研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
普及技術 平成18年度(2006年度)野花試・花き・野菜、果樹試・育種・栽培
実もの花木クラブアップルの切り枝・実出荷技術クラブアップルのMalus hupehensis(マルス フペヘンシス)と「ミヤマカイドウ」は、切り枝及び実出荷に適し、Y字に仕立てると9月~10月に品質の良い切り枝を収穫でき、翌年は新梢が発生することから継続的な隔年出荷が可能である。 |
試行技術 平成18年(2006年)農総試・機械施設、野花試・野菜
日本なし「幸水」に対し、表面局所施肥による窒素50%削減栽培を行うと、生育・収量は、3年間は慣行とほぼ同等に維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る日本なし「幸水」栽培において、基肥および9月肥施用時に慣行施肥の50%量の窒素を主幹の周囲に環状に表面施用することにより、3年間は慣行とほぼ同等の果実収量、品質および樹体生育が維持され、土壌下部への硝酸態窒素の移行は減る。基肥の窒素には、溶出パターンがリニア型50日タイプの被覆尿素を用いる。 |
試行技術 平成18年(2006年)果樹試・栽培部
ぶどう「ナガノパープル」の摘心による果粒肥大促進ぶどう「ナガノパープル」の短梢せん定栽培において、開花前の展葉8~14枚期での新梢先端の摘心および満開20~35日後の先端副梢の摘心により果粒肥大が促進される。 |
普及技術 平成18年(2006年)果樹試・栽培部、病虫土肥部
もも「川中島白桃」の秋季せん定(9月上旬)におけるせん定程度は、新梢切除率で3割程度を上限等するもも「川中島白桃」において収穫後(9月上中旬)の秋季せん定は、樹勢抑制効果が期待できる。但し、新梢切除率(せん定前の総新梢長に対するせん定による切除新梢長の割合)が高いと樹体の耐凍性低下が懸念されるため、せん定の程度は新梢切除率で3割程度を上限とする。 |
普及技術 平成18年(2006年)果樹試・栽培部
西洋なし「バラード」は中生品種として有望である西洋ナシ「バラード」は9月中旬から下旬に収穫できる中生品種で、糖度が高く食味がよい。7~10日間の予冷処理後、2~3週間の追熟で可食となる。その時、果皮は黄変し可食の判断がしやすい。 |
普及技術 平成18年(2006年)果樹試・栽培部
リンゴ「シナノゴールド」の高品質果実安定生産のための適正着果基準りんご「シナノゴールド」の高品質果実を安定生産するためには1果当たり60枚程度の葉枚数が必要である |
普及技術 平成18年(2006年)果樹試・栽培部
リンゴ「シナノスイート」の高品質果実安定生産のための適正着果基準りんご「シナノスイート」の高品質果実を安定生産するためには1果当たり60枚程度の葉枚数が必要である。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・病虫土肥部・育種部
りんご品種「シナノスイート」、「シナノゴールド」、「秋映」におけるリンゴさび果病の病徴「シナノスイート」、「秋映」でのリンゴさび果病の主な病徴は、果実の着色不良(斑入りと不均質な着色)である。「秋映」では果面にさびや凹凸が生じることがある。「シナノゴールド」では通常、無病徴である。ただし、果実が赤く着色した部位に斑入りが生じることがある。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・病虫土肥部
根頭がんしゅ病菌フリー候補のりんご台木マルバカイドウ.M.9の選抜果樹試験場で保存するウイルスフリー母樹のマルバカイドウの5系統およびM.9の7系統を根頭がんしゅ病菌フリー候補として選抜した。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・育種
あんず生食用早生品種「信州サワー」(アンズ長果1)の育成6月下旬に成熟し、果実の大きさが70~80g程度でやや大きく外観に優れる生食向きの品種「信州サワー」(アンズ長果1)を育成した。本品種は「平和」より4日程度遅れて収穫できる早生種で、凍害や胴枯病などの枝幹障害に対して比較的強い。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部
おうとうの施設栽培優良園における各種仕立て法と樹体生育特性県下のおうとう施設栽培においては、遅延開心形、斜立形、交互斜立形、主幹形、Y字形、平棚、パルメット等の仕立て法が導入されている。優良園の仕立て法と樹体生育について調査し、各種仕立て法における樹形構成モデルを作成した。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部、長野農改
もも「あかつき」、「なつっこ」の毛じ障害発生状況もも「あかつき」、「なつっこ」果実で発生する毛じ障害は、外観上満開30~45日後頃に顕著に目立ち始めるが、その要因は満開14~21日後頃の外的な刺激によるものと推察される。発生は園地、園内での栽植位置、樹冠内の着果位置等により差が見られ、また、樹齢等によっても発生程度が異なる。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部・育種部
ぶどう「ナガノパープル」のジベレリン処理におけるフルメット液剤加用の問題点ぶどう「ナガノパープル」のジベレリン処理において、フルメット液剤を1回目処理に加用すると着粒数が増加し、2回目処理に加用すると果粒肥大が促進される。しかし、2回目処理への加用により裂果発生が増加し、果粒の渋味も発生するため加用しない。 |
技術情報 平成18年(2006年)果樹試・栽培部・病虫土肥部
リンゴわい性台木苗木の掘り上げ前の摘葉が貯蔵養分と耐凍性ならびに定植後の生育におよぼす影響わい性台木を用いたリンゴの苗木育成において、掘り上げ前の摘葉が早いと苗木の貯蔵養分(根部におけるデンプン含有率)が減少し、苗木の耐凍性が低下する。また、定植後の生育も劣る。 |
試行技術 平成18年(2006年)南信試・病虫土肥部
ナシ棚栽培におけるSS散布の適正送風量と走行感覚ナシ棚において生育初期(休眠期~落花直後頃まで)はスピードスプレーヤの送風量を450m3/min以上に増やしても薬剤付着量は増加しない。ドリフトを軽減するために,送風量の切り替えが可能な機種では450m3/min程度に設定する。また,散布ムラをなくすためにスピードスプレーヤの走行間隔は7~8m以内とする。 |