研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
試験して得られた技術事項 平成17年(2005年)果樹試
りんご「JM7」台木樹の接ぎ木部のコブ発生(227KB)りんご「JM7」台木樹で、樹齢の経過とともに接ぎ木部に粗皮状のコブが発生して、特に「ふじ」との組み合わせで樹勢衰弱がみられることがある。 |
普及技術 平成17年(2005年)南信試
柿皮むき機針穴からの雑菌汚染と果肉褐変の軽減法干し柿製造時、皮むき機に原料柿を固定する際に針穴ができる。この針穴が雑菌に汚染され果肉褐変が発生しやすい。皮むき機を利用する前に、原料柿のへたを80℃の湯に5秒間浸漬、スチーム洗浄機を利用しへたに蒸気を5~10秒噴射、あるいは、70~80%のエタノールを噴霧し風乾することで原料柿が除菌され針穴近傍の果肉褐変を軽減できる。 |
普及技術 平成17年(2005年)果樹試
エコルーキーはりんごの摘花剤として有効であるエコルーキーの100~150倍液を満開日および2~3日後に散布すると、頂芽側花、えき芽花に対して摘花効果があり、摘果労力の軽減に有効である。 |
普及技術 平成17年(2005年)果樹試
ストッポール液剤はりんご「シナノゴールド」の収穫前落果防止に有効であるストッポール液剤は、りんご「シナノゴールド」の落果防止に有効である。散布濃度は1000~1500倍、散布日は収穫開始予定日の25日前の1回散布で十分な落果防止効果が得られる。 |
普及技術 平成17年(2005年)果樹試
りんご「シナノスイート」は予備摘果時期を遅くすることにより心かび病発生が軽減できるりんご「シナノスイート」は、予備摘果時期を遅くすると果実肥大が抑制されるが心かび病発生が軽減できる。なお、側果を利用しても心かび病発生が少なくなるが、ツルさびの発生が多くなるので実用的でない。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)農総試
りんご「ふじ」小型樹密植栽培における省力技術導入の経営的効果「ふじ」小型樹密植栽培における省力技術として摘花剤・摘果剤・摘葉剤を導入した場合は慣行に比べて10a当たりの労働時間が68%に短縮でるが所得で2千円の減少となる。摘花剤・摘果剤を導入した場合は労働時間が78%に短縮でき所得で1千円の増加となる。また経営面積2ha規模の試算では省力技術を導入することのより面積拡大ができ1時間当たりの所得が増加することが明らかになった。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)野菜花き試
レタス根腐病菌レース1および2に対する品種の抵抗性程度レタス根腐病に対する抵抗性品種が育成され、市場流通するようになった。ただし、現状ではそれらの品種は、単一のレースに優先の抵抗性を示す特徴があるので、品種選択には注意が必要である。また、これら品種はあくまでも耐病性であるので、輪作や土壌改良を組み併せた有効利用が必要である。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)南信試
ナシ黒星病の多発生要因ナシ黒星病の多発生要因を調査したところ、授粉樹が伝染源になっているケースが 66.7%認められた。その他の要因としては散布死角の存在や、散布ムラが挙げられる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)南信試
リンゴ黒星病感染予測情報システムによりナシ黒星病の感染予測ができるALPSネットで提供されているリンゴ黒星病感染予測結果はナシ黒星病の発病推移と良く適合する。本システムを参考にすることで、ナシ黒星病の初発期や増加期を事前に把握することができる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
冠水被害を受けたりんご果実は疫病および内部褐変障害が発生する平成16年10月19~21日にかけて接近,通過した台風23号により千曲川が増水し,流域付近のほ場では冠水被害が生じた。冠水被害を受けたりんご果実では,樹上だけでなく収穫後にも疫病が発生した。冠水後の殺菌剤散布では疫病の発生が減少することはなかった。また,樹上および貯蔵後の外観上健全な果実であっても心室周囲の果肉組織が褐変する障害が発生した。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
プルーン「くらしまプルーン」の栽培特性および果実品質プルーン 「くらしまプルーン」は、果実の大きさが70g程度で、着色が良く裂果が少ない品種であり、収量性が高い。収穫期(須坂市)は9月上旬で、「ベイラー」よりやや早い。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
日本すもも「秋姫」の栽培特性および果実品質日本すもも 「秋姫」は、果実の大きさが150g程度で大きく、糖度が14~15%、酸度がpH3.8程度であり、良食味の品種である。収穫期(須坂市)は9月中旬で、極晩生種である。結実は良好で、収量性は高い。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
ぶどう「ナガノパープル」の自根樹は、台木樹に比べ裂果発生が多いぶどう「ナガノパープル」は自根樹で栽培すると、台木樹に比べ裂果発生が多くなる。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
もも「川中島白桃」の落蕾症発生要因もも「川中島白桃」における落蕾症発生要因は、ホウ素過剰の可能性が大きく、7月上旬の葉中ホウ素濃度で50mg/kg(乾物重当たり)以上の樹では、極度の着果不足を招くおそれがある。 |
試験して得られた技術事項 平成16年(2004年)果樹試
SSRマーカーによるりんごの品種鑑別と親子鑑定りんご及びナシで開発されたSSRマーカーを用いることにより、りんごの一般栽培品種、国内外からの導入品種等の品種識別、クローンの確認、三倍体品種の倍数性の確認ならびに品種の親子関係の確認が可能である。 |