研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

普及技術 平成14年(2002年)南信農業試験場

なし園への環境に配慮した牛ふん堆肥年間施用量は、連用を前提とした場合、全窒素量で10kg/10aを限度とする

なし園へ堆肥を多量に連用すると土壌中の窒素量が高まり過ぎるため、硝酸態窒素の溶脱量が多くなる。連用を前提とした牛ふん堆肥施用量は、施肥基準どおりの肥料投入園の場合、全窒素で年間10kg/10a程度を上限とする。

普及技術 平成14年(2002年)南信農業試験場

日本なし「幸水」の高品質多収生産のため側枝密度は250~300cm/㎡、長果枝の利用比率は70~50%を目安とする

20年生以上の高樹齢化した日本なし幸水について収量4Kg/㎡、糖度12.5%以上の果実を連年生産するための整枝せん定上の目標値は側枝密度250~300cm/㎡、長果枝の使用比率70~50%である。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

かきのウスリーカキカイガラムシに対する数種殺虫剤の防除効果

近年下伊那地方のかきを中心に、ウスリーカキカイガラムシの発生が増加しているが、登録薬剤が少なかったので、他害虫防除のために登録のある数種殺虫剤の効果を検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

マルメロの尻腐れ症状の原因究明と防除対策

マルメロ栽培で収穫期に果実のていあ部から腐敗が進行する尻腐れ症状が問題となっている。この尻腐れ症状の原因を究明するとともに防除対策を検討する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「幸水」で問題となる心腐れ症状の発生生態と防除対策

主に「幸水」で発生する心腐れ症状は、収穫時あるいは選果時に外見から判別できないものが多いため、市場や消費者段階で初めて顕在化することが多い。これらはクレームとなり、産地のイメージを著しく落とす原因となる。この心腐れ症状の原因と発生生態を解明し、防除対策を講ずることにより心腐れによる被害を軽減する。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「幸水」成木の施肥窒素吸収率からみた効率的施肥法

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「南水」カラーチャート(無袋用)は無袋栽培「南水」収穫適期判定に利用できる

「南水」は黒斑病防除のため有袋栽培が基本であり、その収穫適期の把握のために「南水」カラーチャートが開発され普及技術となっている。一方黒斑病発生が少ない地域では一部で無袋栽培が行われており、無袋果実用のカラーチャートが作成され現地で利用されている。そこで、この「南水」カラーチャート(無袋)について実際の果実品質との適合性を確認した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「南水」カラーチャート値と貯蔵性の関係

「南水」カラーチャートは収穫適期把握に利用されているが、カラーチャート値と貯蔵性の関係についてはこれまで十分に検討されていなかった。また、平成10・11年は出荷果実に発酵臭が発生する事例が多く問題となった。そこで「南水」カラーチャート値と貯蔵性の関係を検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)南信試

日本なし「南水」の曲げ強度からみた主枝候補枝棚付け誘引の作業適期

日本なし「南水」は、他品種に比べて枝が硬く折れやすい。特に主枝の棚付け時に折れる例が多く、そのような場合は再度主枝を立て直すため樹冠拡大が遅れてしまう。そこで、主枝折損防止のために折れにくく曲げやすい誘引時期を検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)果樹試

省力的な花穂管理法による「巨峰」の結実確保

ブドウ「巨峰」では結実確保のために開花前に花穂を整形する必要があるが、作業適期が短く労力集中が著しい。1新梢に2つ着生する花穂のうち1花穂だけを整形する省力管理法が結実へ及ぼす影響と省力効果を検討した。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)果樹試

スイートタイプネクタリン「ネクタリン長果1」の育成

ネクタリンは酸味が強いタイプの品種が多く、このことが消費拡大阻害要因の一つとなっている。また、ネクタリンの主要品種は中晩生品種が中心で、早生で商品性の高い品種は少ない。そこで酸味が少なく、食味・外観が良い早生品種の育成を目標とした。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)果樹試

「リンゴ長果17」の育成

長野県のリンゴの品種構成は「ふじ」に偏重しており、管理労力の分散、気象災害に対する危険分散、授粉樹の確保等の点から、新品種の導入が必要とされている。これまでに10月に成熟する「シナノスイート」、「シナノゴールド」、8月に成熟する「シナノレッド」を育成し、普及に移した。しかし、8月下旬~9月上旬に成熟する「つがる」と10月の中生種との間には優良な品種ないことから、この時期に成熟する品種の育成を目的とした。

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)果樹試

M.9ナガノ台木の根量、台芽の取り扱いとリンゴ1年生苗木の生育

リンゴ1年生苗木を育成する際、台木から発生する新梢(以下、台芽)は、貯蔵養分の浪費を防ぐため、早めにかき取られることが多い.しかし、発根量の少ない台木を用いた場合、早い時期に台芽のかき取りを行うと苗木の生育が劣り、場合によっては枯死することも見られる.そこで、取り木によって繁殖したリンゴわい性台木M.9ナガノを用い、台木の根量、および台芽の取り扱い方法が、1年生苗木の生育に及ぼす影響を調査した.

試験して得られた技術事項 平成13年(2001年)果樹試

りんご「シナノゴールド」わい性台木幼木主幹形樹の主幹延長枝の切り返しと側枝誘引による生育特性

りんご「シナノゴールド」は、食味と貯蔵性が優れる中生種として各地で導入されている。しかし、主幹部や側枝上のはげ上がりや側枝上に徒長枝が発生しやすいことなどが問題である。そこで、わい性台木幼木主幹形樹の主幹部の新梢確保と側枝上に中短果枝を確保するための樹体管理法を明らかにする。

普及技術 平成12年(2000年)中信農業試験場 果樹試験場

ブドウ「安芸クイーン」の有核果着粒増加に、フラスター液剤は使用できる

有核栽培において、展葉7~9枚期にフラスター液剤500倍液を散布することにより、ブドウ「安芸クイーン」の有核果の着粒数が増加する。

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農業関係試験場について

長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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