研究成果『果樹』
長野県農業関係試験場にて取り組んだ「果樹」の研究内容とその成果をご紹介します。
普及技術 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)
りんごM.9ナガノ台木樹(カットツリー)は初期収量を確保するために定植1~2年目は側枝の切り返しを行わないりんごM.9ナガノ台木樹の2年生苗木定植時とその翌年に側枝先端を切り返さないと、頂芽花芽数が多くなり、初期収量が多くなる。 |
普及技術 平成20年(2008年)果樹試験場
りんご「シナノドルチェ」の高品質果実生産のための適正着果管理技術りんご「シナノドルチェ」の高品質果実を安定生産するためには、あら摘果を満開2週間後頃までに行い、仕上げ摘果では葉 50~60 枚に1果程度の着果管理が必要である。 |
技術情報 平成20年(2008年)農総試(バイテク部)、果樹試(育種部)
SSRマーカーを用いた県職務育成もも・ネクタリン品種の識別県職務育成4品種を含むもも・ネクタリン43品種について、3種類のSSRマーカーを用いることにより県職務育成品種を含む特定の28品種を識別できる。 |
技術情報 平成20年(2008年)農総試(バイテク部)、果樹試(育種部)
SSRマーカーを用いた県職務育成りんご品種の識別県職務育成5品種を含むりんご26品種について、3種類のSSRマーカーを用いることにより供試26品種すべてを識別できる。 |
技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部)
ナシマダラメイガの性フェロモントラップSEトラップの粘着版中央部に、開発したナシマダラメイガの発生予察用性誘引剤を設置すると、ナシマダラメイガのオス成虫を1ヶ月以上にわたって、効率的に誘引捕獲する。この捕獲数を、年間を通じて、半旬毎に調査することにより、誘殺消長を簡単に把握することができる。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)
りんご園の土着ミヤコカブリダニに与える農薬の影響カーバメート剤と殺ダニ剤の一部はりんご園の土着ミヤコカブリダニに対して影響が大きい。また、有機リン剤とネオニコチノイド剤の一部は影響があり、合成ピレスロイド剤とIGR剤及び一部を除く殺菌剤は影響が少ない。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)
ビーティング法によるりんご園のカブリダニ類及びリンゴハダニの発生状況の把握新梢に寄生するダニ類を黒色板上に叩き落とすビーティング法により、りんご園に発生するカブリダニ類及びリンゴハダニの発生状況が把握できる。 |
技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)
かき園における土壌膨軟化処理を併用した局所施肥による減肥処理の影響干し柿「市田柿」の原料果実を生産するかき園において、年間施肥量が多い場合、圧縮空気により土壌膨軟化処理を行った後、30~50%減肥して主幹の周囲に環状に表面局所施肥すると、土壌下部への硝酸態窒素の移行が減る。果実の収量・外観品質および樹体生育は慣行栽培とほぼ同等であるが、果実硬度が高まり、軟化発生が穏やかとなった |
技術情報 平成20年(2008年)南信試(病虫土肥部・栽培部)
有機質肥料が日本なし「南水」の収量・品質・窒素吸収(δ15N値)に及ぼす影響有機質肥料を日本なし「南水」に連用した結果、化学区と比較して 4 年間の収量・糖度に差異はみられなかったが、δ15N値は連用 3年目で果実、葉中での増加がみられ、δ15N値を用いた有機質肥料の施肥判別の可能性があると考えられた。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部・栽培部)
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内のデンプン及び糖濃度の経時的変化りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)における樹体内デンプン及び糖濃度は、部位により異なり、時期により大きく変化する。デンプン濃度は、10 月以降急激に上昇し 11 月に最も高くなる。12 月に入ると減少に転じ、中でもデンプン濃度が高い根での減少が著しい。糖濃度は全ての部位で 10 月以降上昇を続け、2月に最大となり、3月には大幅に低下する。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(病虫土肥部)
りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗における窒素施肥反応と推奨窒素施肥量りんご2年生わい性台木苗木(カットツリー)育苗において、窒素施肥により生育は促進され、フェザー数は窒素 10kg-N/10a で最も多かった。しかし、窒素無施肥でも十分な生育量となり、育成目標を満たすカットツリーが得られた。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部)
ネクタリン「サマークリスタル」の貯蔵方法の違いによる果実品質保持期間ネクタリン「サマークリスタル」は 25℃貯蔵では2日で完熟レベルへ達する。また0℃、5℃貯蔵での果実品質保持期間はそれぞれ 14 日、10 日程度と推測される。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(栽培部)
ももの凍害防止のための防寒資材の効果ワラ巻きは温度変動を抑制する効果が高く、防寒、昇温防止効果ともに優れる。ワラの厚さは 5 ㎝以上で十分に密着させて被覆するのがよい。また、白塗剤、透湿性防水シート(タイベック)は、日中の昇温防止効果はあるが防寒効果がないので、温度低下の著しい地帯では凍害防止効果が低い。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部)
ぶどう「オリエンタルスター」(無核栽培)の品種特性ぶどう「オリエンタルスター」の無核栽培では、果粒重 12g程度と大粒で、肉質が良く、高糖度で食味の良い果実が生産できる。 |
技術情報 平成20年(2008年)果樹試(育種部・栽培部)
ぶどう「シャインマスカット」(無核栽培)の収穫時期の目安ぶどう「シャインマスカット」(無核栽培)は、露地栽培では満開後 80 日前後となり果皮色が「ロザリオビアンコ」カラーチャート指数5を越えた頃を、加温栽培では満開後積算温度 2,300℃以上となり果皮色が「ロザリオビアンコ」カラーチャート指数4程度となった頃を目安にすることにより、糖度 18%程度の果実が収穫できる。 |