研究情報

研究成果『果樹』

長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥反応と推奨窒素施肥量

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、窒素施肥により生育は促進され、フェザー数は窒素 10kg-N/10a で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部)

ネクタリン「サマークリスタル」の貯蔵方法の違いによる果実品質保持期間

ネクタリン「サマークリスタル」は 25℃貯蔵では2日で完熟レベルへ達する。また0℃、5℃貯蔵での果実品質保持期間はそれぞれ 14 日、10 日程度と推測される。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

ももの凍害防止のための防寒資材の効果

ワラ巻きは温度変動を抑制する効果が高く、防寒、昇温防止効果ともに優れる。ワラの厚さは 5 ㎝以上で十分に密着させて被覆するのがよい。また、白塗剤、透湿性防水シート(タイベック)は、日中の昇温防止効果はあるが防寒効果がないので、温度低下の著しい地帯では凍害防止効果が低い。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部)

ぶどう「オリエンタルスター」(無核栽培)の品種特性

ぶどう「オリエンタルスター」の無核栽培では、果粒重 12g程度と大粒で、肉質が良く、高糖度で食味の良い果実が生産できる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部・栽培部)

ぶどう「シャインマスカット」(無核栽培)の収穫時期の目安

ぶどう「シャインマスカット」(無核栽培)は、露地栽培では満開後 80 日前後となり果皮色が「ロザリオビアンコ」カラーチャート指数5を越えた頃を、加温栽培では満開後積算温度 2,300℃以上となり果皮色が「ロザリオビアンコ」カラーチャート指数4程度となった頃を目安にすることにより、糖度 18%程度の果実が収穫できる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部・育種部)

ぶどう「シャインマスカット」(無核栽培)は短梢せん定栽培においても生産に必要な花穂が確保できる

ぶどう「シャンイマスカット」(無核栽培)を短梢せん定で栽培した場合、定芽を用いることにより良品生産可能な花穂を1新梢当たり1個以上確保できる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部・育種部)

ぶどう「シャインマスカット」の無核化技術

ぶどう「シャインマスカット」の無核栽培では、ストレプトマイシンを散布し、開花始期に花穂整形を行い、満開時~満開3日後および満開 10~15日後にジベレリン 25ppm 液で花房・果房を浸漬処理する。若木や施設栽培では、着粒安定のため第1回目ジベレリン処理時にフルメット2~5ppm を加用する。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)輸送用バックの実用性

試作したりんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)輸送用バッグは、苗木を 10~20 本単位で収納でき、輸送中の苗の傷みが少ない。また、春先の日影条件では、バッグ内の湿度を1週間程度ほぼ 100%に保つことができる。

試行技術 平成20年(2008年)南信試(栽培部)

干し柿「市田柿」の製造にはへた周囲の果皮が橙色となった果実を使用する

へた周囲の果皮色が十分に橙色とならない果実から製造した干し柿は、干し柿の表面に生成する白い粉が消失(以下「戻り」)したり、果肉が黒ずむ。へた周囲の果皮色が十分に橙色とならない果実は、追熟した後に干し柿にしても「戻り」が起こるため、干し柿の製造には樹上で橙色となった果実を用いる必要がある。へた周囲の果皮が橙色の果実の収穫および収穫した果実の選別には、市田柿原料果実色見本(長野県南信農業試験場試作)を用いる。

普及技術 平成20年(2008年)果樹試験場

りんご「シナノドルチェ」は早生種として有望である

「シナノドルチェ」は「つがる」と「シナノスイート」との間に収穫できる早生品種で、果汁が多く甘酸適和な良食味品種である。果実が大きく豊産性で、さびや裂果の発生が少なく商品化率が高い。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部)

おうとう「紅きらり」の品種特性

おうとう「紅きらり」は果樹試験場(須坂市)では6月下旬に成熟し、「佐藤錦」よりやや遅く収穫できる自家和合性品種である。果実重が10g程度と大きく、着色・外観が良好で、酸味が少なく食味に優れる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)

りんごわい性台木樹「ふじ」(フェザー付き2年生大苗)の定植時期が樹勢と初期収量に及ぼす影響

りんごM.9ナガノ台木樹「ふじ」の2年生苗木を春植えすると、秋植えに比べて幼木期の樹勢が落ち着き、頂芽花芽数が多くなることで初期収量も多くなる。

技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部・病虫土肥部)

M.9ナガノ台木を用いた4×2m植えリンゴ数品種の礫質褐色森林土における定植後8年目(10年生)までの生育、収量

M.9 ナガノ台木樹の定植後の収量(kg/樹)は、「ふじ」>「シナノゴールド」=「シナノ スイート」≧「秋映」の順である。「ふじ」樹の幹断面積を 1 とした場合、「シナノゴールド」、「シナノスイート」、「秋映」は 0.7~0.6 である。

試行技術 平成19年(2007年)果樹試・病害虫土壌肥料、農業技術課・専技、上小・松本普及センター

ブドウ晩腐病に対する耕種的防除対策として伝染源のせん除を徹底し、袋掛け、笠掛けを早期に行う

ブドウ晩腐病の耕種的防除法として有袋栽培品種では袋かけを早期に行う。袋かけによる効果は直前の殺菌剤散布から短期間で行うほど高い。醸造用品種など無袋栽培品種では6月下旬~7月上旬頃までに笠かけを行う。また、慣行防除の効果を確実にするためには巻きひげ、前年の穂軸、副梢といった伝染源のせん除を徹底する。

試行技術 平成19年(2007年)果樹試・栽培

ぶどう「サニールージュ」の花穂に対する展葉5枚期のジベレリン液散布は、果房伸長の促進に有効であり、これに伴い着粒密度が低下する

ぶどう「サニールージュ」の花穂に対して、展葉5枚期にジベレリン5ppm液を散布することにより、果房伸長が促進される。これに伴い着粒密度が低下する。

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長野県農業関係試験場は、県内6つの試験場を中心に農業・水産業の課題解決のための試験研究を行っています。

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