、樹冠内部の果実は着色が劣り、収穫が遅れる。また、樹幅と幹断面積は樹間が狭くなるほど小さい。

技術情報 平成29年(2017年)農試・企画経営部、果樹試・栽培部

りんご「ふじ」M.9台木樹の栽培様式が収量性と主要作業時間に及ぼす影響

定植7年目における樹間1.0mのトールスピンドルの10a当たりの収量は5.0tで、樹間2.0mの新わい化栽培の1.7倍、主要作業時間は181.3時間で、1.5倍であった。また、定植5~7年目における収量1t当たりの主要作業時間は、栽培様式による大きな差はみられなかった。

試行技術 平成29年(2017年)果樹試・栽培部

りんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹による高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期多収となる

りんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹を用いた高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期収量性が高く、定植6年目に10a当たり4~5トン程度の収量が得られる。また、新わい化栽培に比べて樹幅と幹断面積は小さくなり、樹高は高くなる。

普及技術 平成29年(2017年)南信試・栽培部、農業技術課、園芸畜産課

日本なし「サザンスイート」の収穫適期判定に日本なし「サザンスイート」用カラーチャートが有効である

日本なし「サザンスイート」の収穫適期は、満開115~120日後頃を目安に、さび発生が見られない、ていあ部の果皮色を日本なし「サザンスイート」用カラーチャートで比色し、判定する。カラーチャート指数2及び3の果実を収穫することで、目標糖度13%以上の果実が収穫できる。

技術情報 平成29年(2017年)農試・企画経営部

M.9台木の生産方法「横伏せ取り木法」、「接ぎ木盛り土法」における労働時間、及び生産費

M.9台木採取本数1,000本当たりの作業時間、生産費は、横伏せ取り木法で23.3時間、48千円、接ぎ木盛り土法で33.1時間、81千円である。

技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部

りんごのわい化栽培園におけるナミハダニの発生傾向

りんごのわい化栽培園は普通樹の園地と比較しナミハダニの発生時期が早く、発生後の増殖も著しい傾向がある。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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