研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
技術情報 平成29年(2017年)農試・企画経営部、果樹試・栽培部
りんご「ふじ」M.9台木樹の栽培様式が収量性と主要作業時間に及ぼす影響定植7年目における樹間1.0mのトールスピンドルの10a当たりの収量は5.0tで、樹間2.0mの新わい化栽培の1.7倍、主要作業時間は181.3時間で、1.5倍であった。また、定植5~7年目における収量1t当たりの主要作業時間は、栽培様式による大きな差はみられなかった。 |
試行技術 平成29年(2017年)果樹試・栽培部
りんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹による高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期多収となるりんご「シナノスイート」と「シナノゴールド」M.9台木樹を用いた高密植栽培(トールスピンドル)は、新わい化栽培に比べて早期収量性が高く、定植6年目に10a当たり4~5トン程度の収量が得られる。また、新わい化栽培に比べて樹幅と幹断面積は小さくなり、樹高は高くなる。 |
普及技術 平成29年(2017年)南信試・栽培部、農業技術課、園芸畜産課
日本なし「サザンスイート」の収穫適期判定に日本なし「サザンスイート」用カラーチャートが有効である日本なし「サザンスイート」の収穫適期は、満開115~120日後頃を目安に、さび発生が見られない、ていあ部の果皮色を日本なし「サザンスイート」用カラーチャートで比色し、判定する。カラーチャート指数2及び3の果実を収穫することで、目標糖度13%以上の果実が収穫できる。 |
技術情報 平成29年(2017年)農試・企画経営部
M.9台木の生産方法「横伏せ取り木法」、「接ぎ木盛り土法」における労働時間、及び生産費M.9台木採取本数1,000本当たりの作業時間、生産費は、横伏せ取り木法で23.3時間、48千円、接ぎ木盛り土法で33.1時間、81千円である。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部
りんごのわい化栽培園におけるナミハダニの発生傾向りんごのわい化栽培園は普通樹の園地と比較しナミハダニの発生時期が早く、発生後の増殖も著しい傾向がある。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部
クローバーが混在する樹園地草生の刈草中窒素含有量の推定法クローバーが混在する樹園地草生の刈草が含有する窒素量は、クローバーの平均草丈とクローバーの占有面積比の積(クローバーインデックス、CI)を用いて推定できる。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場育種部、栽培部
りんご早生品種「リンゴ長果25」の収穫適期判定基準「リンゴ長果 25」において、果実の地色と食味は一定の関係が認められ、食味の良い果実が収穫できる目安は、満開後 100 日以降で、果実の地色が『ふじ用果実カラーチャート(地色)』(農林水産省果樹試験場作成)で指数4~5である。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場育種部・栽培部
プルーン「オータムキュート」の収穫適期判定基準プルーン「オータムキュート」の収穫適期は満開後 150 日頃で、果皮色が陽光面、陰光面ともに青紫色となった果実を収穫する。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場育種部
プルーン「オータムキュート」の雨よけ被覆による裂果軽減効果プルーン「オータムキュート」は、収穫予定の3週間前(満開後 130 日)頃から雨よけ被覆をすることで裂果発生の軽減が図られる。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場栽培部
プルーン「オータムキュート」の苗木養成における接ぎ木方法と樹体生育プルーン「オータムキュート」を穂木に用いて、ス台に接ぎ木を行う場合、3月下旬~4月上旬の期間の揚接ぎと居接ぎの間では、活着率に大きな差はない。また、揚接ぎ及び居接ぎで養成された苗木の定植後の初期の樹体生育には差はない。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)果樹試験場栽培部
寒冷紗被覆時期の違いがりんごの日焼け発生に及ぼす影響りんご「つがる」と「シナノスイート」は、6月下旬からの長期寒冷紗被覆によって日焼け軽減効果が認められるが、葉つみから収穫までの短期寒冷紗被覆では、日焼け軽減効果が劣る。 |
技術情報 平成28年度(2016年度)農業試験場企画経営部
M.9台木の横伏せ取り木法における作業時間及び経営費の実態M.9台木の横伏せ取り木法は、定植2年目から約5千本/10a程度の収量が得られ、定植2~4年目の作業時間の平均は約43.2時間/10a・年、生産原価の平均は約240千円/10a・年、農業所得の平均は約1,299千円/10a・年である。 |
普及技術 平成28年度(2016年度)果樹試験場環境部、栽培部
冷蔵貯蔵中のぶどう「シャインマスカット」に発生する灰色かび病はオンリーワンフロアブルあるいはフルーツセイバーの袋かけ前散布で軽減できる冷蔵貯蔵中のぶどう「シャインマスカット」に発生する果粒腐敗の主な原因である灰色かび病は、被袋前の7月上旬~中旬にオンリーワンフロアブル 2,000 倍液あるいはフルーツセイバー1,500 倍液を散布することにより軽減できる。 |
普及技術 平成28年度(2016年度)南信農業試験場栽培部
なしのヒメボクトウ防除にロビンフッドが有効であるなしのヒメボクトウ防除にロビンフッドを樹幹・樹枝の食入孔にノズルを差し込み噴射する。蚕に対して長期間毒性があるので、桑園付近では使用しない。 |
普及技術 平成28年度(2016年度)南信農業試験場栽培部
ナシ黒星病防除にスクレアフロアブルおよびユニックス顆粒水和剤47が有効であるナシ黒星病防除にスクレアフロアブルの 3,000 倍液または、ユニックス顆粒水和剤 47の 2,000 倍液のいずれかを散布する。スクレアは QoI 剤(FRAC コード 11)、ユニックスはアニリノピリミジン(FRAC コード9)である。QoI 剤の使用は年間2回以内とする。 |